「佐々木裕健」さんのページ

総レビュー数: 58レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月12日

8点 SLAM DUNK

巻が進むごとに(試合が進むごとに)密度が高まってくる。しかしラストは高まりすぎではないだろうか。

一般的に高評価の山王戦だが、私にとっては、その前くらいのインターハイ予選くらいの濃さが一番読んでいて楽しく、ラストはまるでカルピスを原液で飲んでいるような、重たすぎる感じがして、あまり好きではない。

力が入っているのはよく分かるし、それが今の『バガボンド』『リアル』につながっているのだろうが、もう少し遊び心があった頃(ドリブルシュートを「庶民シュート」と命名してしまう感覚)がなつかしく、大切にしてもらいたかったと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-16 21:07:14] [修正:2007-06-16 21:07:14] [このレビューのURL]

8点 編集王

私が高校生のだった時は、ただ無条件に面白いと思ったし、主人公たちのように熱く生きたいと思ったし、編集長をはじめとする「敵」や「敵の正論」をただただ嫌悪していた。

しかし、年をとり、多少なりとも社会の厳しさや自らの限界が分かってくると、別の見方になってしまう。主人公たちの主張も、一面的だったり、独りよがりにもキレイ事にも思えてしまう。

ただそれを考慮したうえでも、「捨ててはならない何か」を感じられる、強い力を持った作品であることには変わりはない。


余談だが、日本橋ヨヲコが土田世紀のことを「全部本気で全部ウソ。」と言っていたが、見事に本質を突いていると思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-16 18:25:59] [修正:2007-06-16 18:25:59] [このレビューのURL]

この作品の宣伝文句「全てが珠玉」
これが本当に当てはまるのだから恐れ入る。


ヤクザ、女子高生、大学のサークル、SF、作者の回想録、これだけヴァラエティに富んでいても、その全てを作者独特の厭世的な哲学で統一されているところがおもしろい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-12 18:20:57] [修正:2007-06-12 18:20:57] [このレビューのURL]

こじんまりとまとまった、フツーの大学生の生態が見事に表現されている。小市民のモラルをあざ笑う美女によって、居心地のよいサークルが崩壊していく様が、ものすごくリアルであり、個人的には何かすがすがしいものすら感じてしまった。(大学生活を順調に、楽しく過ごせなかった人間のルサンチマンさえも感じてしまった)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-18 00:48:16] [修正:2007-06-18 00:48:16] [このレビューのURL]

この作品に限らず日本橋ヨヲコ作品は、私にとって評価の難しい作品である。

面白いし、個性的だし、ストーリー展開は誠実だし、技術もある。

夢中になって読める作品ではあるのだが、時々、気持ち悪くなることがある。

日本橋の作品には全て、作者の個人的な思い入れやナルシズムが強烈に詰まっており(他の作品とリンクさせたり、作品世界の登場人物の中だけでカップルにしたり結婚させたり)、その臭い、まるでジンギスカンのけもの臭さのような臭いが、鼻に付き、吐き気をもよおすことがある。

この臭いは脱臭すればよいと言うものではないし、また作者の性質からして不可能でもあるのだろうが、この臭いのために、私は素直にのめりこんで感動することを妨げられてしまうのである。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-13 06:19:02] [修正:2007-06-13 06:19:02] [このレビューのURL]

「もてない男の恋愛」を近未来の世界と融合させ、今までの恋愛ものからは取りこぼされてしまったものを上手にすくい上げている。

作者の力量、経験の不足から、物語が進むにつれむちゃくちゃになってきたが、それでもこの作品で描こうとしていたこと自体が極めて今日的、それでいて誰も正面から手をつけてこなかった題材であり、未熟な状態で生まれてしまったことが惜しまれる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-12 20:22:20] [修正:2007-06-12 20:22:20] [このレビューのURL]

オタクと大学と青春を上手にミックスしている。

『五年生』を見る限り、作者はオタクでも何でもなさそうだが、的確でもあり、でも侮蔑心のなさそうな描写は好感を持てる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-12 19:52:06] [修正:2007-06-12 19:52:06] [このレビューのURL]

7点 アカギ

作者が波に乗ってきた頃に始まった連載。
10巻くらいまではその調子でテンポも良かったのだが、さすがに最近の展開は遅すぎる。
それでもクオリティーまで下がっているわけではないところが、この作者のすごいところではあるが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-12 18:51:15] [修正:2007-06-12 18:51:15] [このレビューのURL]

6点 CUE

村上かつらはおそらくスピリッツでの連載に向いていない。

短期間のうちに結果が出ない作品には容赦しないスピリッツには、村上のじっくり読ませるスタイルは根本的に相性が悪いのではないだろうか。

演劇と言う、ただでさえマニアックな題材を、派手に表現するのではなく、内面に向かってゆっくりと進んでいくことを選んだ。それは戦略ミスであり、村上の実力が足らなかったことを意味はしない。

この作品を最後に現時点で、何も発表していないが、是非とも復活してもらいたいものである。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-13 07:20:01] [修正:2007-06-13 07:20:01] [このレビューのURL]

おいしくて食べやすいマクドナルドのハンバーガーのような、大人も子供も無邪気に楽しめる東京ディズニーランドのような作品。

一時代を築き、これからも語り草になるであろう、永遠のファンタジーである。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-13 06:26:02] [修正:2007-06-13 06:26:02] [このレビューのURL]

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