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色々なマンガサイトを見てて常々感じる事が一つある。

「読みやすい」事が「軽んじられている」事である。

んーそうじゃないと思うのだけれど・・・凄く技術の必要な事だと思うのだが。

この隠れた名作と呼び声も高い「虹色とうがらし」にもその技術は惜しみなく注ぎ込まれていると感ずる。
時代劇(一応)という若者には敬遠されがちな題材をこうも読みやすくしかもなんとも爽やかに描写しあげたのはまさにあだち技術。

たまに物語を難しくこねくり回しているマンガに出会うといーっ!ってなる。
マンガって大衆娯楽なんだし取っ付きやすい、読みやすいってのはとても大切だと思うのである。

キャッチコピー作りに(少し)ハマっている私としては「バリアフリー漫画」と命名させて頂きたい。


分かりやすい事を恐れない。


それがあだち品質。



ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-05-30 04:44:40] [修正:2010-05-30 04:44:40] [このレビューのURL]

10点 君に届け

「君に届け」の恐怖

最近、妻が「君に届け」にドはまりしている。
なんか泣きながら何度も何度も読み返している。

先が分かっているのに泣かせるのがスゴい。

先日なぞ夜なかに私がトイレに起きたらリビングのコタツで単行本開いたまま寝ていた。
おいおい。
その魅力は睡魔にも抗おうとさせるか。

彼女の意見で10点としておくがこりゃあオイラもキチッと読んでレビューし直さなければ。

妻には何かがバッチリ届いているようだ。

恐るべし。

「君に届け」

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-04-26 01:34:18] [修正:2010-04-26 01:34:18] [このレビューのURL]

9点 BECK

誰しも思春期や、卒業間近になれば一度は思う「自分の人生はこれでいいのか?」。
極端な話、音楽に興味が無い人は何故主人公が周りに振り回されながらも、ギターを
覚えて世界に名高いバンドのボーカリストとして成長するのか理解出来ないと思います。
しかし、これは純粋な王道少年漫画です。努力すれば、報われるかも知れない。だけど
才能があっても社会に認められないバンドが現実世界にはごろごろいる。そんな中で
チャンスを勝ち取って、自分たちが作りたい物を目指す生き様は読者の心を離さないと
思える程、この漫画は構成力が凄まじいです。最初はキャラクターの造形はお世辞にも
上手いとは言えませんが、音楽を漫画で表現するのに「詩」や「擬音」は必要ないという
事を教えてくれました。どうやったかと言うと「音符とコマ割」を巧みに使い分ける事で
ライブの臨場感や一体感を演出する技法が、めちゃくちゃ上手いんです。確かに、普段
友達とミュージシャンのライブへ行く人や楽器が弾けてバンドやっている人にとっては
「リアル」とは感じないかも知れません。だけど、このBECKが凄いのが全然音楽が興味
無くて、むしろ嫌いだった自分や周りの友人をハマらせる程、魅力なストーリー展開や
伏線だった事、更に音楽の専門知識や歴史を分かり易く伝えているところが最高得点で
ある10点に近い数字を叩き出したのかと思います。唯一残念だったのが、アメリカ進出
してイギリスに渡るまでの経緯がちょっとダラケてしまった感じです。笑いあり、泣きあり、
新鮮味ありの三拍子揃った傑作です。最後に、画力も10巻まで読むと上がっており、特に
日本でのライブツアーは凄い名場面と台詞がたくさん用意されているので、興味がある方は
是非一度読んでみて下さい。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-04-06 03:11:28] [修正:2010-04-06 03:29:06] [このレビューのURL]

この漫画と出会えなかったら、「等価交換」とか「命の重さ」なんて
分からなかったと思います。ともかく、ストーリーとテンポが良すぎる。
自分たちの責任とはいえ、弟の体を取り戻す為の「賢者の石」探し。また
斬新とも言える錬金術の法則や国家試験による現実世界にも通じる厳しさ。
戦争による悲劇に矛盾、更には謎の人造人間が国家を運営していると言う
設定は素晴らしいです。ただ、魅力あるキャラや動きは良いんですが背景や
機械の表現がちょっと雑なのが惜しい。もうちょっと描き込めば、リアリティ
が出るのに、面倒だから省いている。あと演出はハッキリ言えば「どっかで
見た事ある映画」からの模倣ですね。それでも、現在2大人気を誇る少年誌
で描かれている二流漫画よりも、王道で泣ける少年漫画だと思います。うん。
まだまだ発掘されていないテーマやジャンルがある事を教えてくれる名作です。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-04-05 19:13:17] [修正:2010-04-05 19:13:17] [このレビューのURL]

彼らの痛みを感じ取ってあげてください。

この漫画はオタク文化の負の面を描いた作品です。
ですが、オタクに限らず、この作品を読んで感じるものがあると思います。
それだけ作中に出てくる考え方や人格はリアルで多様で現代的なんです。

彼らを反面教師として捉えてください。
彼らの記号的な人格や考え方に、少なからず僕らも当てはまる部分があると思います。彼らを見ていて「痛いなぁ」と感じるのは、彼らが本当に痛い人間だからだけではありません。
それは、自分自身を客観的に垣間見てしまった痛さなのです。
ここまで極端な人格はしてないぞ!って思うけれど、実はその境界線はかなり微妙なものなのかもしれないのだから。天原君ではなくとも、井之上君である可能性はあるのです。

この作品の素晴らしいところは、単にそうした説教くさい一面をもってるだけではなく、しっかりと読ませるストーリーをもっていることです。娯楽作品としても面白く、例えば1巻の番外編は、それ自体はハッピーエンドですが、本編とリンクしてるのを確かめるとすごく怖い話になります。
ぺんぎん書房の倒産で、長く続けるはずだったのが短く終わってしまいましたが、しっかりまとまっているのも凄い。

記号的なキャラのオタク達が、部誌と青木をきっかけに、その日常を変えていく。初めこそ記号的であったキャラたちが、経験とともに人間的なキャラクターへ進化していきます。しかし、それは一概に「成長」とは呼べません。
才能をもちながらも本気になろうとしない瞬や、繫がりを捨て己が夢へ歩む大門。
そしてラストは井之上と青木で終わると思ってただけに、あの二人の対比で締めたのは秀逸でした。
現実に出なければ傷つくこともない。
いつまでも安全で好き勝手言える内輪の世界から抜け出せない者
夢に向かい、安全地帯を捨て、傷つくことも覚悟しながら前へ進む者
成功の保証なんてないのだから、どちらが良いことだなんて言えません。ただ、どちらがかっこいいか、人間的な進歩につながるのかはわかります。

今学生の人だと特に共感できる部分が多い作品です。
また、こうしたサイトでレビューしたりする人ならば、一度は読んでおくべきかとも思います。
ある批評家が「僕ら批評家が作品を批評するのは、その作品を愛してるからなんです。いわば、その作品の恋人のよう」と言ってました。確かに、新しい見方の提示にはその作品を読み込むことが必要です。でもそれ以前に、その作品を愛することが必要なんですよね。人間の恋愛のように、たとえ悪い部分が多かったとしても、総評すれば「大好きだ!」と言える愛の批評。『本物の批評』とは、批判とも感想とも違う、貶めるものではなく魅せるもの。
少しでも天原君のような批評観をもってしまったことを全力で戒めたい今日このごろ。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-02-15 01:22:36] [修正:2010-04-03 00:58:47] [このレビューのURL]

2点 WILD LIFE

ガンバレ・・・

どうでもいいですが、
昔、コレの二巻を買ったら

紙質が悪かったのか・・・
ウンコみたいな匂いがしました(マジで!)。

自分が買った漫画の中で一番臭かった。

折角のサービスカットもコレの所為で台無し・・・。

印刷所はもっと気をつけて欲しいです。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2009-09-28 18:26:05] [修正:2010-04-02 23:11:34] [このレビューのURL]

競艇、どうでしょう、非常におもしろい


私は競艇のことをほとんど知らなかったが、この漫画を読んで以降、テレビで競艇を見ることが楽しみの一つとなっている。競艇を知らない人が競艇を見たらあっという間に終ってしまい、順位もあまり変わらないし、トップが独走してしまいつまらない、という感想を持ってしまうことがあると思う。実際に私もそうであったから分かる。だがこの漫画を読めば競艇の駆け引きの奥深さや戦略など、競艇の楽しさが分かる!

それだけでも価値のある漫画だが、もちろんこの漫画自体もおもしろい。実際には無理であろうが、私達素人でも「この状況だったらこの作戦が有効だ」というような感じで楽しみながら読むことができる。

ワクワクしながら読める良作である。オススメ

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-03-29 21:19:46] [修正:2010-03-29 21:19:46] [このレビューのURL]

「幽遊白書」の頃から追いかけてきた自分にとっては、前作を超える期待度と誰にも
予想出来ない意外性を突いた傑作だと思える作品。「レベルE 」で培った“表現”と話を
盛り上げる“伏線”は未だに健在なのが凄い。単純で娯楽に走った陳腐な作品が並んでいる、
週刊少年ジャンプの中で「心理戦」や「表現の限界」に迫ろうとする芸術作品を描けるのは
冨樫義博しかいない。しかし、現在では遅筆に重なって休載が多く、せっかくテンションが
上がって展開を待っている読者を置いてきぼりにしている感が否めない。そのうち、誰も彼に
期待しなくなり、離れていくのではないかと心配になってしまう。いずれにせよ、破綻せずに
作者が望む結末で完結してほしい。また休載の度に、作者は信じている読者も忘れないでほしい。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-03-23 12:53:13] [修正:2010-03-23 12:53:13] [このレビューのURL]

相撲という不人気ジャンル、これが本当に主人公か?と疑うような悪役面の三白眼等々
不安要素も何のその、連載の早い段階で既にチャンピオンの人気の柱になりつつあります。

一番の魅力は取り組み場面。
相撲の力と力のぶつかり合う一瞬の勝負をセリフを極力排し、大ゴマでみせています。
画力自体は特別上手いとまでは感じないんですが、何かそれを超えて怖さすら感じさせる
迫力は必見。
また非道な王虎をはじめとするライバル達の強さが上手く引き出されているのも○
立ち向かう→敵わない→挫折→努力→ステップアップの流れが非常にわかりやすくてよろしいです

月並みな言い方ですが熱い。最近流行りのネタ表現でなく正面から向かってくる
「必死な」熱さが感じられます

よくよく考えれば、多くの少年スポーツ漫画は、
学生生活の一部である部活という枠組みであるのに対して
相撲は角界入りして相撲部屋に入門して、既に己の人生かかってる訳ですから
少年スポーツ漫画の類で括る事自体失礼かもしれませんね
そこらへんからこの作品の必死さをみたのかも
ギャグも意外に?外さず笑えます(川口が)
まだまだのびしろが感じられ、これから連載と伴に力量も成長していけば相当な作品になると思います
今年の少年漫画連載陣でも特に注目してもらいたいオススメです

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-03-18 00:03:48] [修正:2010-03-18 00:22:36] [このレビューのURL]

萌え漫画というよりは「よつばと」のよつばを見るような感じ
観察系漫画の一種と捉えています。

内容はいたってシンプル。
イカ娘が毎回いろいろなネタとかち合うゆるーいギャグコメディ
ストーリーはオチはあるけどヤマが無い、非常に一本調子な感じ
これが人によっては物足りなさを感じるかもしれません
しかしそのシンプルさこそこの作品の最大の魅力
イカ娘のキャラ設定、世界観、脇役の生かし方
余分なものが極力省かれてるからこそ「イカ娘かわいい」という言葉が映える

「面白い」ではなく「かわいい」
そんな漫画あってもいいんじゃなイカ?



現在一部ネットで人気が過熱しているようですが
チャンピオン誌上で何回か試し読んでみて感性が合えば・・・
ぐらいがちょうどいいんじゃないでしょうか

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-03-18 00:09:12] [修正:2010-03-18 00:10:21] [このレビューのURL]

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