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9点 ONE PIECE
作者は天才としか言いようがない。
流石にこれだけやっているので、中だるみもありますが、シャボンティ諸島以降の壮大でカオスな展開によりまたヒートアップしていきます。
個人的には、1巻からグランドライン突入まで(子供の頃の話ですが、9巻のナミの話に感動して初めて漫画で涙ぐみましたw)と、シャボンティ諸島以降が好きで、その間は中だるみな、付け焼刃の感動ものって認識でした。
実際展開自体は「島に到着→島や関わった人物の悲しい過去や悩みを知る→元凶である敵とキャラごとにバトル→勝利!」のパターンを繰り返しているだけですし。
しかし読み進めると、実は全ての話が一本の軸の上にあり、伏線として使われ、無駄な話がないのです。
これだけ続けていてもいまだ全く人気が衰えないのは、本当に少しずつだけど明かされていく謎、増えすぎた登場人物のどれを比較してもキャラがかぶっていないこと、魅力的でまったくネタ切れしていない悪魔の実や敵キャラ特有の笑い方、などが理由でしょう。
ミクロに見れば島ごとに一つの話が繰り広げられるだけですが、マクロに見れば全てが謎の解決に繋がる伏線の集まりなので、たとえ中だるみさせてしまいそうでも描かざるを得ない。それでも読者に中だるみさせまいとする作者の気配りが話ごとに感じられます。
余談ですが、ルフィがエネルの「天」敵だ、ってくだりが好きです。そしてエネルとのバトルで、電気技が通じないから熱技に変えるってところはさすが理系の(工学部)作者だな、と思いました。
売れてる・人気のある漫画=名作だとは全くもって思いませんが、売上No.1は伊達じゃありません。これで初長期連載と言うのは、他の漫画家さんには気の毒すぎです。国民的漫画と言われても納得できる作品です!
追記
最近の白ひげ編は恐ろしいくらい秀逸です。
毎号誌上でゾクゾクさせられます。週刊連載漫画家としての才能も抜群!
そして、キャラが死なないで有名なこの漫画で、遂に…!?
でも、これでルフィが海賊王を目指す際の心残りが消えたわけで。海軍・七武海・黒ひげ全部出たし、ここにきてやっと終わりが見えてきた!…が、尾田さん曰く100巻過ぎまでやるらしいですw
尾田先生の背中にも「逃げ傷」はありませんよ!
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2009-12-10 22:31:47] [修正:2010-03-15 01:17:24] [このレビューのURL]
9点 レベルE
おもしろいか、おもしろくないかと聞かれたら、すごいと答えます。
そうゆう概念じゃないです。
想像力、表現力、オリジナリティ、すべてひっくるめて天才です。
まさしく、富樫先生自身が少し斜め上を行っています。
1巻の絵のタッチはリアル過ぎて怖いです。慣れてくると大丈夫なんですけど、明らかにとっつきづらいです!
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-03-14 11:32:33] [修正:2010-03-14 11:32:33] [このレビューのURL]
8点 トライガンマキシマム
素晴らしい作品でした。
10巻は感動で震えましたよ。
最終巻を読み終えたときはもう泣けてきました。
連載期間が長かっただけになおさら…。
正直この漫画、読みづらいと思います。
戦闘シーンはスピード感がありすぎて、何が行われているのかわからなくなるし、ふきだしも誰が喋ってるのかわからないし。
それでもこの漫画はかっこいいんです!
敵も味方も男も女もかっこいいです!
キャラクターが活き活きしてます。
メリルかわいいです。ビーストの女バージョンかわいいです。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-03-13 10:25:26] [修正:2010-03-13 10:25:26] [このレビューのURL]
これは何度も思うのだが、漫画にとって路線変更は素人に時限爆弾を解除させるのに等しい。つまり最終的に何が起きるのかは誰にも分からないのだ。
ただ、唯一の違いは、漫画の路線変更は決して満足できる方へは行かないということだ。
序盤、ギャグマンガとして登場したこの漫画なのだが、やや荒削りだが斬新、そして「マフィア」という要素をまったく持って使い切れてない、という印象だった。
そして、ここで、黒曜編、物語における、ビッグマイナーチェンジが行われる。ここ辺りでは、「死ぬ気弾」や特徴的な武器、そして若干「マフィア」路線に近づいたので、印象はそれほど悪く無かった。
だが次のヴァリアー編で一気に墜落を始める。
確かに派手でカッコイイアクションを手に入れたのだが、代わりに「何でもアリ」どつぼに自ら嵌ってしまったのである。
現在、この漫画は私を苛つかせる漫画になっている。女性受けを重視し、狙った感見え見えのキャラクターを散りばめ、最終的に当初のキーアイテムであった「死ぬ気弾」記憶の奥底に追いやろうとしている。こんなに腹の立つことがあるだろうか。新しい必殺技は後付けのように聞こえ、読者を混乱させる。そして、呆れることにこれほどの変更をしたにも関わらず、「マフィア」というテーマはいまだに使いこなせてないのだ。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-02-23 21:41:18] [修正:2010-02-23 21:41:18] [このレビューのURL]
6点 ARMS
「父ちゃんは史上最強のサラリーマンに、母ちゃんは史上最強の主婦になったんだゾ!」(by野原しんのすけ、「ヘンダーランドの大冒険」より)
しんちゃんは知らなかったのでしょう。
“静かなる狼”の存在を。
“笑う雌豹”の存在を。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-02-23 10:49:09] [修正:2010-02-23 10:49:09] [このレビューのURL]
8点 帯をギュッとね!
少年サンデーの長編マンガは私の中で評価が高くなりがちである。
これはかなり昔からである。
察するに毎週毎週の人気を極限まで追い求めるジャンプ作品。とそれに比べ作品の完成度をこそ重要視し、週間の人気レースをそれ程長編作品に厳しく求めなかったサンデー編集部の方針の違いがあったのではなかろうか。
その為(例外はあるものの)ジャンプ長編作は結局最後はグダグダになりがち。それに対してサンデー長編作は単行本で読むととても満足させてくれるのだ。
そんなサンデー長編作マンガの代表的1本がこの「帯をギュッとね!」である。
ポップでライトな出だしのこの作品、誤解を受けてしまう可能性がある。
1、2巻読んだ時点で見限られたならばよくある無限ループ学園コメディの烙印を押されかねない雰囲気を醸し出しているからだ。
しかしここは当サイトの評価能力を信用してくださいよ、と言うしかないだろう。(少年マンガ部門上位なのです)
試合内容、ストーリー共にポテンシャルはそうとう高い。
最終巻を読み切ったならば「サンデーの長編マンガ」の名に恥じない事が分かってもらえると思うのだ。
例えていうならボクシングのボディブロー攻撃的作品というか。軽いノリだなとスラスラ読んでいく内になんだかジワジワと効いてくる良さがあるのだ。
それは柔道というモノにとてもしんしに向き合った描きかただったり。
また今どき珍しい程のピュアでプラトニックな恋愛の描きかただったり。
これらをうそくさいと言うのは間違い。
私のような汚れきったおっさんの真っ黒な心の中でさえ、奥の奥の隅の一角にわずかに残るその琴線に確かに触れるものがあるのだ。
(ラストお別れ会後の杉と桜子の独白などキュンキュンきましたよ)
ケンカ暴力でバキッ!グシャッ!とかパンツがペロン!とか。そんな安っぽい刺激物に頼らない世界で高いクオリティを提示するのが河合作品の素晴らしい所です。
また本来泥臭くなりがちな柔道という格闘技と少し淡白な絵柄が上手く混ざり合って良い味をだしているのも追い風か。
そして後半、ラストまでの怒涛の盛り上がりはアッパレというしかない。
描きかたを変えた訳でも過剰な演出が出てきた訳でもない。なのに。
今までのボディブローが。キャラクター達と共に過ごしてきた漫画内時間が僕らにどっと押し寄せてくる。
味わって欲しい、この心地よい感動と興奮。
・・・だからあなたも。
心をギュッとね!
されてみないか。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-02-17 22:29:13] [修正:2010-02-17 23:29:25] [このレビューのURL]
9点 闇金ウシジマくん
私はいつも思っていることですが成功した人の話を聞いても意味が無いと思っています。
なぜなら成功する人とは自分で考える人間だと思うからです。
しかし一般の方は成功した人の話に耳を傾けます。
人と同じ事して成功などするはずが無いのに。
そして成功する為の方法があったとしてもそれは教えてくれません。
教えれば成功者が増えるからです。
その点この漫画は借金するとどうなるかというのが書かれていて失敗した人の話を聞く事ができるのがいいと思います。
失敗した人の話はとても価値のある物なのです。
借金の恐ろしさをリアルに伝えていると思います。
バットエンドが多いのも当たり前です、闇金にまで手を出してハッピーエンドなどありえません。
なので面白さもありますが教訓的な意味合いも持ってるいる作品だと思います。
まあ読んでも自分より不幸な奴がいるとか作り話じゃんとしか感じる事ができなければそれはこの作中の人物になる可能性有りかもしれないですね。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-02-15 10:27:03] [修正:2010-02-15 10:28:19] [このレビューのURL]
9点 寄生獣
<所持歴:全巻>
全10巻と、さほど長くは無いが、展開・締め方が秀逸。
マンネリ化してダラダラと続いている作品は是非見習って欲しい。
本作のテーマを大きく哲学的にとらえるか、普通にエンターテイメントとして見るかは人それぞれやけど、どちらにしても完成度は高いと思う。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-11-04 23:23:20] [修正:2010-02-07 21:51:13] [このレビューのURL]
8点 ああ探偵事務所
<所持歴:全巻>
探偵物といえば、名探偵の孫がじっちゃんの名にかけて推理したり、
身体が小学生になったファンタジーなマンガを想像してしまう。
それらは、主人公が不思議なくらいに殺人事件にのみ遭遇するという、
疫病神としか思えないマンネリ話のオンパレードで、ゲップが出るのだが、
これは全く違う。
地味な調査が続くが、本来探偵とはこんなもの。
でも妻木のキャラのおかげで、話自体は地味どころか大騒ぎ。
こういう作品こそずっと続いて欲しいのに、既に連載終了、次巻(15巻)で完結とは・・・
知るのが遅すぎたと後悔。
笑えてホロリとくる傑作。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-05-17 21:41:06] [修正:2010-02-07 21:24:50] [このレビューのURL]
8点 無限の住人
<所持歴:全巻。収集中>
これが作者の初連載作品とは思えない素晴らしい出来。
最初に読んだ時、
・序盤は黒鉄(冬目景)っぽい(人物描写も冬目景ちっくになる)
・ベルセルクみたいな重々しい感じ
なんてことを思いましたが、全くもってマイナスポイントではないです。
冬目景好き・ベルセルク好きな自分なので、そういう風に見えるんでしょう。
(作者は冬目景先生の大学の後輩らしいので、その辺りも影響してるかも)
さて本題。
序盤は万次・凛の主人公目線で物語が進み、それにより相対する逸刀流は
いわゆる「悪役」の位置付け。
しかし、1方から見れば裏であっても逆から見ればそれは表となるように、逸刀流の目線での話になると、そこにはキチンとした筋があり、一概に「悪役」とは言えない程。
更に無骸流が出てきて、もう単純に「こいつは悪役」なんていう見方は出来なくなります。
他作品のように「悪役にカリスマ性を持たせた」というのとはちょっと違う気がします。
主人公サイド(万次・凛)
逸刀流サイド(天津、他)
無骸流→六鬼団サイド(吐、他)
幕府サイド(英、他)
これらが入り乱れ、積み重ねられて描かれてますので、物語は重厚です。
(英はちょっと噛ませ犬的な感じですが)
どの立場に立って読んでも違和感無く読めます。
それは長所なんですが、1歩間違えれば短所にもなり得るかと。
このまま最終章を上手く纏められれば、文句なしに名作の仲間入り。
ちなみに、自分は単行本を最新巻(25巻)まで一気読みしたんですが、そのせいもあってか、他の方が言われる「監禁編がだるい」ってのはそれ程感じませんでした。
あくまで「それ程」であって、確かにちと長いかなとは思いましたが。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-01-09 22:18:35] [修正:2010-02-07 21:20:06] [このレビューのURL]