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3点 RAVE
馴染みやすい王道的ファンタジー漫画でしたが、絵柄から設定、ストーリーに至るまで後一歩感をどうしても感じてしまいます。
特に目に付いたのは、早い段階で大まかな話の流れをある程度決定していたのは伝わってくるのですが、それがあまりにも大雑把なので先に進むほどに増える矛盾、使われない設定、危機の度に伏線無く登場する必殺技。要所要所の設定の煮詰め方が今ひとつと取られても仕方のないことだと思います。
バトルの内容も残念。多彩な能力があるにもかかわらず、結局最後は主人公側がどんなに追い詰められても気合の一撃や上記のような新必殺技で勝利、というパターンが多すぎます。
結局のところこの作品には「この漫画ならでは」といった魅力に決定的に欠けていたのではないかと。
決して読めないわけではないのですが、バトルがまぁまぁ、エピソードがまぁまぁ、絵柄がまぁまぁ、何れの要素に焦点を当てても特筆できるところがない。何故かと言うと王道的要素を詰め込んだはいいが、それをベースに何でも良いから自分なりの魅力を加えるという作業が結果的に失敗に終わってしまったのが致命的。少なくともその味付けが面白さに繋がっているとは思えない出来と感じました。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-12-04 05:22:04] [修正:2008-12-04 05:22:04] [このレビューのURL]
0点 イキガミ
戦争美談みたいな危険なにおいがする近未来漫画。
世界観に何か釈然としないまま読み進めて2巻で気付く。
この漫画は非常に危険な漫画であると。
「出征前夜」のエピソードはまんま戦争での極限状態をこの世界観に無理矢理押し込めたものだと感じました。キャラクタの言う台詞一つとってもこのストーリーの見せ方は「死を強要される極限状態の中で何かのために散っていく者たちの美談」というやり方です。
本当に命の大切さ云々を描きたいのであればこのような描き方はあり得ません。絶対的な権力に死を強要される、と言う構図自体が使えません。この構図で使えるのはレジスタンス物か不条理な世界を描いた安部工房的な作品でしょう。
涙を誘えるシチュエーションを使っただけのペラペラ漫画。この評価が妥当だと思います。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-12-01 00:57:49] [修正:2008-12-01 00:57:49] [このレビューのURL]
4点 こどものじかん
別に児童ポルノがどうとか堅苦しいことを言うつもりは無いですけど
幼女に過度に性的なことを言わすのは「気持ちが悪い」です。一般紙掲載漫画という体裁をとるならね
エロマンガ誌ならばそういう土壌があるので何の文句もありませんが一般作品の味付け程度にそういうことをされるとゲンナリです
俺の子供の頃を思い出して見ても、子供が純真じゃないってのはよく理解してますがそれとこれとはベクトルが違います
しかもやたら暗く無駄に重い話が多いです。そして軒並み上手く機能してません。なんか読んでて邪魔です
ただ暗いだけの話なら誰でも考え付くでしょう
しかもエロ描写が妙に上手いのがまた…いやでもエロいのは認めます
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-11-06 10:06:54] [修正:2008-11-06 10:06:54] [このレビューのURL]
6点 ONE PIECE
下の世代でのドラゴンボール的な存在なんだろうなと。
面白いは面白いんだけど、どうしても個人的に気に入らないところが数点ある。一つはエピソードごとの異常な長さ。ちょっと時間がある時に読み返そうかなという気にまったくなれない。
もう一つ決定的なのは、無理やり感動させようという場面。俺は漫画、小説、映画とメディアに関係なく、泣いてしまうものはどうしても泣いてしまうのだが、この漫画だと全然泣けない。あまりにあざと過ぎて込み上げてくるものがない。ハイ、ここで泣いてくださいねー、ってのは逆にものすごく冷める。
ドラゴンボールは泣く場面がないからどうでもいいんだけど、泣く場面をあんだけ押すんだったら、泣かせないとだめだよね。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-11-02 07:04:36] [修正:2008-11-02 07:04:36] [このレビューのURL]
1点 イキガミ
色々と話題なので試しに二巻程読んでみたのですが、成程、これは確かにツッコミ所満載の漫画です。
<設定・世界観について>
よく考えては、いる。よく考えては、いるんだけど、どうしてもそれが結局は作者一個人の頭の中だけのことでしかない。という印象がどうしても拭えない。
「公権力」の名の下、生命の価値を再認識させるために無作為に選んだ人間に死の通知を行なう。作品中ではその法律による効果が至る所で見られるようになった。なんて事を言っていますが、普通に考えてこんな考えや政策は、ただの独裁であり、どう考えても有益な効果なんて出る訳がありません。
そもそもこんな法律が法律として成立している国は法律そのものが死んでいます。法律よりも人為的な強制力の方が勝っているからです。
<個別のストーリーについて>
全く24時間という設定を生かしきれていません。せっかく制限時間を設けているのに、肝心の最後の数時間をナレーションだけでさらっと流されてしまったら、死んだ人も浮かばれずに、見ている読者も「あれ?もう終わり?」みたいな気持ちとなってしまいます。
「人間の死=感動を呼ぶ」という安易な発想から作った作品としか思えません。本当に人が、特に、大切な人が死ぬというのは、どういう事なのか。それさえもきちんと考えずに、「こういう設定なら感動を呼ぶだろ」みたいな安直な考え方で作品を作らないで欲しいと思います。
不慮の事故であったり、不治の病であったり、理不尽な現象に巻き込まれて大切な人を亡くした人達の気持ち。そういった人達の「心」をまるで解かっていない、ただの頭でっかちな作品のように感じました。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-11-01 22:07:01] [修正:2008-11-01 22:07:01] [このレビューのURL]
8点 ハチワンダイバー
まず何より、3巻の帯にも書いてあるが、これだけハイテンションな将棋漫画、将棋を面白おかしく描いた漫画を見たことがない。独創性あふれる作品。将棋なんだけど、これはもうバトル漫画のノリ。それぐらい熱い。
将棋漫画っていうと「月下の棋士」を思い浮かべる。あの漫画はあの漫画で、精神の限界のところで戦うプロ棋士たちの狂気をうまく表現できていると思う。月下の棋士を静とするなら、この漫画は動って感じ。色々な設定で笑わせてくれるのも、賭け将棋っていう設定があるからこそ。様々な生い立ちの人間を描けるから笑いの要素を確保できる。おふざけシーンは多いが、それがいい。月下の棋士より門戸が広い漫画であることは確かだと思う。純粋な将棋漫画とみたら、当然月下の棋士の方が上出来ではあるけど。そこは総合力でカバー。
将棋っていうと堅苦しいイメージがあるのだが、それをブルドーザーで壊した感じ。コマ割りも大きくて、スピード感あふれる指し手を表現できている。さくさく読める。面白い。熱い。絵はそれほどうまくないのだが引き込まれる。将棋を知らなくても楽しめる。知っているとなお楽める。
全体的に見てお買い得な漫画だと思う。将棋漫画だからといって敬遠せずに、一読を勧める。立ち読みでも十分面白いけれど、面白すぎて買ってしまった。人によっては生活に影響が出るほど読みふけってしまう漫画。8点。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-10-23 20:50:12] [修正:2008-10-23 20:50:12] [このレビューのURL]
9点 めぞん一刻
文句なしでしょ
寸止めラブコメディのさきがけ
これ以降のラブコメは全部めぞん一刻の影響ビンビンに受けてますね
もう何が最高って
管理人さんの性格
やきもち焼きで
早とちりで
泣いたり
怒ったりだけど
その人が笑うと
俺は最高に幸せなんだ
最終巻が一番いい漫画はおもしろい、という俺の持論が生まれるきっかけになったのもめぞん一刻。
これ読んでない人は
どんなに充実した人生おくったとしても
俺よりはちょびっとだけ不幸な人生
・好きなキャラ
みんな大好き
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-05-22 19:11:42] [修正:2008-10-06 21:19:34] [このレビューのURL]
10点 ぼくんち
見開き1ページで1つのお話がまとまってしまうので、映画のように盛り上げて盛り上げて最後に泣かせるというタイプが好きな人には不評なのかなと思います。
もともと好みの分かれる作者ですので、得点のばらつきはしょうがないと思います。
私は遠慮なく10点をつけさせてもらいました。
底辺の人間たちをみて、自分が恵まれているなぁ という現実よりも、その現実の中で自分は精一杯全力で「生きて」いるんかなぁとか思ってみたり。。。
作者も別に共感なんかしてもらいたくはないんじゃないかな とか思ってみたり。。
結局、批判賞賛形はどうあれ この作品について考えてみた人は読んだ価値があるんだと思う。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-03-11 21:01:21] [修正:2008-10-04 13:46:42] [このレビューのURL]
9点 聖☆おにいさん
宗教をネタにしたギャグ漫画、というと一般的に連想されるのは、新聞などに掲載されるような風刺漫画のたぐいだろう。以前もヨーロッパの新聞がイスラム原理主義を風刺した漫画を掲載して一騒動あったことも記憶に新しい。
しかし本作「聖☆おにいさん」はまったく新しいコロンブスの卵的発想から誕生した宗教ギャグ漫画である。何より設定がすごい。かの聖人であるブッダとイエスがたまのバカンスを下界で過ごそうと東京は立川のアパートにルームシェアするというのだから。
二人ともスラリと長身でジーンズにTシャツ(それも「スジャータ」だの「ジーザス」だのと書かれたネタTシャツ、しかもブッダお手製)を身にまとったイマドキのちょっとダメそうな若者スタイルで毎日毎日観光したり公園で遊んだりブログの更新にいそしんだり、と実に脱力気味で楽しげな毎日を過ごしている。しかしながらもとが聖人のため、ついつい勢いあまったり不可抗力から奇跡を起こしちゃったり、とそんなのどかなドタバタがギャグとなっているのである。
この漫画においてはブッダもイエスも実におおらかな萌えキャラと化している。聖人を萌えキャラにするなんて日本ならではだろう。この漫画の舞台が現代の日本なのも偶然ではない。
日本は「無宗教」といわれて久しいが、同じ無宗教でも欧米のそれと日本のそれは意味合いがかなり違う。
欧米諸国などにおける無宗教という立場は、宗教の徹底的な否定を意味する。たとえば政教分離の考えを徹底しているフランスでは、学校などで宗教的な教育や行事を行うことを完全に禁止している。
ところが日本における無宗教とは、正月にはお寺に初詣をし、お祭りではおみこしを担ぎ、クリスマスにはケーキを食べるという悪く言えばいい加減で、よく言えば大らかなものなのだ。作中でブッダもイエスも上記の行事をすべてこなしている!(イエスはクリスマスが自身の誕生日であることに当初気づいていなかった)
興味深いのはそんな聖人二人も、アパートの大家のおばさんにだけは頭があがらない点だ。大家のおばさんは当然二人が聖人であることに気づいていない日本的な世間・常識を象徴するキャラで、この構図からはいろいろ考えさせられる部分も多い。
作者はおそらく仏教もキリスト教もどちらも熱心に信仰しているわけではないのだろうが、作中のギャグには両宗教の教義や伝説にまつわるネタによるものが多く、この漫画のギャグを理解するうえでは多少の予備知識が要求される。決して対象をおろそかにはせず、むしろ萌え化するほどいつくしむこの漫画のあり方からは、「信じる」or「信じない」の単純な二者択一を超えた何かまで感じられる。
この漫画が日本で生まれ、日本を舞台にしているのは決して偶然ではなかったのだ。そんな奇跡にひとまず感謝しつつ、本作は楽しみたい。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-09-13 15:59:25] [修正:2008-09-13 15:59:25] [このレビューのURL]
8点 らんま1/2
当時はツンデレなどという言葉もなかったため、ただ「あかねかわいいよあかね」と思って読んでましたが、今になって思うことは、
あかねは日本一のツンデレである
ということです。
この漫画はあかねのツンデレっぷりが全てと言えます。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2008-09-12 19:06:08] [修正:2008-09-12 19:06:08] [このレビューのURL]