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7点 今際の国のアリス
完結後の評価になります。近年増えてるデスゲーム系作品。絵が非常に綺麗なのが印象的。ただオチはやっぱり実はこの世界は作られた系に該当しちゃいましたね(現実との一定のリンクはあるにせよ)。前半はゲームがシンプルながら運動系含めて種類が豊富で緊張感もありました。世界観もビザ期限を用いての時間切れ死亡制度など独特です。群像劇的な番外編で主人公アリス以外の人間を描くのも面白い試み。しかし後半はゲームより哲学的な論戦、作者の主張が出過ぎている感じだったり、主人公アリスがもうゲームには金輪際参加しない宣言から、番外編で本筋に絡まない人間模様を延々と見せられてグダグダしてしまった感が。後半で例外的に面白かったどくぼうゲームの勝者コンビ(今際の国完全肯定)がまさか終盤に全く絡まないとは悪い意味で想像出来ませんでしたし。このオチやるなら全十数巻くらいで番外編をもっとカットして主人公アリス(とヒロインウサギ)の物語に集中させスムーズに終わった方が良かったのではないかと(一貫してアリスが地頭良い程度のチート感ない主人公でウサギがかわいい運動系ヒロインなのは良かったが)。ただ後半の欠点を考慮しても、近年のデスゲーム漫画ではかなりの良作だったと思います。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2016-05-24 20:11:45] [修正:2016-05-24 20:11:45] [このレビューのURL]
4点 暗殺教室
連載追っかけ中。
10巻を超えてもエンジンがかからない。一人ひとり生徒を掘り下げるせいで、焦点が分散してしまっている印象。
シロ、理事長、死神(仮)といった敵役にも魅力が無く「面白さ」というより「巧さ」が目立つ。
決してつまらないわけではないのだが、作者がきっちりまとめると公言していて、何よりネウロが本当に面白かっただけに、
ものすごい肩透かしをくった気分である。
2015.03 追記
キャラクターブック「名簿の時間」を勢いで購入してかなり後悔しそうになったが、
巻末のJOJO’sキッチンおよびウーパールーパー食のルポ漫画が思いのほか面白かった。本編と特に関係はないが。
2016.04 完結に伴い追記
ジャンプで本編最終回まで読み終わったので追記。
正直、この漫画は2話でいきなり半モブの生徒回をやったあたりでいやな予感はしていたが、やはり自分には合わなかった。
ジャンプで過不足なく完結したストーリー漫画というだけで価値はあるのかもしれないが、ひたすらイベントを消化していく作業を見ている感覚だった。
なにより掘り下げたクラスメートを誰一人好きになれなかったのがきつい。
次回作に期待。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2015-02-12 01:00:16] [修正:2016-04-06 20:33:37] [このレビューのURL]
8点 僕のヒーローアカデミア
7巻まで読了
現時点で少年漫画として満点をあげたい。
成長・努力・熱さ・設定の面白さと幅・画力(構図)において高レベル。
近年では味わったことない少年漫画ワクワクを味わえた。
構図も見やすくキャラ、動きの魅力もあり、かなり読み応えがある。
個人的にはキャラクターデザインにおいて、書き分けやそれぞれの平均点の高さを評価する。
個性が豊かなせいもあるが、(わざとを除き)キャラかぶりが殆ど無く、読んでいてキャラの立ち位置に迷うことがない。
ライバルや敵の魅力も有り、これからの期待感が高められる。
動きもかなりうまくかけており、盛り上がりポイントをわかっている。
読みやすさを含め、アクション漫画として最高峰と感じた。
展開が単調にならず、飽きることなく読み進められる。
主人公の成長も納得がいく速さで、脇役の「個性」の披露と成長のバランスもよく、
無理な引き伸ばしもなく、読者が置いていかれない。
これからより壮大な展開を創り上げていく事が期待できる。
現代の少年漫画として、ぜひ子供に読んでみて欲しい。
作品の完成度の割に、当サイトの漫画レビュアーが少ないのでレビュー。
今の少年漫画のトップとして、読んで損はないと思います。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2016-02-29 10:19:37] [修正:2016-02-29 10:19:37] [このレビューのURL]
7点 ドラゴンボール
漫画から派生してアニメ、映画、ゲーム、ガシャポン、カードダス、様々な媒体で熱狂してきた思い出補正が強く、最も評価が難しい作品です。
絵の上手さ、
シンプルな設定、
コマ割りのセンス、
カラーの美しさ、
キャラの分かりやすさ(裏表が無く、悪く言うと思考の浅さ。笑)、
何よりこの作品は、フォルム(デザイン)の格好良さが半端無いですよね。
ドラゴンボールの美しさ、
超サイヤ人のデザイン(個人的には3が至高)、
ナメック星の世界観(色合いもなんか凄い)、
ナメック星での戦闘服、
漠然としてますがピッコロのデザイン(色やターバンやマント)、
フリーザ、セルのデザイン、
それらが時間、国境、文化を超えて人々を魅了している原因の一つだと思います。
個人的に、フリーザ編以降は惰性です。
あと、この点数は、
カラーの美しさやサイズが大きい事での迫力アップ等を踏まえた、完全版での点数です。
通常版なら6点。まぁどうでもいい事ですが。笑
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2016-02-20 22:18:26] [修正:2016-02-20 22:18:26] [このレビューのURL]
8点 イムリ
私はこの作品に手を出すかどうか迷っていた中、
TAKO3さんの「作者はこの作品に命かけてるな、そう思わせるほど手がこんでいて練られた話だと思います」という一文で全巻購入を決めました。
結果、出会えて良かったと思っています。
この様な場所で失礼ですが、TAKO3さん、その他レビュワーの方、ありがとうございました。笑
ただ、この作品はあまり万人にお薦めはしにくいです。
設定、ストーリーにおける完成度は素晴らしいですが、正直、読み手が整理整頓しながら、慣れていくまでのハードルが高い様に思えます。
もちろん慣れていけば苦にならないですが。。。
この作品をおそらく作者の意向を汲んで連載し続けたBEAM誌の懐の広さにも敬意を払いたくなる位です。
漫画はあくまでも娯楽の一つであり、読み辛さや分かり辛さと付き合ってまで楽しみたくないという方は、特に手を出す必要は無いと思います。
悪戯にこの作品の評価が下がっていく怖さもありますので。笑
ドラマ「白い巨塔」や、映画「スターウォーズ」の政治的部分が好きな私は、この格差世界のドロドロ感がたまらなく好きです。
更に言うと、権力者側の人間が、自分たちの世界の不条理や非倫理性に気付き、葛藤する心理描写には本当に痺れ、胸が熱くなります。笑
若干の中だるみ感も感じるので、今後の状況に応じ、追加・修正は行うと思いますが、良作だと思います。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2016-02-20 22:17:11] [修正:2016-02-20 22:17:11] [このレビューのURL]
10点 ピンポン
画力、ストーリーのクオリティ、キャラクター、心理描写、セリフ、演出、
全てが完璧です。
一切の無駄が無く、5冊で完結する点も含め、完成度の高さが抜群です。
個人的な部分で、
色鉛筆で塗った様なカラーの美しさ、擬音のフォント、ペコの駄菓子やジュースに対するこだわり含めて最高です。
ラストの、プレッシャー、葛藤、あらゆるストレスから解放されたスマイルとドラゴンの2ショットにも救われます。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2016-02-20 22:15:49] [修正:2016-02-20 22:15:49] [このレビューのURL]
8点 はじめの一歩
この作品を一言で表現するなら、
ひらがなの「へ」の字のようです。
連載開始以降、回を重ねるごとにどんどん面白さが加速していき、一歩vs千堂のタイトルマッチあたりで内容・画力ともにピークを迎えます。
それ以降は木村vs間柴や伊達vsリカルドなど印象深い名試合が続き、43,44巻あたりの鷹村vsブライアン・ホーク戦などは、恐らくバトル漫画の最高峰ではないかと思える珠玉の出来。
ところがこの試合がへの字の頂点でした。
それ以降は逆に巻を重ねるごとに下降線を辿ります。
ところどころ多少面白い試合はあるものの、かつてのようなクオリティを感じる事は残念ながら出来ませんでした。
今や単行本で100巻をとうに超えた本作ですが、現在の作品としての質は連載序盤以下と言わざるを得ないでしょう。
への字の右端が左端よりも下にあるように。
正直今連載されている本作は点数を付けるなら3,4点がいいところですが、全盛期の面白さをリアルタイムで味わった身としては7点以下はつけられません。
せめてラストが良いものであることを祈ります。
いつになるか見当も付きませんが…
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2015-11-12 18:30:14] [修正:2015-11-12 18:33:23] [このレビューのURL]
世にも珍しいソーラーカー漫画。この題材への関心は震災から原発云々もあり、現在の方がさらに高まっているのは読む価値をあげているかと。絵は「アイシールド」から相変わらず上手いですね。地味な物語を魅せるものにしています。
最初主人公の説明をナレーションでダラダラとやっている時は不安になりましたが、次第に引き込まれて行きました。
特に主人公とヒロインの関係が自動車事故の被害者、加害者と分かってからが本番でドラマ性と中核が出来たと思います。「アイシールド」にいた一部灰汁があって不愉快な人物が居ないことは好感が持てますし、青春的な雰囲気が高まりました。テンポが良く曇天プリズムというタイトルにもピッタリと符号する展開には地味に驚いたり。地味なんですけど相当に計算された手堅い良作だったかと。
欲を言えばソーラーカーの魅力は感じましたが、もっと薀蓄が豊富でも良かったなというところですかね。エピローグも写真だけでちょっとあっさり気味でした。しかし全2、3巻漫画では間違いなくおすすめ出来る作品です。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2015-10-24 08:51:30] [修正:2015-10-25 09:43:01] [このレビューのURL]
8点 百万畳ラビリンス
単行本2冊の尺的に是非アニメ映画をやって欲しいなと思わせるだけの独特な作品。画風が良く安定しているし、内容も謎のゲーム的なラビリンス脱出ものとしてSF、ゲームネタ、伏線を絡めて良くまとまっています。変人ゲームオタク主人公礼香と対照的な常識人庸子のコンビが良かった(容姿が皮肉にも礼香が可愛く庸子がドブスなのも興味深い)。密漁者や「彼ら」の掘り下げが薄く、舞台装置なところはありますが、テンポや尺を考慮するとやむなしでしょうか。主人公礼香のバグとも言える発想が劇中では役立ちながらも、社会には馴染めない人種という悲哀も良く描けていたかと(彼女の容姿と性格がかわいいのがそれが際立つ仕組みに)。これをご都合的に社会にねじ込むラストにしかったのも好印象でした(このラストを最初に決めていたというのが帰着点がしっかりして綺麗に終われた要因だと思われる)。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2015-09-17 22:19:12] [修正:2015-09-17 22:20:04] [このレビューのURL]
8点 百万畳ラビリンス
素晴らしい、1本の良質アニメーション映画を見たような感覚になりました。というかこれは映画にするべきです!!とても素晴らしいちゃんとゲームの中の世界のような話でありつつも、ちゃんと理論があって面白く、童心に帰ってワクワクさせらました。そして礼香はそっち側を選んでしまったか...と感じました。やはり礼香は現実より仮想現実の世界でしか生きられない人間なのだなーと感じつつとても締りの良いラストだと感じました。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2015-09-06 20:59:03] [修正:2015-09-06 20:59:03] [このレビューのURL]