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獣医を題材とした医療漫画。獣医版ブラックジャック。獣医系漫画ではおそらく随一ではという情報量、分かりやすさがあり(人間との比較を述べるシーンも多く人間医療理解にも役立つ)、ほぼ一話完結でそれを交えた後味の良い物語を提供して行きます。

画力も可愛いキャラ絵ながらそれなりに高く、シンプルにどんどん上達(意外にキャラの描き分けが上手く、多数のゲストキャラを含め絵で見ただけで区別出来るほど)。主人公ドリトルを獣医はビジネスと言い切る人間(キャラ的にブラックジャクのそっくりさん的ですが)に据えた故の、ときに厳しいペット業界の実態、環境、ペットを通した人間描写など説得力があります。

前半は定番オチに強引に運ぶ一面があり、食傷気味になる部分がありましたが、後半は周辺キャラが増えて来て、題材を拡げてオチは同じようでも一話完結のレベルが格段に向上してきました。

最終巻で謎だった主人公の過去を種明かしして、綺麗に話をまとめて終わるところも好印象。総合的に近年研究までカバーした獣医漫画最高の作品であろうと思いますが、強引にだろうがペットを治療して、飼い主自身の問題までを救うというさすがに同じようなオチが多すぎる部分(特に前半は繰り返し。この辺本家ブラックジャック、美術品ブラックジャック的なギャラリーフェイクは工夫が上手い)だけは残念なところでした。全20巻が結構長く感じてしまいますから。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-08-21 05:43:54] [修正:2015-08-21 05:43:54] [このレビューのURL]

6点 聲の形

点数通り、「素直に楽しめる良作漫画」だった。

ストーリーがよく練られていたと思う。
あと主人公の葛藤シーンが丁寧に描かれていたのも良かった。

もっと登場人物のキャラの風呂敷を広げて、かつ突き詰めていれば、
作品としての重みが出たと思う。

良くも悪くも綺麗に纏まった作品。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-08-14 02:54:56] [修正:2015-08-14 02:54:56] [このレビューのURL]

高橋留美子作品では圧倒的に読みやすい作品。

これとうる星やつらを同時連載していたのは化け物。

物語はあってないようなもので、主人公の恋は一進一退であるため最初は一気読みしてしまった方が楽しめるかも。

まあ、一度読んだら一話一話ランダムで読んでも楽しめる作品。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-07-16 22:25:24] [修正:2015-07-16 22:25:24] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

(今更ながら32巻まで読)
王道少年漫画ではあるものの、他とは違う点が多く楽しめました。

・敵組織において信頼し合っている姿、友情を感じ大切にし死んだ事で涙を流す、
そんな姿に戦う相手が"敵"という概念が崩れ"相手"と思うようになりました。
単純な完全懲悪で終わらず、相手側にも戦う理由や守りたい仲間があり、そこに主人公達がぶつかり
葛藤を生み出すというサイクルがとても良い。

・勝つ為にどうすれば良いのかを考え相手を深く分析しようとし合う姿勢に全力感を味わいました。
また、少年漫画なのに自分の命を守る為に戦闘を避けようとする部分にも感動。
運が良いから何となく勝ったなんて事は無く、勝つべくして勝ったと納得できます。
しかも大体相手側の方が圧倒的強さなんて事が多いので感動は倍増します。

・打ち合わせ無しで作戦を進めなくてはならず、しかもそれが命に係わる場面。
仲間がどう動いてくれるか分からないまま行動しなきゃならないという不安を強く感じます。
でもゴン達は信頼しあってるからこんな事ができたのでしょうね。

・主人公サイドが負ける筈無いという常識を覆したりと、先の展開が全く予想できない。
先にも大きく影響する大事な場面ですら敗北してしまうのですからね。
「このこのまま勝って次に進むんだろうなー」なんて思って読んでたので驚きの連続です。

そして、一番好きなのはキメラアント編です。
ゴンとピトーのやり取りと、メルエムとコムギの関係に痺れましたので。

・ピトーとのやり取り
大切なカイトに酷い事した奴が今は必死に女の子を助けようとして、
その必死というのも全面的に降伏し命をさらけ出した状態で、それを知ってしまったゴンの
やり場のない怒りを本当に強く感じる事ができました。
命がけという言葉をピッタリ当てはめる事ができる数少ない漫画。
前まで圧倒的に強かったピトーをここまで追い込めるとは。
あれ程まで緊張しどうすれば良いのか分からないと感じた事は無く感情を揺さぶられ、
そんな演出力に涙が出ました。脱帽です。恐ろしい…。
そんな中でゴンがキルアに「関係ないから」と言ってしまう心理状況も、
それに対するキルアの悲しい表情もダイレクトに心に響きます。

・メルエムとコムギの関係
崇拝され全世界の覇者的存在へとなるであろう王が、
軍儀しか取り柄の無い脆弱な命の女の子に心を乱されているのが何とも興味深かったです。
そして、メルエムの死に際の「コムギという人間に会いたい」という純粋な願いも感情移入ができ
感動する事ができました。

幽遊白書の魅力を全く理解できなかった自分にとっては序盤が少し苦痛でしたが、
キメラアント編が始まる18巻まで頑張って読んで大正解でした。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-06-22 09:17:45] [修正:2015-06-22 09:19:20] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

野球は好きなのに野球漫画はあまり読まない。どうしても嘘臭く作りもの感が拭えない。そんな自分でもこの作品は満足出来るほど、理論と実践のバランスが良く作りこまれていた作品だと思います。主人公がプレイヤーではなく監督の異色作品なのですが、それだからこそ理論・戦略・戦術・頭脳戦要素が非常に多いです。

それでも心理戦漫画にありがちな誰かが最初から全てを読み切っていたとかになる訳じゃなく、予想外の展開が起こり、その度に策を練り直す作業をするのでリアル感があがりましたね。采配の要素があっても、それが全てじゃない力勝負に委ねる限界も描かれており、野球の奥深さが描けていたと思います。試合のパターンも多彩で大量先制してから、追い上げられて最後はヒヤヒヤとか他スポーツ漫画じゃ滅多に見られないものがあったりします。

試合以外にも理論的な練習、学校人物の周辺関連の話も面白く、高校野球の表層じゃないシビアな舞台裏を描きながら、バランス良く話が進んだと思います。主人公のポッポ監督がダントツでキャラが立っていましたが、他キャラも派手さはありませんが、個性はあったと思います。浦沢直樹氏に兄弟弟子らしく、作風や絵が良く似ていますが、画力もあり作品が必要以上に汗臭い感じにはならないで個人的には良かったです。ただこういう漫画の仕方ないところですが、全国大会行ってからは因縁・伏線などに乏しく、会場から動かずにゲストキャラと連戦状態になったので熱量が落ちたかなという感じはありました。ただそこでしか描けないものだってたくさんあったのでよく粘ったとは思います。

全44巻と非常に長いですが読み応えがあり、面白さも安定して綺麗に完結した珍しい長編漫画です。野球・心理戦漫画として最高峰の面白さがあります。ただ野球ルールくらいは一応は知っていて、観戦出来るくらいの最低知識は必要でしょうね。それくらいの知識があれば、物語を楽しみつつ野球通レベルまで引き上げてくれるかと。個人的にはもっと有名になっていても良いのではと思うほどの近年漫画の名作だと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-05-30 13:22:29] [修正:2015-06-13 19:15:32] [このレビューのURL]

10点 SF全短篇

漫画入門編として、いつか息子が出来た時にプレゼントしたい。

絵、コマ割り、セリフ、文字量、全てが半端なく読みやすい。
それでいて明るい、暗い、浅い、深い、愉快、不愉快、色んな後味の作品があり、
F先生のアイデア、センス、知識の豊富さ、チャレンジ精神に脱帽させられます。

「ミノタウロスの皿」、「宇宙船製造法」、「みどりの守り神」、「カンビュセスの籤」は
一本の映画を観てる様な壮大さ、完成度(無駄の無さ)を感じる。

創世もの、サバイバルもの、パラレルワールドもの、タイムマシンものはやはり多くあり、この辺の分野はF先生に粗方書き尽くされちゃってますね。
片やA先生の作品ばりの憂鬱、哀愁が漂う様な、人生やり直しものや社会風刺ものも多く、油断してると心をえぐられます。
何ともいえない鬱に陥る作品も多いです。


「僕の漫画は風俗だ。高級な顔をするものではないし、楽しんだら読み捨てられていい。大人になった時、あんな漫画を読んだと思い出してくれればいいんだ」
というのがF先生の持論。
しっかり受け継いでいこうと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-05-18 22:46:34] [修正:2015-05-18 22:46:34] [このレビューのURL]

<コミック23巻所持>

この漫画は長らく少女漫画から離れていた私を「少女漫画もいいな」と思わせてくれた作品です。
それまでの私は少女漫画って好きと嫌いを繰り返し、ライバルが出てきて、最後はくっついてハッピーエンドがお約束のつまらないジャンルでした(偏見です、すみません)。

10巻くらいまでは別マも気になり、読んで、コミックも買う状態でしたが、やっぱり想いが君に届いたあとは、いらなかったかなぁ。サブキャラの千鶴やあやねの恋模様も好きですが、人気のためにやめられないのか、物語の進み方がゆっくりになってテンポが悪くなったような気がします。

この漫画のすごいとろこは、普通のことしか漫画の中で起こらないし、変に高いテンションのエピソードもないってところだと思います(多くの少女漫画では遭難したり、何故か別荘でお泊まりしたり、現実の高校生のほとんどが体験しないエピソードが多いのです)。友達への誤解、席替え(笑)、文化祭、受験など、本当に普通のことしか起こりません。
想いを届ける相手は、友達、家族、先生などいろいろで、いろんな人の気持ちを感じられる漫画です。

10巻までなら間違いなく10点。今の感じが続くなら8点ですが、私の少女漫画に対する偏見を無くしてくれたということで+1点。

トイレと席替えのエピソードは大好き。これを超えるエピソードが出るかなぁ。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-03-18 10:47:05] [修正:2015-03-18 10:47:05] [このレビューのURL]

9点 CLAYMORE

同作者の「エンジェル伝説」時代より画力は連載中格段にあがって行きながら、独自のファンタジー世界観に合致しています。あの当時からのシリアス面でのグッと来る描写、熱い描写はこっちでも健在で、ダークファンタジーの中希望の灯を感じる根は王道という素晴らしい作品です。バトル漫画でもありますが、迫力があって描き込みが多いのに見やすいのも助かります。ストーリーの最初は「評判ほどか?」という感じですが、テレサ編衝撃の結末から一変します。そこから出発したと言って良いほどで魅力的な仲間達、話の広がり、随所になされる豊富な伏線の回収など目が離せませんでした。少しはダレかけましたが一気読みだと大丈夫なレベルでした。これだけ過酷かつ色々あっても、終盤が秀逸展開(主人公以外がラスボスを倒すのに喜びを感じる意味でも凄い)かつ大団円なのも読後感が良かったです。連載がとても長かったですが(13年程度はやや長すぎ感はあるが)絵はスタミナ切れしない、話も綺麗に纏まるという意味で少ない作品です。ここでの評価が高いのにも納得で自分もまた一票を投じたい名作だと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-03-13 05:01:26] [修正:2015-03-13 05:01:26] [このレビューのURL]

設定やキャラは良かった。
しかし続きが気にならない。また読んでいて疲れる。。
ストーリー展開やコマ割りのせいだろうか。。

最後は良かった。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-02-28 11:13:12] [修正:2015-02-28 11:13:12] [このレビューのURL]

10点 CLAYMORE

非常に面白かった。

ストーリー設定がしっかりしていて、最後も見事だった。
バトルシーンは迫力があり、キャラも際立っていて、台詞のコマ割りも良かった。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2015-02-15 11:36:53] [修正:2015-02-15 11:37:41] [このレビューのURL]

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