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[ネタバレあり]

スタートダッシュは文句無しの面白さだった。
画力も演出力も高く、そういった面での技術やセンスは特出していると思う。
しかしその一方で、作劇上の引き出しの狭さが既に露見し始めている気がする。各章の構成パターンが似たりよったりなので、個人的には既に食傷気味。
常にクライマックスなのは良いことだが、アプローチを変えないと逆に早く飽きられるとっかかりになりかねないので、編集はあの手この手で作者の能力を発揮させるよう導いてほしい。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2021-10-03 22:10:54] [修正:2021-10-03 22:10:54] [このレビューのURL]

相撲を題材にジャンプでこれだけの巻数を連載出来たという時点で面白さは間違いないです。緻密に作られている一方で、独創性では今一つなのが地味めに感じる時もあり、玉に瑕ではありましたが。近年の情報を踏まえての相撲漫画ではバチバチよりも完結したこと、灰汁や癖の少ない読みやすさでは軍配が上がると思います。相撲に大して関心ないが熱いスポーツ漫画を探している人にもお勧めしたい作品です。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2020-11-03 11:13:40] [修正:2020-11-03 14:32:33] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

漫画史に残るような爆発的ヒットとなった本作だが、それも納得してしまう程に、近年のジャンプ作品には無い魅力がこの作品には凝縮されている。


評価点としてよく挙がるのは、殆ど引き伸ばさずに面白さを維持したまま完結した圧倒的勢いだ。これは確かに、近年のジャンプ漫画のヒット作としては異例である。

恐らくこの作者は、物語のプロットは早い段階で決めていて、概ねそれに沿って最後まで駆け抜けることが出来たのだろう。
だからこそ、味方の実力者や敵の幹部を出し惜しみなく登場・退場させることで、クライマックスを連続させるという、物語作りにおいて究極の手法を実行できた。
これは作者が自らの力量を把握した上で、作者や編集等が欲をかかずに着地点を見極めることが絶対条件であり、これを満たせる漫画はごく稀だと言える。
特に本作のようなメガヒット作品でこれを成せたのだから、作者もジャンプ編集部も見事だとしか言いようがない。


だが、これほど幅広い層が本作にハマっている理由は、もっと根源的なところにあると思う。
それは、読者が本能的にアクション漫画に求める「バイオレンス表現」の要素と、それと相反する「愛」の要素が、極めて効果的に描かれているという点である。

まず「バイオレンス表現」についてだが、
近年の少年漫画においての暴力表現はマイルドだったり、スタイリッシュだったりすることが多く、いまいち緊張感を引き出せていない作品が多いように感じる。
もちろん、それが必ずしも悪いとは思わないが、少なくとも昔の名作アクション漫画にはそれなりの暴力表現は切り離せないものであり、それにより生まれるゾクゾク感というのは結構大事なものだったと思う。
かと言って、進撃の巨人みたいにバイオレンス描写に振り切った作品造りは、読者にとってのハードルを上げかねない。
その点で言えば、鬼滅の刃のバイオレンス描写は、古き良き名作群に近いバランスを持っているように思える。
重症を負った者は戦力が低下し、四肢を欠損したものは戦線を離脱し、致命傷を負った者は死ぬ。
こういった当たり前のバイオレンス要素が作品に程よい緊張感やゾクゾク感を与え、直感的に読者の心を掴んでいるように思える。

次に「愛」の要素である。
はっきり言って、これこそが鬼滅の刃最大の魅力ではないだろうか。
読めば誰しも分かることだが、本作の物語は人間愛に基づいている。
そして更に言うならば、「家族愛」を偏執的に、これでもかというほど描きまくっている。その執拗さは常軌を逸していると言っても過言ではないが、だらこそ他の追随を許さない唯一無二の魅力となっている。
それにより、人間であれば誰しもが持つ感覚や感情をダイレクトに刺激してくるため、子どもから大人まで多くの読者が魅せられてしまう。
ジョジョが人間讃歌を謳ったように人間愛をテーマにしている名作少年漫画は過去にも多々あるが、本作ほどド直球で終始それに徹した作品は過去に類を見ないだろう。

総括すると、暴力と愛という、一見では二律背反の要素を物語にガンガンぶち込んで本能を揺さぶってくるのが、鬼滅の刃の魅力であると考える。


長々とレビューを書いたが、社会現象を起こした事もうなずけてしまう、とても良い作品だと思う。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2020-09-01 14:04:50] [修正:2020-09-10 11:45:46] [このレビューのURL]

8点 聲の形

ここまで大きな出来事でなくても、きっと多くの人がこの作品で描かれているものに類する場面は通過していると思う。
だが、当事者達でもない限りはその出来事を気に留める人は少ないし、傷付ける側の人間達ですら大抵はその意味に気付かず、向き合わないまま記憶と気持ちを忘却していくだろう。

しかし、この作品は、そういった多くの人が忘れ去るであろう記憶と気持ちをテーマとして据えている。
それも、傷付けられた側と、傷付けた側の双方の立場や思いを痛いほどに描ききっているのだ。
その辺に溢れる、中途半端にいじめをテーマにした作品とは、その根幹が全く異なる、とても心に響く名作だと思う。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2019-02-04 23:00:51] [修正:2019-02-04 23:06:04] [このレビューのURL]

最近になり、全17巻の新装版セットで購入。

実は手塚治虫先生の作品は読みにくかったり、ギャグのセンスも好きじゃなかったり、
何より過去にこの作品や火の鳥に触れて、「気持ち悪い表現の多い作家だなぁ」という、一種のトラウマに近い不快感を覚えてしまいました。

実はその印象は拭えてなくて、この作品でも下記エピソードは異常というか、倫理的にも表現的にも気持ち悪いものがあります。
1巻 「人間鳥」。これは狂気を感じる異常作。
3巻 「化身」。異常作。

また、ブラックジャックが医者の良心という語られ方も納得がいかない。
中には「それ、人としてどうなの」という行動や判断をしている箇所が多数あります。
それらも結果的に良い結末、解釈になったというだけのものがある。
要するに結構ブレてるんですよね。

ただ、これだけののレビューがありながら、私の上記の様な意見はほとんど無いので、多分私がひねくれてるだけです。。。

ただ、一話完結スタイルでは高クオリティなのは素晴らしいと思います。
下記エピソードは本当に秀逸で、短いページ数でここまで素晴らしいドラマが生めるのかといった感動もあります。

1巻 「海賊の腕」 傑作です。
5巻 「なんという舌」
6巻 「おばあちゃん」 等

ナイスレビュー: 4

[投稿:2016-12-05 21:44:16] [修正:2016-12-05 21:44:16] [このレビューのURL]

0点 銭ゲバ

読み終わりました。
ほんとうに面白いと一度も思いませんでした。
高得点なので読んでみましたが何一つ面白くありませんでした

ナイスレビュー: 4

[投稿:2015-02-01 02:35:49] [修正:2015-02-01 02:35:49] [このレビューのURL]

この漫画に出合わなかったらジャンプを読むことも無かったと思う。天才によって描かれる天才達のシビアな世界を十二分に堪能できる作品。読者の予想の斜め上を行く展開、圧倒的な緊迫感の演出、脇役に至るまで魅力的なキャラ描写などが大きな魅力だが、個人的には大げさな演出や露骨なミスリーディングを極力排した演出も重要なポイントとして挙げたい。新人作家だとついつい画面の接写によるミスリーディングを図ったり、ドラマ(最近では特に回想シーン)を延々引っ張ったりすることも多いが、本作の演出はムダが徹底的に省かれており非常にテンポがいい。また、G.I編やキメラアント編などの一貫しないエピソードから単に思いつくままにエピソードを羅列しているようにも見えるが、ゴンの成長物語としてみると実に上手い具合に成長に合わせてステップアップしている構成である。キメラアント編ではこれまで以上に心理描写が色濃く、ゴンの精神的成長にも大きな期待が持てる。
追記:連載再開前なのでここまでの感想。ゴンが「精神的に未熟」だったことでこのような展開を迎えるとは・・  こうしてみるとゴンの良くも悪くも純粋な性格は全てこのシーン(そして後の受難)のための伏線だったように思えてくる。連載開始時こそ王道の少年漫画だったが、この作品はあえて王道路線を取ることでその枠組みを大胆に打ちこわしている(しかも実験に終わらずドラマチックに)。さらなる変化を遂げた作品世界でのこれからの展開に期待。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2008-05-08 18:13:15] [修正:2011-07-18 10:31:31] [このレビューのURL]

0点 ONE PIECE

かなり賞賛されてますが、何故これほど人気があるのかわかりません。

まずストーリーが単純でワンパターン。そしていくらなんでもダラダラしすぎです。61巻でまだ半分のところです。

あと感動できるという人がたくさんいますがまったく理解できません。
それらしいことを言ったり、大声でかっこつけたセリフを吐いたりして感動を狙ってるようにしか見えません。

エースをさっさと処刑しないセンゴクや、俺の顔たてろで終了する戦争、2年後編で海の中で能力発動など、最近だけでも明らかにおかしな部分がたくさんあります。

特に気になるのが、海賊なのに海上戦がない、サイボーグや潜水艦などで設定が壊れてる、絵が書き込みすぎて見ずらいことです。

色々挙げましたが、これほど過大評価されている漫画はあまり無いでしょう。


ナイスレビュー: 4

[投稿:2011-03-29 22:32:18] [修正:2011-03-29 22:32:20] [このレビューのURL]

10点 潔く柔く

様々な登場人物が織り成すオムニバス形式の群像劇。

それぞれの話はどこかで、誰かでつながっていて、
「人が、人と関わって、ある関係が、動く、変化する、生まれる、無くなる、残る」
そういうのがこれ以上ないほど見事に描かれた、傑作としか言いようがない作品。

とある話では主役だった人が別の話では脇役になり、さらに別の話では憎まれ役になったりもしながら、
いろいろな人がそれぞれの話の主役になり、自分たちの物語を紡いでいく。
一つ一つのエピソードはどれも暗く、重く、地味なものばかり。
みんな弱くて、苦しんで、迷い込んで、立ち止まる。

15歳のときに大切な存在を失い、自分の時間が止まってしまったカンナ。
「冷血人間」と言われながらも、実は熱いものを隠し持つ梶間。
作中の数多くのエピソードすべては、「カンナサイド」と「梶間サイド」のどちらかに大別される。
喪失感と罪悪感に押し潰されてしまったカンナをあくまでも深く話に絡ませる「カンナサイド」と、
どちらかと言うと梶間が脇役的な役割に徹し、彼を取り巻く周囲が魅力的な「梶間サイド」。

どのエピソードも非常に秀逸ではあるものの、それぞれのサイドが互いに全くの無関係とも
思えるままに物語は進んでいく。
しかし終盤、それらが時間も場所も超えて縦横無尽に紡ぎ合い、一つにまとまっていく。
その加速度的な勢いに圧倒される。 凄い。 本当に凄い。

そしてそのつながりがカンナを再生へと導いていく。
人と人とのつながりが。 ゆっくりと静かに流れていった時間が。 魂を揺さぶるような言葉が。
「無事23歳になった?」
カンナは止まってしまっていた物語を紡ぎ始め、再び自らの人生を歩み出す。
自分の弱さと、過去と、正直な心と向き合いながら。 潔く、柔らかく。

最後は何気ない日常の1コマで終わりを迎える。 敢えてその場面で締めることに意味があるのだろう。
彼の今となっては決して報われない思いを、忘れられていく情景に添えて送るのだ。
描ききったすべての登場人物に、作者から感謝の意と愛を込めて。
そこでこの作品はカンナのためだけにあるわけではないということに気付く。

魂の再生と評されたこの物語。
作中で未来は誰の上にもあるのだということを逆説的に提示してくれているのかもしれない。
少なくとも生き残った者はそう信じて生きていくしかない。
みんな前を向いて自分の道を歩いて行く。 代わりなんてない、自分の物語を。 進め、進め、進め!

ナイスレビュー: 4

[投稿:2011-01-04 01:31:57] [修正:2011-01-04 01:32:28] [このレビューのURL]

1点 ONE PIECE

「海賊のルールなんてしらねー」というセリフには笑いました
海賊がこんなこと言って良いのか?
エースを助けるときセンゴクはなにしてるの???さっさと処刑しろよ
黄猿だって戦争の途中で急に出てこなくなるし
ルフィが監獄に侵入するときだって見聞色の覇気使えよて話になる
上に挙げた通り所詮行き当たりばったりのご都合主義
こんなに売れる意味が分からない

子供向けの漫画ですね

これより面白い漫画はたくさんありますよ

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-12-08 17:35:35] [修正:2010-12-26 13:24:27] [このレビューのURL]

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