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緻密なストーリー展開、芸術ともいえる描写。
面白いというよりも物凄い作品と言えよう。

ヒューの夢を媒介に過去と現在の様々な事象が抒情的に語られる。
各所に出てくる心理学をはじめとした学術的な描写も説得力がある。

本当は10点以上付けたいところ。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-12-05 23:32:46] [修正:2010-12-05 23:32:46] [このレビューのURL]

1点 ONE PIECE

売れてる漫画がイイ漫画では無い。

はっきり言って、こんなに持ち上げられてるのが不思議w

サンジの話とヒルルクの話は良かった。
でも、感動の押売みたいな話ばっかりで嫌だ。

こんなんで感動しない

基本的に行き当たりばったり、結局ご都合主義で完結w

複線スゲー?
回収方法かなり強引でしょ。

主人公は無茶苦茶でキチガイだと思う。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-04-30 01:23:29] [修正:2010-11-16 23:16:22] [このレビューのURL]

2点 ONE PIECE

序盤の数巻でギブアップしたけど、今までにどこかで読んだような話ばかりで、何が面白いのかわからなかった。
商業的に成功しているのは間違いないですが、だからと言って決して万人が受け入れる物ではないと思います。
世界最大のベストセラーは聖書ですが、人類が皆クリスチャンな訳ではありません。
その辺の強要はご勘弁願いたい。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-09-20 14:17:06] [修正:2010-09-20 14:17:06] [このレビューのURL]

・絵が見づらい
・こまかい矛盾がある
・話が古臭い
・残虐なシーンがある
・ご都合主義

まあ概ね上述の通りです。
-5点ですか。

で?
本質ではないよね。
細かい能書きはいいんだわ。マジで。

このマンガには熱いハートが込められてるよ。
生きていく力を与えてくれる作品だよ。
+1000点でしょ?
(MAXは10点?しかたねぇから、990点は切捨てで10点にしといてやるよ!)

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-09-13 20:55:28] [修正:2010-09-13 22:10:52] [このレビューのURL]

6点 モテキ

やっぱり俺はダメなんだという男性が
モテキを向かえて、どうなるという話。
私個人としては、
主人公と世代も考え方も非常に似た人間でして
非常におもしろく読めました、

この作品が、けっこう話題になっているのは、
時代性をうまく読み取って
うまく分析しているところが新しく納得感のあるものだったからだと思います。

「俺が悪い」
聞こえはいいですが、人間は社会の中で生きてこそ人間なわけで、
内観・内省ばかりしていてもしょうがない。
自分自身を評価する人間は、他人でも良いはず。
他人から評価をもらうためには、自分で断定せずに前に進まなければならない。
男女問わず、表面の仲良しだけではなく、
それが壊れてもよいという覚悟の上での一歩進んだ関係性。
ただ、それができずに自分自身が行う評価しか信じられずに前に進めない。
そんな時代性があるのかもしれません。


読みながら「なるほど」とは思いました。
そういう意味では面白いマンガだと思います。
ただ、夢中にはなれなかったというのが正直なところ。
それは、「なるほど」を感じさせるわかりやすさがある分だけ、
非常に客観性が強くなってしまい、感情移入ができなかったからかな思います。
そして、感情移入できなかったのは、
人間や社会なんて、「なるほど」と簡単に理解できるほど
単純じゃないからからかなと思ってます。

私も偉そうに時代を語ってみてますけどねー。
おあとがよろしいようで。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-06-26 05:36:51] [修正:2010-06-26 05:36:51] [このレビューのURL]

マイブームで勝手にキャッチフレーズを付けるのが流行った事があった。マンガにも読んだイメージだけで付けていく。
モンキーターンに私が付けたキャッチフレーズは。

「静かに熱い」

河合作品をよく読んでいる方なら多少は賛同してもらえるんじゃあないかと思うのだがどうだろうか。
躍動感は少し足りないかなと思う絵柄ながら熱くなる場面の遭遇率がやけに高いのだ。

実は河合マンガを読みだして日は浅い。2年経っていない。
その読書遍歴は「とめはねっ!」で興味シンシン、「帯をギュッとね!」で自分の中の好きな作家リストに登録、そして今やっとこの「モンキーターン」にたどり着いた訳である。

この作品を先延ばしにしていたのにはわけがある。競艇に興味が無かったからだ。
もちろんそれは今までに何度も繰り返してきた過ちだ。思い込みと偏見。

でも。ああ、読んで良かった。そう思える作品であった。

河合作品には女性ファンも多いと思うがこの作品は主に男性に合っている。
特に20歳以上の方に強くお薦めしたい。

その理由としては。

一、大人のバトルだ。
他作品と比べバトル色が特に強い。競艇バトルの面白さは作家河合克敏だから描けた面白さ。
この徹底的取材の上に紡がれた物語は冨樫作品とはまた違った大人の楽しめるエンターテイメントとして仕上がっている。

二、臭っ!
キャラがとても人間臭い。単純に割り切れぬ人のこころ。そして恋愛も大人の味わい。
青島さんは悲しすぎるし超脇役小林さんのお話を解する事は小中学生じゃムリ。
才能の無い人間があがいてあがいてそれでも前に進もうとする姿に感動できるのは苦渋をなめまくった大人の特権。

三、ギャンブルだもの
もーれつに競艇場に行ってみたくなる。そんな時成人なら問題なし。
舟券を買えばさらにマンガが面白くなる(?)

その他御当地競艇場が出てくるの楽しみの一つ。(我が県にもあります)
またトリビアとして競艇という題材は編集者に薦められての事らしい。自分に無縁だったテーマをこれだけ面白く描ききるのはやっぱ凄い漫画家だよこの人。

まぁ、そんなこんなで最後に一言言わせてくれよ。

競艇は水上の格闘技。

「モンキーターン」は静かに熱い!










ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-05-09 01:46:42] [修正:2010-05-09 02:30:33] [このレビューのURL]

9点 火の鳥

壮大なる、「命」をめぐる物語!


古今東西、権力者から動物まで、あらゆるシチュエーションで紡がれる不老不死を巡る物語です。
不老不死の血をもつ火の鳥が全ての物語を通したキーであり、本当に多様な物語が描かれています。今も昔もそして未来も、人が求めるのはやっぱり「不老不死」だからこそ、全く状況は違うのに求めるものが同じという物語がいくつも生まれたのでしょう。

命をめぐる問答が恐ろしく深く、また説得力を帯びてます。それは、手塚先生が戦争を生き延びた数少ない漫画家の代表者だからでしょう。最近の漫画でも、戦いにおける生や死を描くものは多いですが、しょせんそれを描いてる漫画家は戦争を間接的にしか知り得ません。嘘っぱちとまでは言いませんが、その描写のリアリティや説得力において、手塚先生は一線を越えていると思います。そういう意味で、手塚先生は今の漫画家にとって、越えられない壁をもっているのだと思います。

漫画としての面白さも一級品です。
展開や見せ方が半端じゃなく多様で飽きません。
子供の頃から家に初版で大判の単行本があったので、読み耽っていた思い出作品でもあるのですが、ロビタやナメクジ帝国の話や、宇宙船で彷徨う話はものすごく怖かったです。

昔の漫画には説教くさいものが多いのですが、この漫画はそんなことはないと思います。てゆうか、これはもう説教とかいうレベルじゃないです。
説教臭さは、作者の意見の代弁者として、キャラが自分の意見を頑なに貫いたりアピールすることで、読者が押し付けられた感じになって生まれるものですが、この作品では命についてあらゆる考えをもったキャラが登場しながらも、そのほぼ全てのキャラの考えが火の鳥に一蹴されてしまうのです。
また、火の鳥自身は考えを一蹴しながらも、自分の意見を押し付けません。明確な答えを提示しない場合も多いです。
つまり、読者は物語を読みながらどの考えに共感できるかを探し求めればいいのです。物語として、各話とも火の鳥以外の主要キャラの死までが描かれていますが、きれいな死に方も志半ばな死に方も様々です。男も女も子供も老人もロボットも動物も、十人十色の生き様・死に様が魅力的で感動的なんです。

不老不死が正しいか否かということ以上に、生とはなにか?死とはなにか?を問われます。
「死」というものに恐怖を感じている方は必見!
僕も「死ぬのが怖い」とか「不老不死が欲しい!」なんて思ったりしますが、この話を読む度、大切なのは「生きる喜びを感じること」や「生き様」なんだなぁと思います。
ナメクジ帝国の話で、不老不死になった主人公が何千年と孤独に彷徨う姿を見てしまった時、「死ぬことには生きることと同様の喜びがあるのかもしれない」、なんて思ってみたり…

未完だけど、それぞれの話は基本独立なので、読む分には問題ありません。なにより、火の鳥の物語は、僕らがそこから何かを感じ取ることで完結するのだと思います。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-04-05 15:15:58] [修正:2010-04-11 19:39:04] [このレビューのURL]

漫画というよりは小説に近い印象です。
「ワンピースおもしれー」とかそういうノリで読むと失敗すると思います。
あ、ここ1年くらいのワンピースはホントに面白いですよね。

本作は神戸在住の大学生の日常を描いたエッセイ風漫画です。
日常を描いたと言っても、よくある日常系漫画とも一線を画しています。
日常系漫画に求められているのは日常の中のくすりという笑いであったり、魅力的なキャラクターたちの掛け合いであったりするわけですが、
この作品ではそういった「漫画的な楽しみ」の部分が、意図的にかなり抑えられています。
淡々とした描写は人によっては退屈としか感じないかもしれないので、読み手を選ぶ作品だと思います。
事実私も一読目は、最初の2巻で退屈すぎると思い読むのをやめてしまいました。
しかし日を置いて読み直してみて、作品全体に漂う雰囲気がようやく体になじんだのか、私はこの作品を面白い、いや、それ以上に素晴らしい漫画であると感じるようになりました。

抑えた表現で描かれる日常の風景。それはどこまでもリアルで、読み手に神戸に住んでいるという錯覚さえ抱かせます。
震災のエピソードは上質なドキュメンタリーを思わせる出来で、ここは一読の価値があります。
そして物語に時折差し込む冷たい死の影は、深い悲しみを私たちにもたらし、生きることの尊さを教えてくれます。

作品を見て涙を流したのは久しぶりでした。
『神戸在住』は人間賛歌の物語です。私はこの本に出会えたことを感謝したいです。
最後に。本書のキャッチコピーはこの作品の本質を非常に的確に表しているので、それを締めくくりの言葉として、レビューを終わりたいと思います。

「一生読み続けられる本」

ナイスレビュー: 4

[投稿:2008-08-28 20:10:13] [修正:2010-04-09 22:01:45] [このレビューのURL]

【既読率】

・完読(読み返し4回程度)

【長所】

・後述

【短所】

・極端に人を選ぶ


【評】

漫画界における異端中の異端、漫☆画太郎の代表作。
このレビューはこの作者のほぼ全ての作品に共通する物になるが
とにかく短所をあげればきりが無く、
迫力こそあるものの、トーン、ベタどころか
定規すらまともに使っていないだろう、汚い画風。
出血嘔吐排便等、凄まじいまでの生理的嫌悪描写。
そしてなにより、コピーによって同じコマを大量に使いまわし、
前回の話の流れを全く無かった事する様な
商業漫画にあるまじきストーリー展開。

漫画界のクソと呼ばれるものを全て集めた様なクソ漫画だ。



しかしこの漫画はクソ漫画であってクソ漫画でない。


それは作者があえて「狙って」クソ漫画を書いているからだ。


それ故、その点に気づけた人にとっては
前述した短所が全て長所に見えてくる。
酷すぎる展開が純粋な酷さにならず、
その酷さこそがこの漫画の真髄と捉えれる様になり、
腹を抱えて笑えるほどのギャグ漫画になる。

そして終いには誰がどう見ても打ち切りの幕の引き方が、
この作品の最も正しい締めかたの様に見えてくる。

これは名作漫画の緻密に構成された伏線などよりも
ある種高度な計算だ。


そして漫画界においてこの様な作風を許容され、
今もなお、漫画家として存在できている漫☆画太郎は
間違いなく奇才だ。恐ろしいまでの……



他のレビューアーの方の評する、
0点こそがこの作品に対する最大の賛辞という点は
大いに共感出来るものだが、
私は冷静に分析して、この奇才漫☆画太郎の代表作とも言える
本作は、純粋な賞賛も相応しいと考えるのであえて9点をつける。

10点でも良い気もするが、10点にこんなクソを据えると
私が他に10点つけた偉大な漫画が汚された気分になるので
泣く泣く1点マイナス。



この漫画は紛れも無いクソ漫画だ。
多くの人にとっては手にも取りたくない酷い漫画だろう。


しかしこの漫画は芸術だ。



ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-04-07 05:01:21] [修正:2010-04-07 05:21:39] [このレビューのURL]

マンガをもの凄い早さで読む人がいる。
私が一話(20ページ)くらい読んだ時すでに隣で1巻読み終えている人がいる。

そんな人にあだち充は絶対薦められない。

あんな、なんとか式速読術をマスターしたみたいな人があだち充を読んだら・・・スーパーチャージャー ツインカムターボ カスタムリミテッドになる!(意味不明)
つまり何も残らない、うわべだけすくったような読み方になる危険アリなのです。

ただじっくり読む派の私でもすぐ読めるマンガもある。
技の応酬であったりの引き延ばし的大ゴマバトルなどである。

でもあだち充はちょっと違う、と思っている。
会話の間を楽しんだり感情の機微を想い描きたしなむマンガなのである。
その辺を読みこなせる人は何度も楽しめたり味わい噛みしめる事ができる。

中島みゆきは作詞についてこう語った。
「詩を作るのは簡単です。本当に大変なのは(曲にのせる為)文字を間引く作業なんです。」

説明なセリフだらけのマンガは多い。
逆にセリフを極限までこそぎ落しコマとコマの間やキャラの表情や動きだけで場面を盛り上げる事の難しさ。
そのテクニックであだち先生以上の人を私は知らない。

青年誌掲載のあだち作品、この「じんべえ」ではその部分がさらに感じられる。

休日の午後、ゆっくりお茶でもしながら楽しんでみませんか。

間違っても会社や学校の昼休みや漫画喫茶の限られた時間に読んじゃあいけない。

速読術であだち充は、はかれない。





ナイスレビュー: 4

[投稿:2010-04-06 00:07:20] [修正:2010-04-06 00:21:13] [このレビューのURL]

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