「霧立」さんのページ

古代ローマと現代日本を温泉というキーワードで繋げた発想は面白いし、こうした作品を描くには相応の造詣というか作者自身のバックボーンが必要なのでそこは素直に感服します。
ただ全巻読み終えて感じるのは何か「足りない」という事。印象に残るエピソードも、もう一度読みたいシーンも、思い出し笑いしてしまうようなギャグも、おっと思わせるような台詞も、あーこいつ好きだわと思えるようなキャラクターも見つからない。じゃあ破滅的につまらなかったのかと言えばそうでも無い。
ただ間違いないことはもう一度作品を読み直そうという気にはならないということ。厳しい言い方かも知れないが作者の「熱量」をあまり感じられない作品に思えた。

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[投稿:2015-02-05 22:01:18] [修正:2015-02-05 22:01:18]