「blackbird」さんのページ

この作者は時々障害のある人を題材にしますね。
今回は車いす生活になってしまった女の子を中心とした話。全体的にほわほわした、笑顔の多い作品なので、暗く沈み込む事はない。

逆に「現実はこんなに周りは理解はないんじゃない」と思ってしまうくらい。どこでも最初は戸惑うけどバリアフリーやユニバーサルデザインに理解を示してくれる。介助犬の話もかなり丁寧な取材に基づいており、昔とはずいぶん時代も変わったということか。

主人公の葵は、車いすになっても常に変わらず自分を見てくれ手を貸してくれる竜太に守られている。ちょっとうじうじと、自分の言いたいことを我慢してしまうのが歯がゆくもある。

この環境で変わらず見守る彼氏がいることは羨ましいことではあるけど、やはり片方だけが負担や「好きな事を我慢させている」という罪悪感をもってしまう。その描き方はこの作者はお手の物。
一つ一つ誤解や本当の心をお互い出していって、距離を縮めるのは、別作「片道切符」同様、ゆっくりでイライラするけど、着実に階段を上っていてほほえましい。

しかし画力が今一つ安定しないですね。顔も角度によって全然違うし、急に顔つきが変わる事も。でもこのほわっとした作風が女の子に人気なのかも。

本編の他、脇役の北川さん&リサ、お姉さんのサイドストーリーも収録されています。

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[投稿:2011-04-28 23:20:49] [修正:2011-04-28 23:20:49]