「右から左へ。」さんのページ

総レビュー数: 52レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年10月09日


2巻まで読了により改訂。足繁く古本屋に通い続けてようやく2巻を発見。2巻まで読んで思ったのだが、この作品はある程度まとまった分量がたまってから読んだ方が面白いかもしれない。

2時間の怪奇物のドラマを見ているような作品。京極夏彦のベストセラー小説が原作。原作は読んでいない。

安定した原作を背景として、心や、生い立ち、性格に問題をかかえた登場人物たちが、ある事件を中心として、心理描写を中心に、丹念に描かれている。事件はようやく動き出した。バラバラのピースが徐々に収束していっている感じ。事件の概要がわかっているだけの段階。まだ序盤の印象。

終戦間もない昭和という時代設定が、現在の読者にとってやや想像のしにくい設定であるかもしれない。また、時折出てくる匣の話が読み進めていく上で障害となっている感がある。だが、話が進んでいくうちに、徐々に匣の描写が、犯人の心理の描写だということがわかってくる。まだ2巻しか出ていない上に、3か月に一話というゆっくりとしたペースで掲載されていることから、本当に徐々にわかっていくものと思われる。

京極堂が独特の味を出していてよかった。オカルトの話も深く掘り下げられていて、さらっと一読する限りでは分かりづらいが、ゆっくりと読めばわかるように、配慮されていた。基本的に、小説でのわかりづらい描写は、漫画の読者にわかりやすいように漫画という媒体の特徴を生かした説明がなされている。

何にせよまだ序盤と思われる。この段階では評価を下しづらいが、良質な漫画であることは間違いない。暫定的に6点としておく。

続刊が発行され次第、また加筆修正させていただきたい。

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[投稿:2008-10-12 12:28:08] [修正:2008-10-22 18:15:49] [このレビューのURL]

4点 LUNO


1巻しか出てないし、完結もしてないので書こうかどうか迷ったが、長期休載中ってなわけで書くことにした。

冬目作品は読んだことがなかったので、短いし、てっとり早く読めるから読んでみようと。だが結果は・・・

西洋風の絵とかキャラの絵などは結構うまいんだけども、話が陳腐というか。ぐっと来るものがなかった。もともと淡々としたストーリーの中で哀愁漂う作風らしいのだが。とにかく、どっかで見たような話であるが、1巻だけだから深みがないのが問題。現時点では小さな欠片の物語。これから描かれるストーリー次第ではあるが。

1巻で投げ出してるのも、作者自身がこの作品を微妙だと考えているからではないか、と疑ってしまうような出来だった。恐らくこの先の話は無いと思うが、1巻で話自体は一応、一区切りはついているので、微妙だけども時間つぶしぐらいにはなる。ただ、冬目景のとっかかりとしてこの作品を読むことは、やめたほうがいいかと思われる。4点。

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[投稿:2008-10-22 12:10:19] [修正:2008-10-22 12:10:19] [このレビューのURL]

2点 Waqwaq


難しい漫画。藤崎竜には原作者がいたほうがいいと思った。

独特の世界観はいつ見ても好きなんだけども。何と言うか、煮詰めすぎて苦くなったというか。つまりは、エッセンスだけを提示しているから難しいし、とっつきにくいんだと思う。その観念に至る過程がない。だから共感しづらいし、分かりにくい。何が伝えたかったのかがわからない、という致命的な欠陥を抱えている。

残念な漫画。世界観は好き。だけど内容がわからないので、内容の説明もできない。ただ世界観に浸るだけしかない漫画。しかも神様とシオのやりとりも微妙。

つまらない漫画。2点。

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[投稿:2008-10-21 20:01:09] [修正:2008-10-21 20:01:09] [このレビューのURL]


何だかんだで最後まで読んでしまった作品。

キャラクターの個性が光る漫画。またその活かし方がいい。戦闘や日常などのコミカルなやりとりが面白い。後半になるにつれて主人公の存在感が希薄になったのが残念ではあるが、それは他の登場人物が充実していることの裏返しでもある。登場人物の充実度は見事であった。

インフレは仕方ないとしても、ひどいマンネリ化によって途中から読むことがしんどくなった。

10巻程度でまとめておけば、もっと評価は高かったと思われる。絵で受け付けない人も多くいるとは思うが、キャラクターの個性をどう考えるかという深さも案外あったりする。基本的には軽く読み流してしまうのだろうけど。評価が低いのが気になった。低年齢向けのギャグ漫画としては、エンターテイメント性を備えた可もなく不可もない漫画だと思う。5点。

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[投稿:2008-10-21 19:44:27] [修正:2008-10-21 19:44:27] [このレビューのURL]


他のレビュアーが、大体のことをすでに書ききっている感がある。だけども、小中学校で必ずといっていいほど置いてある本であり、私自身かなり読んだ。もっとも今となっては、印象的なシーンのみが残っているわけであるが。ゆえに、思想的な面から考えてみたいと思う。

私はこの本が必ずと言っていいほど小中学校の図書室におかれている背後に、日教組の関与があるのではないかと思っている。なぜ左翼的な本ばかりが図書室に置かれているのだろうか。もし、左翼的な本を図書室に置くのであれば、右翼的な本も置かれてしかるべきであるはずだ。決して中山元国交相のように日教組のすべてが悪だと断言するつもりはない。しかし、幼少の頃にこの漫画を何度も読むことは、いい面もあると思うが、負の側面も大きいと思われる。

本題に戻る。

この本の感想を端的に述べると、左翼的思想の中でも暴論的なものの助長の一翼を担っているのではないかと思われた。もちろん、米国による原爆投下を受け、まさに生き地獄を味わった張本人である方々が、平和を切に願い、戦争に反対するのは当然の感情と言える。

だが、その実、この漫画で訴えられている反米的な思想を持った登場人物たちの言動や、廃墟と化した広島の町並み、時に犯罪行為ですら厭わない登場人物。被害者の側にたつ作者が描くこのような現実には、そもそもの戦争の事実認識自体に由来する偏向がみられるのではないか。当然ながら、歴史関連の本で真に中道であることは難しい。また、当時の悲惨な状況の中で、そのような行為に走らざろうえなかったという事実もあるだろう。作者にも、できうる限り現実に即して描こうという気概はあっただろうが、当時の惨状を目にして、被害者側の偏向が加わることは避けられなかったことと思われた。そのことを読者である、小中学生が判断しながら読み進められるかどうか。

被害者側からの(米国から見れば被害者は自分自身だと言いたくもなるだろうが)、一面的なアプローチだということを認識しつつ読めるようになるまで、この本は読むべきではないだろう。そういった戦争への思想の根源に関わる本を、小中学校の図書室に置くことは悪影響も大きいのではないか。そう感じた。また、もしこのような本を図書室に置くのであれば、戦争の相手国からの視点や、右翼的な思想を含んだ書籍も置くべきだ。

作品として点数をつけることもおかしい部類の漫画だとは思うが、楽しく読めるように配慮はされていた。歴史認識の本としては欠陥を抱えている。しかしながら、歴史認識についての議論の喚起を促したという点で、可もなく不可もなく。右翼、左翼を問わずに自己の判断を持って読むという前提の上で、一読はおすすめしたい。原爆の悲惨さだけはまぎれもない事実なのであるから。5点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-21 13:39:41] [修正:2008-10-21 19:24:38] [このレビューのURL]


最近の回は読んでいない。また、読んだことのある回も最初から10巻程度と、ランダムに後の7,8巻を読んだ程度。とても深くは語れないが、読んだ感想をば。以上のことをご了承のほどを。

社会に与えた影響は大きい漫画であろう。学校にすら配置されていたことに加えて、自分の先生世代ですら知っている。生半可な蘊蓄や情報に踊らされてグルメ通を気取っていた人は、この漫画を読んでギクリとしたのではないだろうか。

しっかりとした取材に裏付く料理や食材に関する情報と蘊蓄、おいしそうに料理を見せる画力には感心した。また、ただの料理漫画にとどまらない人間関係の描写。お手本のような料理漫画でありながら、魅せる努力がなされている。

だが、100巻以上も続ける必要のある漫画であったかどうか。こち亀と一緒で毎回それぞれオチをつけて、まとまりのある内容とはなっている。しかしながら、当然ながらマンネリ化、それに伴う陳腐なドラマ演出が見ていてつらい。もう少しコンパクトにまとまった漫画であったならば、さらなる読者を獲得できたであろうし、もっと評価されてもおかしくない漫画である。

他のレビュアーも述べているように、現在では功労賞的な評価が主流となっているようだ。だが、初期のころは漫画としても、しっかりと確立された漫画となっている。それこそ食わず嫌いになっている人には読んでもらいたい漫画。

特に、ジャンクフード、ファストフードがこれほど跋扈している現代でこそ、この漫画の提起するスローフードがもっと見直されてもよいのではないだろうか。ぜひ一読していただきたい。後半の失速を考慮して、良質な漫画、6点の評価とした。序盤だけなら8点を献上したいところであった。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-10-21 18:04:57] [修正:2008-10-21 18:04:57] [このレビューのURL]


原作が山田風太郎の小説ということで読んでみた。

立ち読みには最適の漫画。

5巻と短いし、基本的にバトル漫画なので、コマ割りが大きくてさくさくと読める。エロ、グロもそこまできつくないので読んでても別に恥ずかしくない。

上記のようにバトルが中心。甲賀弦之介と伊賀の朧の恋愛も要素といえば要素ではあるが、所詮は5巻と短い内容。掘り下げ方は浅く、ラストも意外性がない。だが、戦闘は楽しめた。それだけで十分の漫画。こういったら山田風太郎に失礼か。

ほどよいエロと、ほどよいバトルを求める人にはおすすめしたい。ただ買ってまで読むかと言われれば、私は買わないかな。さくっと読めるから立ち読みで楽しんでほしい。エンターテイメント性はばっちり。B級の良質漫画。6点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-21 16:11:06] [修正:2008-10-21 16:11:06] [このレビューのURL]


歳をとれば、誰しも現実生活が少し窮屈に感じられてくる。そんなときに、童心に戻りたいなぁ、と感じた時におすすめしたい漫画。

主人公が敵と戦い、成長する王道漫画ばかり読んでいると疲れる。同様に、このような淡々とした日常描写を中心とする漫画ばかり読んでいても退屈だ。バランスの取れた読み方をすることが大切なのだと思う。以上は低評価レビューを読んで感じたこと。

本題に戻ると。

疲れた時によつばの破天荒な行動を読むと癒される。猫好きな人の心理とはこんな感じなのだろうか。私は犬も猫も嫌いだが。子供の心理を描くのは難しい作業だと思うのだが、あずまきよひこは描くのがうまい。そういえば、自分も昔はこんな手のかかる子供だったなぁ、と親から聞かされた苦労話を思い出す。そして今の窮屈な日常を顧みるのだ。あぁ、こんなふうに素直に、純情に生きたい。などと叶わない夢をよつばに託して、私は今日も窮屈に生きる。

全体的にみると、そこまで絶賛する類の漫画ではないように思う。ただ、もはや戻れない日常を思い出して、今の自分を見つめなおすときに読みたい漫画。エンターテイメント性も、笑いを臭くない程度に挟み込んでおり、さくっと読むことができる。夢中になって読むことのできる漫画。7点。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-10-21 15:39:00] [修正:2008-10-21 15:39:00] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]


ちょっと昼ドラな香りのする、ひぐらし祟殺し編。ちなみに私は真相を暴こうと考えながら読んでいない。ご了承のほどを。また、鬼隠し編、綿流し編は読了済み。

相も変わらず序盤を読み進めるのがきつい。平和な村の演出なのはわかるんだけども、あまりに現実感のない田舎の描写が見ていてしんどい。序盤は、ただただがんばって読み進めてほしい。

中盤、話は急展開する。叔父の登場で、沙都子がかわいそうなほどいじめられ始める。ここから昼ドラ劇場のはじまりはじまり。あんなことやこんなことを沙都子がされながらも必死に耐える。見ててかわいそうなはず、なんだがここもあまりに演出臭くて感情移入がなぜかできない。だが、そこは正義感あふれる主人公。沙都子のために色々なアクションを起こす。

終盤、話はさらに迷走、もとい怒涛の展開を見せる。詳細を述べると、これから読む人がつまらなくなるので割愛する。とにかくここを楽しめないと、全体が楽しめなくなるとだけは言っておこう。壮大なスケール。

全体として、うーん。って感じだった。鬼隠し編のが話としてまとまっていたから読みやすかったなと。こういうのも悪くないんだろうけど、やってくれるのは昼ドラだけで十分。この作品にこういうこというのは無粋とは思うが、もうちょっとリアリティを出してくれと。そう思った。エンターテイメント性はあるが、何回も楽しんで読める漫画では無いかな。可もなく不可もなく。5点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-21 08:19:49] [修正:2008-10-21 08:19:49] [このレビューのURL]


全体的にクールな画風。

これ以上のいいところを書くのがつらい漫画。某県で有害図書指定されるだけあって、グロいシーンはいっぱいあるんだけども。子供の成育上悪いとか言うつもりはない。グロを追求するのはいいんだけれども、爽快感がない。ただの気持ち悪いで終わってしまっている。

ストーリーも無いに等しいのではないだろうか。伏線も広げるだけ広げちゃってる感じだし。

全体的に、滅茶苦茶やってみましたとしか言えない。それがサイコだと勘違いしてるイタい漫画。個人的にはリアル鬼ごっこと同レベルの駄作漫画。絵がマシであることを加味した。2点。それ以上でもそれ以下でもない漫画。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-20 19:24:16] [修正:2008-10-20 19:24:16] [このレビューのURL]