「赤い車の男」さんのページ

総レビュー数: 32レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年12月04日

10点 寄生獣

最後の最後で人間を否定したのが『デビルマン』。
それを下敷きに発展、追求し、とうとう真逆の真理にたどり着いたのが『寄生獣』だと僕は思う。

 ミギー大先生の最後の言葉は、僕の中でおそらく生涯ブレることのない価値観になっています。

恐れ入りました

ナイスレビュー: 2

[投稿:2006-12-12 05:20:04] [修正:2006-12-12 05:20:04] [このレビューのURL]

10点 ぼくんち

僕が初めてこの作品を読んだのは、たしか高校一年生の頃だったと思う。
その時ははっきり言ってこのマンガのなにがいいのかさっぱりで、すぐに当時好きだったマンガ(派手なだけで今読むと・・・な)に手を伸ばしていた。

当時の僕は今よりもっとマンガに対して視野が狭かったんですね。絵が良ければ名作みたいな考え方でしたから。
セリフを噛み締めて読むなんてしたことすらありませんので、『ぼくんち』を理解するなんて到底無理な話です。
ほんわかした絵柄と雰囲気だけでダメだと決め付け、肝心の内容はほったらかしでした。

それからしばらく経ち、いろいろな良いマンガに触れ視野もそこそこ広がった高校三年の卒業シーズン。
三年という月日の中で僕なりにいろいろなことがありました。
女の子におもいっきりフラれたり、尊敬できる友人ができたり、身の丈に合わない難しいことを考えてみたりもしました。
そんな中、卒業アルバムの寄せ書きで見つけたある言葉に僕はとても感動した。
それを書いた友人によるとそれはなんとあの『ぼくんち』のセリフなんだとか!

「へー、こんな良いセリフがあったのか。どれ、もう一回読んでみるか。」
そのセリフがどのシーンのセリフかを聞き忘れたため、最初から最後まで、全セリフをじっくり舐めるように読んでいった僕は
気付けばジャバジャバ泣きながら『ぼくんち』を読み終えていた。


 幸せとはなんだろう
 大事な人が悲しんでいる時になんて言ってあげれるんだろう
 いっそ死んでしまおうか


もしそんなことを考えたことがあるなら『ぼくんち』を読んだほうがいい。
あなたは絶対になにかを感じられるはずだから。

まっすぐな顔をして笑っていた人が翌日に死んでいたりする非情な世界でも、そこで暮らす人たちは笑う。
そこには哀しい優しさがあり、優しい哀しさもある。
それらを感じられたなら、このマンガの底を流れるもっと大切なものを同時に感じられるはずだ。

もし『ぼくんち』を読んでもなにも感じなかった人がいたら、それは絵柄だけに目を奪われて、もっとも重要な「言葉」を読みとれていないだけではありませんか?

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-12-11 02:55:29] [修正:2006-12-11 02:55:29] [このレビューのURL]

 すいません、所詮は古い漫画だと侮ってました。
 個人的には世界史の教科書では非人格者のように書かれているマリー・アントワネットに独自の解釈を加え、母としての苦悩や王女のプレッシャーをリアルに描いているところがすごく良いと思います。
 町並みや衣装から時代の空気を読み取れるのもおもしろい。
 間違いなく少女漫画の、いえ、日本の漫画史上の金字塔的作品。
 そして読めばオスカルに「様」をつけて呼んでしまうこと確実です(笑)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-12-27 23:42:52] [修正:2006-12-27 23:42:52] [このレビューのURL]

読み終えて内容を思い返した時、大抵のマンガはセリフやシーンが印象に残ります。
しかし『敷居の住人』の場合はキャラクターの気持ちが印象に残ります。
落ち込み気味の高校時代にハマリまくってました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-18 11:55:58] [修正:2006-12-18 11:55:58] [このレビューのURL]

得点のみ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-15 03:29:04] [修正:2006-12-15 03:29:04] [このレビューのURL]

 最近はよつばと周りの人達との会話など、カラミのおもしろさに笑いの焦点を絞っている印象を受けました。
 雑談で笑いを表現するという点で、あずまきよひこはセンス抜群。やはり緩急のグルーヴがある。
 またどのページにも楽しめる要素があるところも高く評価できます。
 突飛なよつばのキャラクターですが、仕草や表情など、リアリティを消さないための配慮が細かくて巧いです。
 ちょっとずつ成長してるよつばを見るのもなんだか楽しい。これは親心?萌え?(個人的にはとーちゃん萌えなんやけどね。)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-21 09:25:04] [修正:2006-12-21 09:25:04] [このレビューのURL]

4コマ漫画なのに2ページで1エピソードになっているものがあったりするのが新鮮でした。
いがらしみきお『BUGがでる』『ぼのぼの』にも似た間の使い方がとてもいいです。
個性的なキャラクターにも味があります。『あずまんが』以降の萌え系漫画には「智ノリ」「ちよもどき」「大阪くずれ」「ゆかり先生似」などのキャラクターが溢れかえる結果となりましたね。
それらと比べればわかりますが、あずまきよひこのキャラクターセンスはずば抜けています。
見た目や性格を変にひねったりせずに、喋り方やテンポにそれぞれ別の個性をもたせることに成功している。
そんなバラバラの個性が『あずまんが大王』独特のグルーヴを生んでいるのでしょう。(この場合もちろん『あずまきよひこ』でも可)

シンプルで表現力のある絵など、4コマ漫画にとって大事なものをほとんど持っている作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-12-21 09:09:39] [修正:2006-12-21 09:09:39] [このレビューのURL]

8点 火の鳥

『火の鳥』や『ジョジョ』みたいに各部ごとで構成されてるマンガって点数つけるの難しいね。
基準が全体の平均か最大瞬間風速かによってけっこう違ってくる。

この『火の鳥』は特にそう。
まず鳳凰編,未来編は10点満点ではとても収まりきらない。
かたや乱世編のように個人的にはそんなになものもあれば、異形編のように味わいある短編まで様々。
ジャンルも尺も思い入れもバラバラでどうしたものか悩んでしまう。


というわけで僕なりに評価の方法を考えてみました。
その方法は、これらをまとめて『火の鳥』というタイトルの壮大な交響曲だと捉えるというものです。
「第1章 黎明編」でゆるやかに始まり、「第2部 未来編」で最初の山場を迎えると同時に【生命】の終わりと始まりを表現することで作品の核が云々云々・・・・・

さぶっ!書いてて恥ずかしくなってきた。やめ。(笑)
ロックのアルバムなんかで、コンセプトや全体のトータル性も含めて評価されてるものもあるじゃないですか?(THE BEATLES『サージェントペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド』とか)
つまりそういうことが言いたいんです。

あー、ちゃんと言いたいこと伝わってるんかな?不安や。
それによく考えたら、他の皆さんもそういう評価方法なのかもしれんし。まぁいいか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-14 03:44:46] [修正:2006-12-14 03:44:46] [このレビューのURL]

8点 リアル

6巻の話がとてもよかった。
井上雄彦が描く闘う人間は貪欲なまでに生きる力で満ちていて、悔しくて嫉妬してしまいそうです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-12 16:18:52] [修正:2006-12-12 16:18:52] [このレビューのURL]

このマンガって食わず嫌いしてる人が結構いてそうな気がします。
絵柄も話も、日常の出来事にふと目線をやる感じの、どちらかといえば地味めなものがほとんどですし。
そういうのに興味がない人には縁のないマンガかもしれません。

しかし僕はあえてこのマンガをそういう人に薦めています。
なぜなら何気ない風景に興味がないのと、嫌いなのとは全然違うからです。

季節の移り変わりや受け継がれる文化、目的もなく道を歩くことの楽しさを知っているのと知らないのとでは、毎日のおもしろさがまるで違うのだということを僕はこのマンガに教えてもらいました。

どうでしょう?今まで気づかなかった素敵なものを探してみませんか。
なんちゃって。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-12-09 02:27:26] [修正:2006-12-09 02:27:26] [このレビューのURL]

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