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8点 スティール・ボール・ラン
ジョジョ第七部ともいうべき本作。
ジョジョシリーズは、もはや荒木先生の「ライフワーク」と呼んで差し支えあるまい。
・・・どういう切り口で来るのかと思ったら新大陸での大レースときたもんだ。
「レース漫画」をジョジョワールドで展開したらこうなるんだな!と、思わず納得。
正直、第六部の「あの何か一線を飛び越えてしまった複雑な世界」に拍車がかかる(←想像も付かないが・・)んじゃないかという不安感はとりあえず小さくなった。
時代設定を随分と遡りましたからね。現代的な視点で見ると「常識的」なことでさえも舞台となっている年代では「まだ未知の事象」であったりして、不安感を煽るには効果的かつ自然だと思います。
スタンド自体はもう「ネタ切れ」なんじゃないかな・・・とも思っていたのですが、シンプルなものに立ち返ったようで好感が持てます。複雑にすればいいというものでもありませんからね。
思ったんですが、ジョジョシリーズでも主人公たちと敵との対決は、
「主人公たちが何気ない日常を送っているところを突然、敵から攻撃を受ける」→
「敵の一方的な攻撃を受け、傷付き逃げるしかない」→
「敵の攻撃の正体が判らず、心理的にも肉体的にも追い詰められる主人公たち」→
「戦いの中の僅かなヒントから敵の正体や弱点につながる情報を得る」→
「その場にあるものを利用したり、敵の能力を逆手に取ったり、追い詰められたと思わせて逆に罠を張ったりして、逆転の一撃を喰らわす」
・・・っていうパターン化がされてますよね。
でも読者側から見たら上記のパターンこそが最も緊迫感を感じ、面白いと感じる「黄金パターン」なのかも。
「人間の知恵」が感じられる展開と言ってもいいかも。革命的だ!!!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-31 07:31:58] [修正:2010-07-31 07:31:58] [このレビューのURL]
5点 ONE PIECE
所々面白い部分はあるんですがね。
・テンポが悪く、展開が遅い。
・思いつきで描かれていて、話が練られている印象がない。仲間を大切にするって言って、あのおかまのやつ見捨ててましたよね。その辺の志みたいなのはこだわってほしい。
・敵キャラに魅力がない。自分的には、敵キャラにも正義があって…みたいなのが好きなのですが、この漫画は敵はただの悪者ですね。まぁ、少年漫画なので、わかりやすい構図にはなりますが。
以上の理由で5点です。
もちろん、楽しめる部分もたくさんあるとは思います。
周りの人がめっちゃ面白いって言ってるので読んでみましたが、自分的にはそこそこでしたね。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-30 23:24:44] [修正:2010-07-30 23:24:44] [このレビューのURL]
8点 ベルサイユのばら
いかにも少女漫画な絵柄で名前は知ってたけど内容は知らなかった作品。
読んでみると歴史もちょっと分かるし、それぞれの人生が濃い!生半可な生き方をしてる人はでてこない!壮絶でドラマティックなストーリーの構成力もすごいとしかいいようがありません。こんな物語をよく漫画にできたなと感心するばかりです。革命とか戦争とかをこんなドラマティックに描く漫画なんてこの先でてこないんではないでしょうか。愛とかよくわからないけどすんごい深いいろんな形の愛を感じました。少女漫画なのにクオリティ高すぎです。
ただ絵がいかにもな絵なので読み始めは抵抗ありました。
ショックを受けた時に瞳が描かれてない描写は、どうしても今の感覚で見るとギャグっぽく見えてしまい変な潜入感があると物語に入り込めななくなってしまうかもですが、一時中断しても夢中で読めてしまえるのでキラキラお目目の絵が苦手な方でも読んでしまえると思います。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-30 14:03:24] [修正:2010-07-30 14:03:24] [このレビューのURL]
7点 羊のうた
現代の話でありながらノスタルジックな世界観で描かれていて絵も物語にマッチしていて綺麗だった。
重く暗い内容で全体を通して陰と陽でいえばあまり陽を感じられないのではあるが、なぜかこの世界観に惹きつけられるさすがこの作者の作品である。
幸か不幸かわからないラストではあったが、前向きな葉のここから・・というセリフで最後に陽があってよかった。二人とも死んで終わってしまいそうだっただけに曇ってる空から太陽がでてきたようなラストがあるから救いがあったかなと。あまり気分がいい時より沈みがちな時にこそ読みたい作品だ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-30 12:31:17] [修正:2010-07-30 12:31:54] [このレビューのURL]
8点 ジャバウォッキー
ジャケ買い。通読した感想です。
2足歩行の恐竜(英語を話し、葉巻を嗜む)と酒豪(美女、元諜報員)のコンビが「明日」を救うことを目的とする組織の一員として闘う漫画。
見所満載な作品です。
洒落た会話と、まさに絵になるアクションシーン。黒を多用し、エッジの効いた影絵のような絵柄で描かれる主人公の活躍は本当にカッコイイの一言に尽きます。
そして矢鱈と色っぽいヒロイン。もうホントに色っぽい。なんていうか、質感がエロいです。この絵柄でこういう表現が出来るのはスゴイと思います。
登場人物も豪華で、19世紀に活躍した歴史上の人物が登場。大胆なキャラ設定が楽しいです。ただ、エジソンとシュリーマンを尊敬する人は読まないことをお勧めします。二人ともいい感じに壊れたキャラに仕上がってますので。
また、スチームパンクな小道具も魅力的の1つです。個人的には7巻に登場したエジソンの「99%の努力」の装備がツボでした。フォード隊長と、その刀が素敵過ぎます。
恐竜が絶滅せずに進化を続けているという設定や、クサい台詞、個性的過ぎる絵など、あわない人には徹底的にあわないであろう作品ですが、個人的に大ヒットでした。スパイ小説と史実と妄想がゴッチャになったような世界観がすごく心地よかったです。
完結してしまったのがとても残念な作品。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-02-19 23:15:32] [修正:2010-07-29 23:56:24] [このレビューのURL]
3点 魍魎の匣
1巻だけ読んだ感想です。原作のファンとしてレビューさせて頂きます。
この作品は漫画化に向いていません。
登場人物のセリフをつなげて、その場の景色を描写するだけでは原作の世界を再現することは出来ないと思います。人物を描写する情報量が全然足りない。一応ストーリは追えるでしょうが、やはり物足りません。
絵は上手なので雰囲気は出ていますが、原作の”濃さ”を漫画で出すのは難しいのではないしょうか。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-06-28 02:58:43] [修正:2010-07-29 23:53:43] [このレビューのURL]
高評価につられて購入。
読後に残るなんともいえない感じが凄い。
決してハッピーエンドや教訓的なオチで終わらない、ブラックなネタ・風刺の様なネタも多数。
F先生のSF嗜好がとても表れていて、そのアイディアの豊かさに驚かされっぱなしです。
F先生の漫画を最後まで読んだのはこの作品が最初になるのであんまり大したことは書けませんが、扱う題材自体が他の漫画とは一線を画していると感じました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-29 23:41:31] [修正:2010-07-29 23:41:31] [このレビューのURL]
10点 まんが道
熱い。二人の真っ直ぐな気持ちが、とにかく熱い。
作り物の熱さではなく、作者の人生を表現した熱さ。 漫画に賭けた熱さ。 二人の友情の熱さ。
当時には珍しく漫画に理解があり、女手一つで育ててくれた母親。 応援してくれた級友。
温かい職場の同僚。 下宿先のおじさん。 トキワ荘の友でありライバルたち。
二人が学生の頃からずっと目をかけてくれた手塚治虫。
そして、作者(A先生)が 「尊敬する漫画家」 であり 「生涯の友」 と呼んで憚らないF先生。
きれいごとではなく、こういう1つ1つの出会いが、幸運が、努力があって、その積み重ねがあって、
励まされ、けなされ、悩み、喜び、迷い、切磋琢磨しながら、まんが道を突き進む。
その感謝の気持ちが、情熱が、作品から溢れんばかりに伝わってきます。
戦後間もない時代、漫画家になる方法もわからずに、がむしゃらに漫画を描いていた頃。
お互い進む道が分かれながらも、夢を諦めないで歩き続けた社会人時代。
上京し、狭い部屋の中で語り合った下宿時代。
仕事の厳しさを知り、仲間の大切さを知ったトキワ荘での生活。
こうやって現在の漫画界が形成されていったのかと思うと、感慨深いものがあります。
自分も他のレビュワーの方と同様、A先生の作品の中でこれだけは別格です。 本当に面白いです。
漫画史に残り続けるであろう傑作。
A先生から亡きF先生への思いが温かいです。
「あいつは……彼は、ホントに天才でね。 僕はずっと「負けた!」って思っててね……。
マンガ家っていうのは、歳を取るとだんだん子供から離れていくわけじゃないですか。
それを50歳になっても、ずーっと「ドラえもん」を書き続けて……。
「ドラえもん」は日本だけでなく、世界中の子供が読んで共感を得ているわけじゃないですか。
あれは彼にしか描けない。 これは凄いことだと思うね。 やっぱり彼は本当の天才ですよ……。
彼と何十年も一緒に活動したということは僕の誇りです。
彼がいなかったら僕は絶対マンガ家になっていないしね。 現在もなかったと思うんですよね。」
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-27 00:22:05] [修正:2010-07-27 22:51:11] [このレビューのURL]
10点 魔人探偵脳噛ネウロ
まあ自分の読んだ漫画の中でトップクラスに大きな印象を与えた作品ということで。駄文失礼。
週刊少年ジャンプというおそらく漫画界でもっとも流れが速い場所で、「人間の可能性」という(少年漫画では)誰も挑戦しなかったテーマを人間と魔人の対比という形で見事に描ききった。
テーマの大きさもさることながら、それを表現するためのエピソードも秀逸であった。特に電人HAL編はヤコの成長と共に、敵であるHALもしっかりと「芯」がある犯罪者だったためにかつてないほどの完成度を見せている。特に春川の過去は涙なしには見られないものであった。
自分が何より驚かされたのが、作者は最初から「終わらせる」前提で物語を描いていたことである。最終巻のあとがきによると、それぞれ1巻のアヤ・エイジア、5巻の「最後の自分」像、10巻の電人HAL、20巻の「6」というように要所にテーマ性を持った事件を配置することで、いつ連載が終了してもきちんと「完結」できるようにしていたとのことである。長期連載or短期打ち切りが氾濫する少年ジャンプにおいてこの作品が円満に終了したのは当然のことだったといえよう。
独特にもほどがある絵柄(特に犯人)と構図、やたらブラックなギャグの数々、主人公(ヒロイン?)であるはずのヤコの扱いのひどさ、ストーリーの進行のためなら人気キャラ笹塚をも切り捨てた点などは読み手によってはマイナスの印象でとられることもあるだろうが、それを上回る魅力が本作にはあると自分は信じて疑わない。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-27 10:59:10] [修正:2010-07-27 10:59:10] [このレビューのURL]
6点 ドラゴンボール
20年も前に連載されながらいまだに全世界で絶大な人気を博している本作。正直、今この漫画を読み返してもストーリー展開なんかにはほとんど魅力を感じられない。
それでもこの漫画が愛され続けてやまないのは類稀なる画力、デザインセンスとそれにより描かれるバトル漫画の基礎がこの一作に丸ごと全部詰まっているからなんだろう。
手から気を打つ方法や覚醒の描き方、空間的な戦闘描写。そしてピッコロ、フリーザ、セル、ブー等の親しみやすくも圧倒的な強さを感じさせる魅力的な化物(敵)の数々。
日本における少年バトル漫画の革命家たる鳥山明。この先何十年経とうともこの人の漫画は受け継がれていくんだろうなぁ。
64点
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-07-26 18:15:06] [修正:2010-07-26 22:48:49] [このレビューのURL]