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7点 べしゃり暮らし
漫才を扱う漫画だからといって、この漫画は読者を笑わせることがテーマではないです。そんなネタを漫画でかけるのなら森田先生漫画やめてるじゃないですか?様々な人間模様を通して成長していくコンビ(いやトリオでした・・・失礼)を描き出そうとする類でお笑いそのものがテーマじゃないですよね?そういうこと期待してると全くもってつまらないと感じるはずなので前もって。個人的には蕎麦屋のお父さんに関連した話がすきです。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-11-04 16:44:04] [修正:2010-11-04 16:44:04] [このレビューのURL]
8点 ヘルタースケルター
人間が壊れていく。 身体も、心も。
「あたしはもうすぐ使いものにならなくなる もっと長くもつかと思ってたけど……意外と早かったなあ」
全身を作り変えるほどの整形手術で美貌を手に入れたトップモデルが、
手術後の激しい後遺症とストレスに悩まされ、蝕まれて、落ちていく様を描いた作品。
平然とした中で進行していく狂気。 ちょっとした歯車のズレ。 少しずつ、確実に忍び寄る崩壊の時。
こういう話を描けば、この作者の感性に勝てる人っていないんじゃないでしょうか。
暗い話でありながら暗さを感じさせず、辛い話でありながら辛さを感じさせず、
痛くないナイフで身体をえぐり取られていくような感覚。
りりこは自分が破滅に向かって歩き続けていることを知っています。
自分が期間限定なのを知っています。
ただ、これを悲劇の話だとは感じませんでした。 むしろりりこの強さに唸らされました。
その強さは、男性では決して持ち得ない、女性ならではの強さ。
限界が目前に迫り、りりこはさらに美しく輝きます。
「りりこがいちばんキレイだったのって、この頃だったかもしんないって思うんです」
そんな中、りりことは違う世界に生きる特別な存在、吉川こずえを出すことで、
りりこという存在がさらに際立って見えてくるから凄いです。
「人間なんて皮一枚剥げば、血と肉の塊なのに」
その皮一枚が本当に若くて美しく、自分への自信が全く揺るがない、吉川こずえ。
そうではなかった、りりこ。
一般人と対極のところにりりこは存在し、あんな風にはなりたくないと思い、
でも一方で、心のどこかで共感、羨望してしまう、そういうものをりりこは持っているのでしょう。
りりこの脆さ、りりこの弱さ、りりこの逞しさ、りりこの美しさ。
りりこの強さ。
誰もりりこにはなれないのかもしれないし、誰でもりりこになり得るのかもしれません。
未完終了ということにはなっていますが、一応の話の決着はついています。
どこか含みを持たせるような終わり方ではあるものの、こういうのもありかな、と思わせてくれます。
タイトルはかの有名な曲から取ったのでしょうが、元々の意味は「すべり台」であり、
「狼狽」「混乱」の意味も併せ持つとのこと。
人間が転げ落ちていく様を表すのにこれほど適した言葉も無いのかもしれませんね。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-11-04 01:37:32] [修正:2010-11-04 01:37:32] [このレビューのURL]
10点 サンクチュアリ
この作品は全てのマンガファンが出会って欲しい程の名作です。
内容は政治家とヤクザの世直し物語。
基本、熱血ではなくて、クールに激アツな作品が好きなので、この作品はド真ん中です。
TVに映る政治家連中にこの作品の読書感想文を書かせたいと思います。
中学・高校の図書室にも置いて欲しいです。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-10-27 22:53:45] [修正:2010-10-27 22:53:45] [このレビューのURL]
8点 モンキーターン
いいですね。すごくいい。
競艇というわかりにくいマイナースポーツで、ここまで読者を熱くさせる作者の技量には敬意を表する。
競艇というスポーツが危険だという事、怖さ、ヒリヒリと伝わりました。
サブキャラクター達も作品の熱さを増してくれる。
恋愛ストーリーもいいキャラを出してきてドキドキさせてくれた。
良い漫画です。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-10-25 21:06:26] [修正:2010-10-25 21:06:26] [このレビューのURL]
8点 ぼくらの
(2010年10月更新)
自分は漫画もアニメも小説も全部おいしくいただきました。面白さは漫画=小説>アニメって感じです。結構読み返した数少ない漫画。
カタルシスってだけの終わり方ではなく、死の中にも救いを見ることができる。死を意識することで、否が応にも各自の特別な事情のある日常と決着をつけるために現実と向き合って成長していかねばならない子供たち。
確かにチズやカナのエピソードでは、泣かせようって意図も見えなくもないけど、重要なのはチズのラストエピソードとカナを通したウシロの成長。
「自分の命をかけてまでこの世界を守る価値はあるのか?」
「命懸けで得た力を、何のために使うのか?」
好き嫌いはあれど、こうしたテーマをこうも独特(鬼畜)な設定で、巧みで自然な伏線と抜群の構成力で描き上げる漫画家は、彼くらいなものです。
何故パイロットが子供なのか?
そこにはパイロットの残りの生命力に比例して強くなるという設定や鬼頭さんのロリータな趣味(笑)もあるだろうが、一番の理由は、打算で動いてしまう大人たちより、純粋に「大切なものを守りたい」と覚悟を決めて大きく成長していく子供たちの方が強くたくましいからだろう。
実際、コモ戦やウシロ戦では敵側の大人たちは自分の地球を見限っている。
精神的成長は大人以上に、子供の方が飛躍的。
戦いの前の、子供たちの「成長」のエピソードを、じっくり大切に読んでみてほしいす。
以下余談
・ナカマの話が一番好き!ナカマニア!
・11巻につくオマケ編はマニアックなギャグです(アニメ版の中の人を知らないときついものも)。
・画集は、後日談も付いてますが、ファン以外買う必要はないと思います。
・ガイドブックはストーリーに深みを持たせる話題もあるので、興味があれば是非!
・ぼくらののセルの移動の概念は、なるたるの竜の子の再生・複製の概念に匹敵。鬼頭作品は設定に一貫したリンクがあるそうです。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2009-12-10 19:59:19] [修正:2010-10-17 02:04:55] [このレビューのURL]
10点 CHRNO CRUSADE
新装版が出ていたので思い切って全巻購入しました。
絵は上手で自分好みの作画なのでかなりお気に入りです。
他のレビューでどこかで見たようなストーリーという意見が多いようですが、僕はそんなこともなく割と楽しく読めました。まあ王道ストーリーではありますが。
長くなりすぎずに、上手にまとめてあるのも高評価です。
そしてなんといってもロゼットがかわいい!
と、まぁたらたらレビューしてますが、やはり特筆すべきは最終巻ですね。とても綺麗に終わってますし、エピローグはものすごくよかったです。最後のシーンはなんだか涙が滲んでしまいました。それに最終巻の唯一の加筆ページであるクロノの痛哭の場面は鳥肌が立ちました。
アイオーンの動機が弱い気もしますが、そこは各自補完ということで問題ないと思います。アイオーンとクロノの関係性も個人的にかなりいい感じです。
作者の画力も構成力高いので、すんなりとストーリーに入り込めるし、基本的にロゼット・クロノ視点なので一緒にいる気持ちになれます。
このような冒険ものやファンタジーはあまり馴染みがないのですが、この漫画を買って凄くよかったと思っています。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-10-16 01:26:29] [修正:2010-10-16 01:26:29] [このレビューのURL]
8点 寄生獣
面白い漫画、なのかな?うん、たぶんそうなんだろう。なんか頭いいこと言ってるし・・・とりあえず8点以下はつけちゃダメ、な雰囲気だなぁ。なんかたいした根拠もなく批判したら恥ずかしいしなぁ。て感じで点数をつけてしまうのは昔も今も変わらない。とりあえず漫画好きの踏み絵、みたいなこと言うのはちょっと勘弁してほしい。
中学生の時周りの評判に洗脳されて本当は「面白かったなぁ。お母ちゃんがあんな殺され方するのは嫌だなぁ」くらいの感想しかなかったのに頭いいふりしたいから「これは傑作だ!人類必読書の1冊である!」みたいなテンションで古くからの友達に貸したら「面白かったけど最後、環境問題と結びつけたのちょっと強引かなあ」っていう感想。ああなんて素直なんだろう、こういうことがさらっと言えちゃうヤツになりたいなあ、って思ったことは自分の人格形成にちょっと影響を与えた。そういう意味では重要かも。
っていうか皆さん本当に「俺の好きな漫画永遠の1位!いや、全ての漫画の頂点に立つ!」「人類がどんなに愚かしいか、そしてどんなに偉大かを教えてくれました」なんてこと考えました?いやもちろん本当に心からそういう感想を抱いた人もいるでしょう。でも絶対に読む前にこのサイトの評判とか読んで「これは偉大な漫画なんだ、これを読んで僕は人類について考えなければならない」みたいに身構えて読んだ人とか紛れてるはずだよ。「人類云々」ってのは結果的に出ただけであって作者は最初からそんなこと狙って書いてないと思うんだけどな。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2006-11-13 18:58:12] [修正:2010-10-03 21:45:13] [このレビューのURL]
9点 沈黙の艦隊
名作。考えられた構成でフィナーレまで一気に突っ走る。
物語を形作る上で余計なものがなく、引き延ばしの気配も微塵も感じられない。
ファンが多いのもの頷ける。
大きくとらえて以下の物語の軸となるものがあると思う。
まず第一に潜水艦と言う特殊な兵器を扱ったこと。
それが引き起こす様々なシチュエーションが新鮮でならない。
戦闘シーンは深海という、これまた光もレーダー届かない世界の特殊性も手伝って
見たことがないバトルシーンをリアルな描写で見せてくれる。
第二に核兵器という題材を取り扱ったこと。
抑止力と言うものを考えさせられるのだが、これによって心理戦の面白みに厚みが出ている。
第三に外交を含む安全保障の問題を取り扱ったこと。
日米関係、政党再編、自衛隊問題、国連、付け加えてロイズ保険…。
すべてのことに答えを出していく訳ではないが、エンターテイメントとして
扱い辛いこれらの要素が生き生きと描写される。
以上の三つの要素が海江田艦長とその理念を中心とした渦の中で
ストリートして紡がれていく様は圧巻。
たしかに情報量が多く32巻と言う長さはかなりのボリュームで、
読むのは大変だが、まだの方は是非読んで欲しい。
蛇足だが、昨今の日本を取り巻く情勢(対米、中、ロ、朝)の中で改めて読み直してみると
連載当時とはまた違った味がある。参考になるとかいうバカな話ではなく、
色々な判断をする上での自分お立ち位置の確認や、
しっかりした情報の取捨選択の必要性など、改めて考えさせられた。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-10-01 17:43:26] [修正:2010-10-01 17:43:26] [このレビューのURL]
4点 ONE PIECE
この漫画は子供向けなのだと思う。
子供の頃に出会っていれば、相当にのめりこめたのかも知れない。
ストーリーが薄い割に、他の部分でも突き抜けたものを感じなかった。
よく比較されるドラゴンボールも同じくストーリーは薄っぺらいが
突き抜ける部分は沢山あったと思う。
あとはやはり読みづらい。絵自体は上手いと思うのだけど、一つのコマ
に色々なものを詰め込み過ぎているきらいがある。
セリフも長ったらしいと感じる。
得てしてこういうストーリーの漫画は一気読みに適していると思うのだが
絵もセリフもゴチャゴチャしているため一気に読む気になかなかなれない。
そういう意味でにっちもさっちもいかない漫画、という評価。
ただ、やはりこれだけ売れているのには理由があるのだと思う。
私には理解できないだけで。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-09-27 10:01:41] [修正:2010-09-27 10:01:41] [このレビューのURL]
5点 DEATH NOTE
この作品が面白いと感じるのは、原作者・ガモウひろしの力では決してありません。作画担当の小畑健の画力の高さによる説得力の付与に他ならないと思う。
主人公である夜神月がデスノートを手にしてから、その強大な力に慢心し蝕まれていく様をちゃんと魅せてくれているから。(例:計画通り!とか、だめだこいつ、早く何とかしないと 等)
月とLとの対決までは良かったけれども、それ以降はどこか宙ぶらりん。言い方は悪いけど、月の向かう先は崖に向かって真逆さまというオチだけしか見えなかった。ここら辺の描写は原作者の力量不足だと思います。
言わせて貰いますが、正直、作画担当が小畑健で無かったら、ここまでの人気は出なかったと確信しています。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-09-25 01:44:25] [修正:2010-09-25 01:44:25] [このレビューのURL]