「そのばしのぎ」さんのページ
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ネット上には漫画にしろ映画や音楽にしろ、色々な素人レビューが溢れかえってます。
そんな中で読んで面白いなと思っていたのが映画「シベリア超特急」やエド・ウッド作品のレビュー。
Z級とも言われるこれらの映画。映画の内容は本当にお粗末なのですが、書かれたレビューを読んでいると、レビュアーも監督も観客も本当に映画が好きなんだなという気持ちが伝わってくる。映画に対する愛があります。
作品の好き嫌いだけ書くのであればチラシの裏でいい。
どこの誰かもわからない他人の好みに興味は持てません。
評論家気取りで上から目線というのも、勘違いしているようで非常に恥ずかしい。
物を語るのに無知を披露するのもおかしな話。
常日頃、反省はしているのですが、気が向いた時に勢いに任せて書いてたりします。
点数は適当につけています。点数評価は不要な気もします。

7点 御石神落とし
原作がホラーや神道などをテーマに描いている漫画家の永久保貴一との事で読んでみた。
「夜這い」という言葉は聞くが、実際に農村などでの夜這いがどのような物であったかを知る人は少ないのではなかろうか。そんな農村での夜這いから江戸吉原の花魁、最後には平安の光源氏の世界にまで性風俗を舞台に漫画は時代を遡っていく。
ただのエロ描写に終わらず、赤松啓介的な民俗学的知識が垣間見えて深さを感じる。
現在の結婚制度などは主に明治以降の西洋化による影響も大きい。
しかし、西洋化というのは正しい事ばかりであったのだろうか。
松田優作の遺作となった映画「ブラック・レイン」では、マイケル・ダグラス演じるN.Y市警の刑事と高倉健が演じた、組織での行動を重んじる日本刑事の考え方の違いを非常にわかりやすく見せていた。
都会では下手すると隣近所にどんな人が住んでいるのかわからない位、家という単位を中心とした生活になっている。それでいながら、組織に属さないと何も行動できない、ムラ社会の一面を日本人はいまだに持ち続けている。
乱婚という形式も、誰が生もうが村で生まれた子は村の子ども、という考え方が普通であったから成り立つ。もちろん性病の心配といった問題もあるが、単純に現在のモラルに照らし合わせて良し悪しを決めるべきではないだろう。
話が飛躍するが、捕鯨問題についても同じ事だ。
クジラを食べる習慣がないから、クジラを食べるのは野蛮だ。
犬を食べる習慣がないから、犬を食べるのは野蛮だ。
こういった事を根拠に他の文化を批判するのは非常に愚かな事ではないか。
少し前にもアメリカで日本のアダルトゲームに対する抗議運動の記事があったが、
内容以前に、彼らは自国の犯罪発生率の高さを異常だとは思わないのだろうか。
モラルとは何か、という事を考えさせられる。
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[投稿:2010-09-04 22:53:32] [修正:2010-09-19 19:44:51]