「blackbird」さんのページ

70年代の作品というのに色あせない名作。もう30年以上経っているなんて信じられない。

中学、高校、浪人時代、いろいろな悩みにぶつかり、人間関係に悩み、恋に悩む等身大の女の子に、どれだけの子が共感して泣いただろうか。

無口で、でも本質を見抜いてて、やることはちゃんとやる線のかっこ良さ。
くらもちファンの間では、この作品の線と「いろはにこんぺいと」の達と、どっちがかっこいいかって、1,2を争ったものです。
くらもちさんが描く男の子ってなんでこんないい奴が多いんでしょう・・って、女の子の理想だから現実的にはいないんですがね。

でもこの作品の人物で忘れてはいけないのは立川先生です。
嫌われ者だけど、悩む加南に、さりげなく「自信のあるところと無いところがバランスよくある人間がいい」、という「てんびんばかり」の話をしてくれます。多感な頃に、こういう話をしてくれる先生に出会えるなんて幸せなことだと思いますね。

蛇足ですが、登場人物の名前が、都内の駅や電車にまつわるのが面白い。
大体「線」だし。
他にも国分寺やら立川やら荻窪、四谷・・・こういうちょっとしたところもいいですね。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-04-12 18:39:46] [修正:2011-04-12 18:39:46]