「blackbird」さんのページ

シナリオライターの小鳥遊(たかなし)ケイのところに、突然見知らぬ女の子・ニコがやってきた。
ニコは、ケイがその昔マネージャーをしていた女優美冬がひそかに産み落とした女の子。その事実を知っている数少ないケイに、しばらく面倒を見てほしいといきなりよこしたのでした。

最初こそ全く打ち解けず、ほとんど口もきかないニコに、そっけない応対をしていたケイ。しかし、交換日記で問いかけた何気ない質問に、あまりにも寂しい答えを殴り書きされて、はっとニコの孤独に気づきます。このニコの3行は泣けます。この作者はこういう切ない子供の心情を描くのが上手ですね。

ここから急激に二人の関係は変わります。血の繋がりはないけど、一人の人間として、距離を持った関係が積み上げられていきます。よく世間で起きている親子の事件、虐待などを考えると、血の繋がりって何だろうなと思ってしまいますね。

そこに晃太郎が出現。ケイがニコを選ぶのか、晃太郎を選ぶのか。ここはやはり「男前」なケイ。思い切った選択です。

最終的にはニコの出生問題が発覚して、3人の関係は一気に変化します。何とかハッピーエンドに!!と願わずにはいられない、暖かな物語です。

なぜか後半に晃太郎が出てくるころには、絵のタッチが全く変わってしまいましたね。前半の晃太郎が好きだったので残念でした。

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[投稿:2011-04-13 15:57:29] [修正:2011-04-13 15:57:45]