「blackbird」さんのページ
- ユーザ情報
- 年生まれ(性別:女性)
- Webサイト
- http://
- アクセス数
- 181813
- 自己紹介
-
胸キュンものから硬派なものまで。
少女・少年マンガから青年マンガまで。
大事なことはたくさん漫画から学びました。

10点 天涯の武士
数々の幕末漫画・小説を読んできたにも関わらず、小栗上野介という人が何をしたのか全くと知らなかったが、本作品を読んで、正直恥ずかしくなりましたね。
こんな人物がいたなんて、あまりにも扱われなさすぎでしょう!
・・・と、急に小栗ファンになったりして・・・
竜馬や新撰組と、分かりやすく強いキャラばかりにスポットが当たり、数々の優秀な人物が、幕末の時代に埋もれてきたのは確か。
最近になってようやく、幕臣側にも見直されるべき優秀な人材がいたと取り上げられるようになったが、それにしてもまだまだ埋もれてる感がある。
小栗が最初から最後まで、しっかりと時代を見つめ、世界の中で日本の進むべき姿を考え続け、お役御免を繰り返しても、出来る事を淡々とこなす姿は、この時代にあって、何て冷静なのだろう。
身分も関係なく、経済を重視して、先を見る目は、立場こそ違うが竜馬と重なる自由なもの。
自分がいなくなっても、幕府が無くなっても、やった事は受け継がれると信じて、最後まで自分の運命を粛々と受け止める。
・・・泣けます。男です。
正直、薩摩薩摩ととらわれ過ぎていた西郷がもともと好かなかった私。
かなり悪役に描かれているので、西郷好きには耐えられないと思うが、個人的にはすごく納得。
立ち位置が変わるだけで、こんなにも歴史観が変わるんだなと感じました。
架空の人物は一人のみ。史実に基づき見事に著した作者の力量も素晴らしい。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2011-04-18 17:13:26] [修正:2011-04-18 17:13:26]