「Seal」さんのページ

総レビュー数: 207レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年12月17日

銃夢(無印)を読んでいないと導入部は入りにくいと思う。
自分は銃夢を読んでから比較的間を空けずにこの作品を読み始めたのですんなり入れた。
前作同様非常に質の高いSF漫画だが、本作ではさらにスケールアップしている。
前作で謎のままだった、ガリィの生い立ちや世界の成り立ちが徐々にその全貌を現してくる辺りも
前作からのファンにはたまらないところだろう。
カエルラを始め、魅力的なキャラクターも次々に登場し飽きさせない。
自分はノヴァ教授のマッドサイエンティストっぷりが好きだったりする。
今後、ストーリーがどのように収束していくのかが楽しみでならない。


前作も含めこの作品は「人間とは何か?」のような哲学的なテーマに貫かれていると思う。
脳だけが生身のアンドロイドは人間なのか?脳をチップに置き換えている人間はロボットなのか?
自分はノヴァのこのセリフが好きだ。

「生の始まりは化学反応にすぎず
魂は存在せず
精神は神経細胞の火花にすぎず
人間の存在はただの記憶情報の影にすぎず
神のいない無慈悲な世界でたった一人生きねばならぬとしても…なお…

なお我は意志の名の元に命ずる
「生きよ」と!!」

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-03-23 19:50:52] [修正:2009-03-23 19:50:52] [このレビューのURL]

SF漫画の傑作。
実際の世界と比べると技術的な進歩が早すぎる感じはするが、基礎となっている科学技術や政治的、軍事的な背景等はなかなかリアリティーがあると思う。
ストーリー構成、画力も秀逸でそれらに説得力を持たせている。
実際に、中国が有人宇宙飛行を成功させ宇宙開発分野で台頭してきた時はこの漫画に描かれているアメリカVS中国の構図を思い起こした。
序盤から中盤の見所は立場が違っても心の奥では繋がっている男の熱い友情と人類のフロンティアスピリット。
現在のムーンチャイルド編では憧れの対象が月から地球へと反転している。母なる地球をどう描いてくれるのか今後にも期待している。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-12-17 15:31:57] [修正:2009-01-31 14:50:02] [このレビューのURL]

この漫画の主人公とは歳も近いので親近感が湧きました。
子供の頃は常に弟の前に立っていた兄。でもいつの間にか追い抜かれ弟は幼い頃の夢をかなえ宇宙飛行士に、兄は30を過ぎて会社をクビになる。
だが、自分を見つめなおした兄は再び弟の前に立つために宇宙飛行士を目指す。・・・というあらすじ。
今のところ物語の基幹は宇宙飛行士の選抜過程。面接での「仕掛け」や主人公のとぼけた回答が抜群に面白い。
飛行士を目指す仲間やライバル達も個性的で今後の主人公との絡みに期待が持てる。

弟を嫌な奴に描いていないところが良い。
弟はアメリカでも人気のある飛行士で今の兄とは雲泥の差だが、いつまでも子供の頃のままの感じで兄に接しているようだ。
弟は兄を信じ必ず飛行士になってくれると思っているし、兄もそんな弟の期待に応えようと努力している。
そんな美しい兄弟愛が一番の見所だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-10 17:53:33] [修正:2008-11-10 17:53:33] [このレビューのURL]

映画化もされた本作、この原作の方が断然良い。
絵は好き嫌いがありそう。
しかし登場人物の心情を丁寧に描いているし、セリフもよく考えられてると思う。
主人公の純粋さと懸命な生き様には心打たれる。
ラストでは自分も個人的に好きな宮沢賢治の「雨ニモマケズ」が印象的に使われている。
この詩こそがこの作品全体をつらぬくテーマだったのだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-05-12 21:08:06] [修正:2008-11-04 21:05:28] [このレビューのURL]

開始は結構古い漫画だけど相当面白いです、この漫画。
全く古臭さを感じさせません。
サイボーグ達はその能力も背負っている過去もそれぞれで個性豊かに描かれている。
自分達を拉致して能力を与えた相手を敵にまわすという構図は作者のもう一つの代表作である「仮面ライダー」を思わせる。
それぞれの能力を駆使したバトルはもちろん面白いが、彼らの内面的な苦悩や悲しみもしっかり描かれておりドラマ性も高い。
自分はハインリヒが好きだったな。哀愁が漂っててかっこいいし、登場シーンも多いし。
石ノ森ファンならずとも読んで欲しい漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-10-24 19:47:54] [修正:2008-10-24 19:47:54] [このレビューのURL]

9点 ONE OUTS

[ネタバレあり]

野球漫画だが野球の技術よりも、心理的な駆け引きや頭脳戦、トリックなどに重点が置かれている。
主人公は回転数の異なるストレートだけで打者の裏をかいてアウトを取っていく。さらにオーナーとの確執から毎回大金をかけた勝負をしていくが、積み重ねたロジック、ルールの隙を付く抜け目の無さで勝ちを積み重ねていく。

後半は自らがオーナーとなり、奇抜な新チケットの導入や真のチームワークのあり方を選手達に突きつけるなど球界のあり方自体にも問いかける内容となっている。
ラストの首位攻防戦でも驚くべき策略をしかける・・。

野球漫画の中では飛びぬけて異色の作品。
私は1巻から19巻まで全く飽きることなく引き込まれっぱなしだった。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-12-24 11:34:02] [修正:2008-09-29 19:48:06] [このレビューのURL]

全体としては勇者とその仲間達が魔王を倒すための冒険をするというシンプルなストーリー。
だが、練りこまれた展開と敵キャラも含め魅力的なキャラクター達によって彩られた本作品は「シンプル」の一言では片付けられない重厚なものとなっている。

また、この作品にはいたることろに伏線や謎解きの要素が含まれている。
ジャンプ作品でこの作品ほど長期間にわたる伏線を張って全てをきれいに回収していった漫画は例を見ない。
今ワンピースがそれをやろうとしているようだが。

最初から最後まで非常に完成度の高い傑作。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-09-25 20:27:32] [修正:2008-09-25 20:27:32] [このレビューのURL]

読者を引き込む力が強い漫画だと思った。
絵の力と演出の上手さによるものだろう。
レスキューを漫画の題材にしたというのが斬新だった。
少なくとも自分はこの作品以前にレスキューを題材にした漫画を知らない(他にあったらゴメンなさい)。
そういう意味で新たなジャンルを切り開いたパイオニアとしても評価されるべきだろう。
落合先生好きだったんでラストにも納得です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-08-29 20:24:34] [修正:2008-08-29 20:24:34] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

これぞ少年漫画の王道を行く傑作。
やっぱり海賊はこうでなくちゃ。この漫画の海賊が持つ美意識、自由さが眩しかった。
素晴らしいのはぶれていないところ。最初から最後までファルコンの遺産を追うという
一本筋の通ったストーリーで伏線の回収もしっかりされていた。
また作者はキャラクターをとても大切にしていると思った。番外編にも書かれているように
一人一人に物語があってみんなが生きたキャラクターだった。
結局最後まで双剣のバーツが主人公だったが、個人的には途中で主人公の代替わりがあってもアリだったかと思う。
それを匂わせるようなセリフや場面もあったから。

長くても3、40巻程度で完結させるのもいい漫画の条件だと思っている。
この漫画はそういう意味でも秀逸だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-26 11:58:55] [修正:2008-07-26 11:58:55] [このレビューのURL]

今のところカイジシリーズの中では一番好き。
特に最初の限定ジャンケンが秀逸だ。たかがジャンケン勝負をあれほどまでに盛り上げ、「金は命より重い・・」に代表される利根川の暴論にも妙な説得力を持たせる作者の力量はずば抜けていると思う。
味のある絵と、独特のセリフ回しでキャラクターの心理描写もよくできていると思う。
読めばたちどころに引き込まれて熱くなれる名作だ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-07-22 20:07:12] [修正:2008-07-22 20:07:12] [このレビューのURL]

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