「punpee」さんのページ

総レビュー数: 104レビュー(全て表示) 最終投稿: 2016年02月06日

[ネタバレあり]

個人的には一番面白い恋愛漫画。
恋愛漫画って、絵や魅せ方の違いや多少の個性があっても、どれも似た様な読み心地なんですよね。
読んでる内は面白くても、この先の普遍性や中身の薄さを考えると、ずっと手元に残しておこうという気になれないんですが、この作品はクラシックです。

共感性(これは個人的にです)が高く、読み応えもあり、2巻で完結します。

内容としては、過去の強烈な思い出に捉われ過ぎて、不感症になってしまった男の半生です。

「寂しいな でも、これが本当の自分だ
 心を開かないまま 寂しさを紛らわせるために好意を貪ってきた
 そして 全部失った」

似た経験があれば、非常に共感出来るストーリーになっています。

タイトルは、桜が地面に舞い落ちるスピードを指している様です。
雑学として、合コンで使ってください。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:36:52] [修正:2016-02-13 18:36:52] [このレビューのURL]

「コーヒー」をテーマにした17話の人間賛歌で構成されている短編集。
コンセプトは黒田硫黄の「茄子」と同じで、作中でコーヒーに触れるシーンが出てくる程度で、コーヒーを前面に扱う作品ではない。

一話12ページで構成されており、ページ数からして、前作「アンダーカレント」程は深堀りは出来ていないが、ストーリー性は高い。
一部コメディチックなものやカオスなものもあり。

特に秀逸な話は以下。
・「カプチーノ・キッド」
・「すぐり」
・「リトル・ガール・ブルー」
・「where are you」
・「うそつき博士」

この作者特有の、心理ネームは使わず、登場人物の心理状態は全て繊細な間と表情で魅せる手法と、カメラワーク(構図)によって、一本のショートムービーを見てる様な完成度がある。

もっと作品を世に出してほしい作者の一人です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:36:12] [修正:2016-02-13 18:36:12] [このレビューのURL]

計6話で構成された短編集。

何といっても表題にもなっている「ゴーグル」と、その前日譚になっている「海を見にいく」、この2作に尽きる。
この2作だけでも十二分に買う価値はある。

特に「海を見に行く」のラスト3ページのセリフと、その魅せ方は本当に心に沁みる。

この作者は心に病を抱えている人を描く事が多いから、一見地味で、重い作品になりがちだけど、最後は必ず救われるというところに、作者の人間性が感じられる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:35:14] [修正:2016-02-13 18:35:14] [このレビューのURL]

8点 茄子

独特のセンスがあり、色々な読み味のある短編集。
茄子をテーマにしてるというか、作中のシーンで茄子が出てくるという程度。
茄子が食べたくなります。

この作者の描くキャラクターはとにかく全員がユニークで自由で躍動感に溢れ、生き生きしている。
だから悲壮感が無いんですよね。
作中、人が死ぬところもあるんですが、「まぁ、好きな様に生きたしね」という、さっぱりした空気が作中でも流れており、読み手にも伝わってくる。

また、モラトリアム節のキャラもいれば、凄く大人なキャラも描ける、味のある作家さんです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:34:09] [修正:2016-02-13 18:34:09] [このレビューのURL]

「undercurrent」の意味
1.下層の水流、底流
2.(表面の思想や感情と矛盾する)暗流

日常のドラマの中で、登場人物の深層心理が掘り下げられていくストーリー。
クライマックスが近付くにつれ、それぞれに抱えたものが解けていくが、解けた先は描かれていない。

ただ、そういったものが解け、気が晴れ、自分と向き合っていける未来を考えると、ハッピーエンドを想像出来る事は難しくない。

傑作だと思います。

ヴィレッジヴァンガードのサブカル的な品揃え・売り方は嫌いだが、長年に渡ってこの作品と新井英樹の「TWIM」を担ぎ続けている点は素敵です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:33:10] [修正:2016-02-13 18:33:10] [このレビューのURL]

素晴らしいです。
特別この作者が好きな訳では無いのですが、これは名作。

世界観に入り込めるという点で、漫画の表現の可能性を感じた作品でもあります。
他のレビュワーの方の「写実性」という表現が一番ピンと来ました。

自分もそこにいるかの様な、
ここまで臨場感を覚えた漫画は初めてです。

タイトルも秀逸。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:32:06] [修正:2016-02-13 18:32:06] [このレビューのURL]

「虫と歌」を初めて見た時程の衝撃はありませんが、相変わらず世界観とクオリティは秀逸。

大場つぐみ×小畑建ペアの作品ほど説明しろとは言わないが、作品の世界観や設定を読み手が整理しながら読まないといけません。
なので読み応えはあるが、非常に疲れます。

市川春子に少しでも興味を持たれた方は、まず「虫と歌」を試してください。
「25時のバカンス」と読み味は一緒なだけに、多少クオリティ&インパクトの高いそちらがハマれば、どんどん開拓していきましょう。


この作者は月が好きですね。
あと、そういう作品が多いだけに、血の繋がりをそこまで重要視しない方なのだろうか?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:31:09] [修正:2016-02-13 18:31:09] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

独特の世界観で綴られる4話の短編集。

表題になっている「虫と歌」は非常に秀逸。
ラストに後悔の念と葛藤を感じさせる心理ネーム、コマ割り、表情はお見事。

個人的には「日下兄妹」も、この作者の作品では比較的分かりやすくて面白い。

優しいタッチと構成力、魅せ方が特に優れた作家さんです。
単行本の装丁も美しく、これは手放せない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:30:17] [修正:2016-02-13 18:30:17] [このレビューのURL]

単行本の帯に、でかでかと「脳細胞が老いる前に、やっておかねばならないことが在る!!?三浦健太郎」ってセールスコピーがありますが、
どう考えてもベルセルクを進めてくれって、誰もが突っ込んだのではないでしょうか。笑

内容は悪くなかったです。
やっぱり迫力がありますね。
他作品で巨人ものがブームになりましたが、この作者の迫力や世界観はさすがといったところ。

もしかして、自分の方が巨人物をハイスケールで描ける!
という意味での冒頭のセールスコピーではないのかと深読みしたくもなりました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-13 18:29:21] [修正:2016-02-13 18:29:21] [このレビューのURL]

このサイトの採点基準でいうと10点にふさわしい作品だと思います。
ただ、私は偉そうに、独自の採点基準で他の作品もレビューしちゃってるので、この点数です。

作中の胸に刺さる様なセリフや、作者のあとがきで感銘を受けた一文を引用しようと思ったら、もう既に他のレビュワーの方々が引用してたので、これ以上は野暮ですね。

一個だけ、この作品に付加価値を与えるスパイスを投下しておきます。

作者の座右の銘
「私は常に真の栄誉を隠し持つ人間を書きたいと思っている」

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-06 17:57:03] [修正:2016-02-06 17:57:03] [このレビューのURL]