「フィロ」さんのページ

総レビュー数: 34レビュー(全て表示) 最終投稿: 2017年03月23日

[ネタバレあり]

綺麗なカイジって誰が言ったのか的を射ていますね。
涯はちょっとマガジンにはブラックすぎたと思います(良い子になーれのシーンがシュールすぎww)

正義感が強い若者のゼロが主人公なので、内容にすこーしだけ明るさがプラスされています。
ゼロは友達に欲しいような、頭が良くて信頼できる人柄です。スレた登場人物ばかりだと読んでて疲れてくるので私は好きですヨ。

生死が関わるというよりは、なっても重体までのギャンブルがほとんどなので、カイジよりマイルドです。
出てくるギャンブルでは、クォータージャンプと指切りジャックの回がスリリングで、解決法も鮮やかで好きでした。

いかにも続きますというような終わりかたが、当時ちょっと納得いかなかったです。それ込みでも名作だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2019-01-01 23:13:25] [修正:2019-01-01 23:19:42] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

背景は史実を元にして書いてあり、そこにフィクションの登場人物を織り混ぜて描いてあります。
歴史をよく勉強してあるなと思いました。

宮廷の華やかさで乙女心をゆさぶり、市民の苦悩に感涙させられます。

オスカルやアンドレを初めとするキャラクターは、その意思や感情にリアリティーがあり、引き込まれました。

気高く、品があって応援したくなるような人物造形です。

少女漫画は恋愛だけを描いたものが多いですが、この時代の漫画はスペクタクルロマン寄りが幾つもありますね。
心に残る漫画でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2019-01-01 22:44:21] [修正:2019-01-01 22:44:21] [このレビューのURL]

高校生の天才ハッカーが、ハッキング技術を駆使して、テロ組織と戦うお話。

高校生なのに天才ハッカーという設定から、もう子供の中二心をくすぐられますね。大人になってから全話読んだので、子供のときに読みたかったです。

テロ組織のエージェントであるマヤ先生が、色気たっぷりで身近な存在なのに実は容赦ない敵、というところにゾクゾクきました。
敵組織がなかなか冷徹なので、そこに緊張感があっていいと思います。他の少年漫画のように下手に意味不明な温情をかけたりしないので、危機一髪の場面に本当にハラハラします。
スリリングな漫画が読みたい人にオススメです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-03-25 21:03:59] [修正:2017-03-25 21:05:03] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

主人公が借金返済のために生死をかけたギャンブルをしていく漫画です。
カイジは冴えないふうでいて、とても機転が利く、ダメ人間でありながらも、他人に情けをかけるところもある。天才アカギとも、優等生零とも違った親近感のわく……人間味が強いキャラでいいですね。

初めて喫茶店で見かけたときは、なんて下手な絵なんだと思いながら手に取りました。

ところが、読み進めるうちに、なんとも味のあるその絵だからこそ、極限におかれた人間の恐怖の表情や、歓喜の表情、えげつないゲスい表情が描けるのかなと思いました。

オリジナルのゲームが次々出てきますが、身近にあるようなものを少しひねるだけで、ここまで緊張感や駆け引きのあるものにできてしまうんだ、と作者の手腕に唸ってしまいます。
心理描写もゲームの駆け引きもとても面白いです。

石田さんのあのシーンでは号泣してしまいました。よく考えると、みんなダメな人なんだけどさ。借金って怖い。絵でくわず嫌いをしてる人にはがんばって読んでほしい漫画です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-03-23 19:49:12] [修正:2017-03-23 19:49:12] [このレビューのURL]

絵が一貫して綺麗で、読みやすいデスゲーム物です。

デスゲームだけあって、人が死ぬ場面も多いのですが、どことなくゲームの設定が人の心理の裏をついたような物も多く、読んでいて単純に「先が気になる」。
そうきたか、と意表をつかれた結果も多く、なかなかスリリングでした。

終盤は哲学というか精神世界のお話になってしまい、それまでのゲームで見られた主人公が知恵を振り絞ってクリアを目指す面白さがなくなってしまったので勿体ない気もします。

読み終わったあと、残るような影響はないけど、間違いなく、ハラハラしながら夢中で読める面白い漫画です。もっと知名度があってもいいと思う、まとまった出来の作品です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-03-23 19:32:11] [修正:2017-03-23 19:33:49] [このレビューのURL]

小学生のとき、ジャンプ本誌で読んでいました。

主人公が、正義感バリバリの熱血漢ではなく、「贖罪」のために人々の為に戦うというテーマに衝撃を受けました。それゆえに剣心の上滑りではない熱さ、優しさに感動することも度々ありました。

画風は独特の和風らしさがあり、繊細です。味方サイドも敵サイドも個性が際立っており、それぞれの信念がある血の通ったキャラクターになっています。

ストーリーは志士雄編が一番面白かったですが、初期や縁とのバトルも見ごたえがあり、どこを切っても美味しい漫画だと思います。歴史上の登場人物を上手く織り交ぜているところや、実在とファンタジーのはざまをいく技の説明に、ニヤリとさせられます。
少しのリアリティがこの漫画の世界観により引き込む要素になっています。
この漫画以降のサムライ物は、かなりるろ剣に影響を受けたものも多いのではないでしょうか。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-03-23 19:23:42] [修正:2017-03-23 19:23:42] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

原作は「駿河城御前試合」です。
御前試合で、真剣で源之助と伊良子が斬り合い、試合のシーンから過去のシーンへと繋がる形で話が展開してゆきます。


絵は上手いですが癖があります、山口貴由の絵に慣れている人なら大丈夫かと思います。残酷なシーンが多く内臓が出てきますし、登場人物のほとんどが狂っています。
斬り合いを楽しむ試合を開いた徳川忠長(実在した歴史上の人物)、虎眼流の師匠の虎眼を初めとして超絶にイカれてるキャラばかりですね。
ある種のホラーのように、おどろおどろしさが味になっています。癖になります。

源之助も最終的には、その封建社会の闇を拒むことはできませんでした。武士道の孕む狂気を書いた傑作だと思います。

後味が悪いのが嫌ですが、だからこそテーマ性を貫けた傑作だと思うので8点にします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-03-25 22:15:08] [修正:2019-01-01 23:24:25] [このレビューのURL]

新堂冬樹の原作小説は未読です。

愛妻家のサラリーマンが、悲しい過去を持つ教祖が作った宗教組織に洗脳された妻を奪還しようとするお話です。

絵は綺麗というかんじではないですが見やすくて、こういうテーマにもっとも必要であろう感情の変化の書き分けがよく表されています。狂った場面の人の表情に本当に狂気を感じます。

こんな手口を使うのかという怖いものみたさや、続きはどうなるのかという好奇心で、ページをめくる手が止まりませんでした。
そういう意味では面白いです。

ただ、エロ漫画じゃないのに下劣なエロシーンが多くて作品の品を下げているんじゃないかと思うと勿体ないです。
もっとも、カリスマを書く上でリアリティーを追求するために避けて通れなかったからエロも必要だったのかもしれませんね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2019-01-01 22:53:15] [修正:2019-01-01 23:02:31] [このレビューのURL]

8点 あずみ

数年前に全巻読みました。

あずみが純粋無垢な少女なのに、刺客としては腕が一流で平凡な幸せはのぞめないというところに悲哀が滲みます。

その点では、哀愁を含んだ昔ながらの剣豪の時代劇と共通するハードボイルドがあります。


あずみに殺される敵も、悪人とは一概にいえない者も多く、しみじみと考えさせられました。

先が気になる展開の妙と緊張感があり、漫画として面白いです。

強いて言えば、旅はまだ続くといったような終わりかたが気になりましたが、あずみの結末は寝床で老衰とはいかないと思うので、あれでよかったのだと思います。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-12-13 21:13:20] [修正:2018-12-17 19:47:57] [このレビューのURL]

東京グランギニョルの舞台の漫画化です。

古屋兎丸の耽美な画風がよく内容にあっていて、エログロというよりは陰惨・官能といった表現が似合うでしょう。

思春期特有のエリート意識を持った少年達の閉じた世界、永遠の命、ライチを燃料として動く機械、拐われた美しい少女。
世界観が唯一無二で完璧です。

この短さがかえって完成度を高めているのでしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-12-17 18:33:46] [修正:2018-12-17 19:39:44] [このレビューのURL]

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