「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

8点 トリコ

 生きているならどんな生物でも興味ある「食」。それとバトル漫画をあわせて緊張感を出し、ついでに自然では普通の「生死」まで考させる。簡単そうで結構難しい合わせ技ができる作者の高い漫画力が光る。
 
 映画でもアニメでも漫画でも一番難しいのは食べるシーンなんだそうで、ただ「おいし?!!」で済んでいたのは昔の話。眼が肥えてきた読者にも「うまそう?」「そんなにうまいの?!」と思わせる色々な食べるシーンは必見。わけわからないやばそうな食品なのになんだか食いたくなってくる

 食材への感謝の気持ちも、狩猟民族だった日本人には普通の考え方だったけど今では忘れられてしまってる現在。こういうトリコの狩った食材への気持ちも上手く表現してて正直感心してしまった。
 海岸に打ち上げられたクジラの死体をかわいそうだから埋葬するとかわけわからないニュースが一年に一回くらいあるが、日本人ならこの漫画を読んで感謝する気持ちを忘れずにガッツリ全部おいしく食べてもらいたいものです

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[投稿:2010-11-30 01:27:45] [修正:2010-11-30 01:27:45] [このレビューのURL]

 独特のほのぼの空気感はかなり好きなんですが、漫画を余り読んでない人には世界観が掴みにくい漫画です

 現実とは少し違う世界感の漫画は、その世界を何も知らない読者の目になるキャラが一話目に登場するのがセオリーですが、これは読者の目になるキャラは出てきません。一話目からこの漫画の住人達ははちょっと変わった世界に生きていて、なんとなく魔物退治してるというのはわかるんですが、あとは読者ががんばらないと理解できない世界観と価値観
 おまけにいきなり多数登場するキャラ。ほかにこういう日本妖怪退治漫画を読んでいたりすると免疫があるかもしれないけど、作者の頭にある世界をそのまま出されても読者は混乱します。有名だったイラスト家の初めての漫画ということもあるけど、ここら辺は編集者がしっかり注意して欲しい所。

 とりあえず4巻あたりで迷走は終了。キャラクターや世界観も読者が掴むのに普通の漫画よりも大分時間がかかってますが、作者のやりたかった話やほのぼのシーンも増えるのでだんだん面白くなってきます
 結構先まで話を考えているみたいだけど、序盤のような迷走ぶりは復活しないといいなぁ

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[投稿:2010-03-28 01:20:18] [修正:2010-11-30 00:43:05] [このレビューのURL]