「パンダマン」さんのページ

総レビュー数: 134レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年11月22日

 職場の人に面白い漫画ないと聞いたら薦められたがこれ。おじさんに純情恋愛物薦めるか?と思ったが面白かった。開始4ページで主役の爽子が気に入ってしまったら後はもうどっぷり。おじさん、号泣しそうなシーンもありましたよ
 この作品の魅力は一重に爽子の存在。漫画の中では気味悪がられてますが、中身は昔からだれにでも好かれる定番キャラクターなのでだれでも楽しめる内容になっていること。
 だれでも好かれる定番キャラクターってどんなのかというと簡単にいうと天使キャラクター。例を上げると、小説でいえば「赤毛のアン」、アニメで言えば「アルプスの少女ハイジ」、漫画だと「フルーツバスケット」、「家裁の人」などの主人公。もっと言っちゃえばキリストや仏陀なんかの昔から好かれてきた定番のキャラクターです。まぁここまで言えばわかると思いますが、こういう天使キャラクターはその存在感で周りの人を幸せにしていく性質をもっています。
 ただ爽子も似ているんですが違うのはまとっているのが神様オーラではなく陰気オーラ。天使キャラというより見放された神社のお地蔵様キャラ。でもそこがいままでにないキャラとしてついつい引き込まれました。
 ただそれが弱点でもあって、普通の天使キャラと違って爽子は話の中心にいないと前に出てこないこと。世界観を膨らませる為に他の人の話になると、爽子が前に出てこないので爽子がみたい読者はテンションが下がってしまいます
 まぁ、その弱点も話が進んで爽子が成長していけばなくなるのかな。けどそこまで来たら話終わっちゃうか
 個人的には「君」に思いが届いても爽子の成長がみたいのでしばらく続いて欲しいなぁ

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[投稿:2010-02-21 01:21:26] [修正:2010-02-21 01:21:26] [このレビューのURL]

 ちょっと前に久々に週刊少年マガジンを読んでみたら、7割以上がスポーツ漫画という異常な状態。しかもどっかで見たことあるテイスト。そのテイストの大本と言っていいのがこの「おおきく振りかぶって」でしょう。この作品は、少なくとも講談社にとってはスポーツ漫画に革命をもたらした金字塔のようです。

 スポーツ漫画の問題はスポーツにはルールがあって、これを読者が知らないと楽しめない事です。
 この漫画以前は複雑なルールやシーンの解説はナレーションが入ったり、説明役の玄人記者なんかを登場させたり、練習試合でも現れる不自然なアナウンサーが定番でした。これらは折角盛り上げた流れを壊してしまう弱点がありました
 この作品は、ルール、ゲーム展開を全部選手達の緻密な心理戦にもって来たことで読者は試合の流れを壊さず、むしろ加速して読んでいく事ができます。しかも野球の深い部分の魅力も感じ取れるというスポーツ漫画の理想型を作り上げました。作者の緻密な心理描写が面白いところにマッチした結果なんでしょう。
 心理描写のうまさは選手をとりまく世界を描く所にも発揮。選手達の親や、友人を丁寧に描く事で、部活の空気感がうまく出ていて、ついつい学生の頃を思い出しました
 ただ、この作者は男の心理は苦手なようです。男からみると乙女回路内蔵された純情選手はちょっと違和感がありますが、まぁそれもこの作品の魅力に比べたら微々たるもの。
 これからもどんな野球の魅力を見せてくれるのか、元祖?だれでも楽しめるスポーツ漫画として楽しみです

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[投稿:2010-02-21 00:37:52] [修正:2010-02-21 00:37:52] [このレビューのURL]

 面白い。「巌窟王」とか復讐劇が好きな自分にはたまらないものがありました

 架空のファンタージー世界が舞台で、剣と魔法とドラゴンの定番も普通に出てきます。この3つが本格的に世界観に絡めてくるとファンタジー作品は血なまぐさいものになりますが、この血なまぐささが復讐劇とよくあっている。「ベルセルク」もそうだけどファンタジーと復讐劇は相性がいいのかな?
 まぁ自分は剣や魔法なんかよりもファンタジーで一番好きなのは壮大で美しい景色や大げさな仕掛けとか背景部分のほうに目がいくんですが、この作品はそんなポイントも逃しません。美しい景色や大げさなからくりが出て来て楽しませてくれます。

 物語も壮大でこっています。でも定番は外さないので話に安定感があります。例えば出てくる悪役が本当に下衆で憎たらしい。「よっ!待ってました!」と相づちを打ちたくなるくらい定番の悪役が出てきて本当に憎たらしく描かれている。それを主人公がバッサバッサと倒していくので単純だけど気持ちがいい。そうと思えば意外な展開に話が進んでいき話の先が気になります
 主人公は最強剣士で最高の鍛冶屋で、正義感の強い男の子のロマンがつまったようなキャラクターですが、これが意外と大味にならず気にならないのは作者のうまさを感じます

 久々によく練られた復讐劇を呼んで満足です

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[投稿:2010-02-20 23:48:14] [修正:2010-02-20 23:48:14] [このレビューのURL]