「Dr.Strangelove」さんのページ

総レビュー数: 365レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年01月07日

8点 屍鬼

藤崎竜の新たな代表作となる可能性を秘めた作品。

まず一見して驚かされるのはその絵の美しさだろう。
ダークで格調高い、しかしポップな絵柄が作品のホラーテイストと見事にマッチしている。
楳図かずおに匹敵する美しさ、というのは言い過ぎかもしれないが恐ろしく魅力的な絵だ。
波長が合う人にはたまらないだろう。

ストーリーに関してはあまり言及しないが「封神〜」のように良い意味で
原作を壊してくれている。原作と比べながら読むのも一興だ。

今後に期待を込めて8点。ぜひとも完結させていただきたい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-11-07 00:17:53] [修正:2008-11-07 00:17:53] [このレビューのURL]

地味な題材だが、実に面白い。2編とも上手くまとめられており、
冴えた演出にも作者の力量を感じる。
確かな知識と豊富な経験に裏打ちされたベテランのきめ細やかな仕事といえば、岩明均の作品。
私にはそう思われる。

岩明均の「佳作」だなんてとんでもない。これこそ真に評価されるべき岩明均の「傑作」だ。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-04-20 15:05:15] [修正:2008-04-20 15:05:15] [このレビューのURL]

考えうる限り最高のギャグ漫画の一つ。
アフタヌーンの漫画というのはとかく「濃い」漫画が多いが、本作なんてその最たるものだろう。

他の追随を許さない圧倒的な画力で、徹底して下らない話を描く。
「才能の無駄遣い」という言葉はトニーたけざき氏にこそふさわしい。
好き嫌いがはっきりと分かれる作品だと思うが私は大好きだ。
常に読者の予想の斜め上を行く、クレイジーな漫画。
このような作品を10巻以上連載させるアフタヌーン編集部の懐の深さに乾杯。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-04-13 15:29:28] [修正:2008-04-13 15:29:28] [このレビューのURL]

9点 YOUNG&FINE

漫画界屈指のテクニシャン、山本直樹があえてその技巧を抑えて
真正面からの正攻法で描いた青春漫画の名作。

ストレートなだけに著者の作品では逆に異質である。
4月、美人の彼女がいる灰野という高校生のもとに、兄の同級生だった女教師、
伊沢学が下宿することになるところから物語は始まる。あらすじだけ見れば
なんてことはない話だがこの人にしか出せない作中の情緒(日本映画的、ともいえる)
が実に味わい深く、数年毎に読み返したくなる。

最も印象に残ったセリフはラスト、灰野の「自分が誰かに影響するなんて思いもしなかった」。
それまでの淡々とした日常描写の積み重ね(それこそ人によっては退屈と思えるほど)は、
このセリフのためだけにあったのではないだろうか?
私はまだ19歳なので自分が他人に影響を与えた事など、ない(少なくとも自覚の範囲内では)。
しかしよく考えてみれば自分が他人に影響するなんて当たり前のことだ。
今、この瞬間にもどこかで他人に影響を与えているかもしれない。
そういうことに気付かせてくれた漫画。

ひょっとすると山本直樹の作品で一番好きかもしれない。
本当に上手い作家は技巧に頼らなくても良い作品が書けるのだ。
改めて山本直樹は凄いと感じた。名作だと思う。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-04-06 15:32:32] [修正:2008-04-06 15:32:32] [このレビューのURL]

正統派SFの傑作。一話一話の完成度は見事だし、作者が伝えたいことを
しっかりと劇中でキャラにメッセージとして言わせており(ラストのハチマキの言葉)
他の方が仰るとおりとてもデビュー作とは思えない。

ただ、そのメッセージが青い。多分これは作者も自覚していたのではないか。
そのすぐ後にロックスミスが「気安く愛を口にするな」と呟く。
これが作者の照れ隠し以外の何だというのか。

「SFの新しいスタンダード」という売り文句に偽りなし。面白いといえる作品だった。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-03-31 20:20:09] [修正:2008-03-31 20:20:09] [このレビューのURL]

第1話を読んだ時に果たして何人の人がこのような結末を予測できただろうか、
いや、誰も予測できなかっただろう(恐らく作者も含めて)。

終盤の超展開が一部のファンの間では語り草になっている作品。
上手い伏線の張り方の見本としてもよく引き合いに出される。
ジャンルとしてはセカイ系と言ってしまっても良い。
この手の作品は得てして読者を鬱にしがちなものであるがこの漫画も例外でなく、
ほのぼのとしていた展開がいつのまにやらシリアスなものに変化していき、
最終的に悲惨な結末を迎えるところは「なるたる」や「エヴァ」と酷似している。

個人的には序盤の「銭湯で戦闘」の話が一番面白かったが終盤で
一挙に伏線が回収されていく経過も良かった。
全体としての完成度なら
なるたる>エヴァ(アニメ版+劇場版)>ワッハマンだが
ラストの感動度なら不等号が逆になる。
なるたる、エヴァよりは若干劣るもののセカイ系作品のファンなら外せない一作。7.5点(ラストだけなら9〜10点)。

追記
「何笑ってんだよ」は漫画史上に残る名言だと思う。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-12-02 20:55:30] [修正:2007-12-02 20:55:30] [このレビューのURL]

ディスコミの最終章としては?かもしれないが
一つの単体エピソードとして見れば申し分ない完成度。
恐らく業界随一だと思われる書き込みの量も完結篇だけあってか
気合入りまくり。各話表紙も凝りに凝りまくってて楽しめる。
テンポも非常に良いし大満足。

しかし残念な点が2つ。それは主人公である松笛の出番が少なかったことと
「どうして人は他人を好きになるのか」という命題に安易に答えを出した事。
これさえなければ10点だった、惜しい。
某巨大掲示板の過去ログで当時の反応を読んだところ上記の理由により
やはり評価が芳しくないようだけど私は好きだ。読む価値があると思う。

それにしてもロボットや各話表紙の書き込みの量は凄いなあ。
背景だけ見てても楽しめる漫画だ。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-08-07 13:11:15] [修正:2007-12-02 20:12:33] [このレビューのURL]

3点 涼風

言うほど酷くないが画力の無駄遣い漫画。
一刻も早くストーリーを書いてくれる
原作者を見つけた方が良い。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-10-12 17:58:27] [修正:2007-10-12 17:58:27] [このレビューのURL]

シティハンターがダメだったので
この作品もダメだろうと思ってたらほんとにダメだった。
この作者とは好みが合わないのだろう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-10-12 17:54:16] [修正:2007-10-12 17:54:16] [このレビューのURL]

浦沢の漫画はどれも(MONSTERでさえも)
いまいち楽しめなかった俺だが
これは面白い。

浦沢漫画の中でも最高傑作。やればできるじゃん。
浦沢が嫌いな人でも読む価値あり。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-05-07 23:38:12] [修正:2007-05-07 23:38:12] [このレビューのURL]