「」さんのページ
10点 ドロヘドロ
一言で新しい!
今後10年のマニア漫画を語る上で、間違いなくこの作品は窓口的な存在になると思います。これは本作品を面白いと感じるか否かの問題ではなくて。
ダークファンタジーの一言で本作をカテゴリー化できないことは読んでみれば分かるので触れませんが、カイマンの謎に関してココまでサスペンス性が膨らんでいくことを当初期待していなかったのでこの点数にしました。
何度も読み直さないといけないくらい巧妙に張り巡らされている伏線。この漫画の面白さは1つではないのですが何度も読み直したくなる理由のひとつなのでしょうか。ただ高い・・・それとコマ割の関係かと思いますがページの割りになんでかやけに読むのに時間がかかります。でも没頭するのでそれもありかな。個人的にはカスカベとハルのファンですね。
あとこの漫画せめて12巻まで読んで評価することを皆さんに切望しています。5巻くらいまでは正直、面白いのかどうか私自身当時よくわからないままに読んでいたくらいなので。
15巻の段階でもう分かる人にはコレまでの伏線はすべて理解できてしまう段階に入りましたが、新たな謎が乱入し「あいつら何?」って感じで気になるところがゼロではないところがまたニクイ!
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-11-03 16:32:22] [修正:2010-12-11 18:02:38] [このレビューのURL]
10点 蒼天航路
評価する人は最も評価するし逆もまた然りの日本漫画筆頭。
でも理由分からなくも無いです。
原作者がお亡くなりになったという論点はあまり実は重要ではないように思います。
この作品まずは「官渡の戦い」が前半最大の山場であり主義主張がコレでもかというくらい露骨に凝縮した部分ですが(実際にここは横山三国志では見事に省略された戦い)官渡の戦い前半部分の「心の闇」の話を「上から目線で一人よがり」と捉えるかインスパイアされるかがこの漫画の第一の分岐点でしょうね。
このアタリまで読んでみて好感触を持てないとこの漫画は合わないでしょう(この後は思想的哲学的な記述がオンパレードですから。バガボンドにおける井上先生の主張具合に唯一匹敵するくらいに)。
おそらく人によってはこの後の記述はかなり読解力が求められるように思いますし、何気でよんでいると「優性理論かよ?」と気分を害される人がかなり多いのも全く持ってうなずける。そういった意味で「読み手にも胆力を求める傲慢漫画」でもあると思います。
この漫画、特に曹植とジュンイクに着目していただきたいですね。この漫画においてはこの二人に関する記述が恐ろしく重要です。
三国志漫画としてのこの漫画の最大の特徴は「曹操と儒家の対立」の描写でありますが(この点他の三国漫画には当時存在しませんでした)この点につきジュンイクを核にした描写が泣けます。
あと意外なことにこの漫画が最も正史三国志に近いです。曹操と孔明、武人のデフォルメの影響で(こいつらに関してはかなり・・・)一見もっともフィクションっぽいのですがじつは最も史実を正確に記述し、魏、呉、蜀を結構平等に記述した漫画。
だから実際は1巻巻頭の主張「善玉と思われた奴は本当に善玉だろうか云々・・・」という原作者が存命していた時の提言に作品全体を通して実は忠実です。あと余談ですが、画力も抜群です(特に8巻当たりからは際立って)。呂布がドレッドなのは当時やられました。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-11-06 17:58:43] [修正:2010-12-11 17:50:18] [このレビューのURL]
10点 はじめの一歩
ボクシング漫画は「あしたのジョー」、「がんばれ元気」など歴史に残る名作が多くありますが、この漫画もこれらに並んで代々語り継がれる漫画になることでしょう。
迫力のある試合、選手たちの感情表現、いい息抜きになるギャグ、どれをとってもかなりレベルが高いです。
巻数が多くて買うか悩んでる人は少し古本屋で読んでみてください。
きっと欲しくなるでしょう。
この漫画に0点をつけている人がいるようですが、本当に作品を読んだことがあるのでしょうか?ちょっと信じられないですね。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-12-11 00:55:06] [修正:2010-12-11 00:55:06] [このレビューのURL]
10点 ベルセルク
4?13くらいまでは漫画史上最高の完成度と言っても過言ではないでしょう。それ以降はやや失速気味ですがそれでも素晴らしい画力の戦闘シーンは一見の価値はあります。
少年誌漫画しか読んでいなかった時代で初めてこの作品に触れたときの衝撃は計り知れない物がありました。
個人的に序盤7点、蝕100点、断罪編まで8点、それ以降6点で総合すると10点ですねw
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-12-08 20:36:13] [修正:2010-12-08 20:36:13] [このレビューのURL]
10点 寄生獣
感動しましたね
最高です
こんなに深い漫画はあまりないですね
ストーリーの完成度はかなり高い
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-12-08 17:27:24] [修正:2010-12-08 17:48:32] [このレビューのURL]
10点 徳川家康
横山先生の歴史漫画の中でもなんと最長の全8巻を重ねているのが、徳川260年の世を築き上げた「徳川家康」である。
実は学研などの学習漫画以外で「徳川家康」を主人公に描いている漫画作品は他になく、この作品が一応の決定版といってよい出来であろう。
彼の生涯は常にナンバー2であることとの戦いであった。
幼少時から織田家と今川家との2強国の間に挟まれた小領主・松平広忠の嫡男でありながら、人質として今川家に送られる最中に
家臣の裏切りから敵の織田家に攫われる身となった。その際に後に同盟を結ぶこととなる織田家の嫡男・信長と面識を持つ。
人質交換で駿河の今川家にようやく送り届けられたものの、父・広忠は家臣の裏切りに遭い暗殺された。
母・お大の方とも暮らせず今川家でも屈辱の日々を過ごす。
この幼少期の苦労の日々は西の戦国大名・毛利元就と似通った点が多い。
ようやく今川家の当主・義元が桶狭間で信長に討たれたことで自由の身になり、跡継ぎの氏真が不甲斐ないと見るや、今度はさっさと信長と同盟を結んだことが徳川家の発展の足掛かりとなった。
将軍・足利義昭を奉じて上洛する信長にとって、西の脅威からの防波堤という意味でも家康との同盟は大きな意義があったのだ。
けれど、それは信長と敵対する諸勢力を全て敵に回すことにも繋がった。特に戦国最強と言われた甲斐の武田信玄と領国を接せねばならず、常にその脅威に晒され続け、
信玄上洛の際の三ヶ方原の戦いでは生涯を通じての大敗を喫することになる。
さらに同盟関係といいながらも信長との国力差は次第に歴然とするようになり、駿河・遠江・三河の3ヶ国をようやく支配下に収めるものの
嫡男と正妻を謀反の疑いから切腹・暗殺せねばならなくなる。
一大転機はその信長が「本能寺の変」で天下統一を間近にしながら殺された事。常に信長の前に2番手であらねばならなかった身がようやく
重石を除けて、天下統一への後継者の座を得ることも出来るはずだった。
しかし、時流に乗って天下統一を進める羽柴秀吉に遅れを取り、小牧・長久手の戦いでは互角以上の力を秀吉に見せ付けたものの、巧みな秀吉の外交手段によって徐々に
戦う意義を失っていく。そして、秀吉への臣従。隠忍自重の日々であった。
豊臣政権の重鎮となった家康だが、秀吉は小牧・長久手の戦いで敗北を味あわされて以来、決して家康に心を許してはなかった。
慣れ親しんだ東海の地から後北条氏の旧領である関東八州を恩賞に得て、石高では260万石を超える大大名となったが・・・・、
新領地を治めるのは困難。北には上杉家・伊達家が控え、秀吉の朝鮮出兵も迫っていた。
家康について数多くの書物が「その腹黒さ」を殊更に強調するのは秀吉死後から関が原の戦いを経て大坂の陣へと続く時期についてだろう。
関が原の戦いの勝利から大坂の陣までは実に14年もの年月の隔たりがあり、その間は家康は何をしていたのかは意外と知られていないと思う。
この作品ではその間についても詳細に描いているのだが
・表面上は大坂と江戸で2元政治体制となり、平和の日々のようでありながら諸国には戦で立身出世を願う浪人が溢れていた。
・オランダ・イギリスVSスペイン・ポルトガルという対抗関係が日本の国内でもキリシタンを通して代理戦争の呈を成していた。
・家康側近と将軍・秀忠側近との権力争いによる幕府内部の粛清。
・伊達政宗が家康の六男・松平忠輝を擁し、イスパニアの援助を得て政権を奪取しようと目論んでいた。
・・・・というように内憂外患であったようだ。
特に家康は「大坂城の豊臣秀頼を潰すために数々の無理難題を吹っ掛けた」とされることについても、この作品では大坂方との争いを避けたいと願う
家康の苦肉の策であったとされている。
家康は豊臣家に戦いを起こさせないために、豊臣家の領土を削り、寺の修理を提案して軍資金を枯渇させ、それでも浪人たちが大坂城に希望の灯を見ているとみるや、
秀頼を大坂城から退去させて大和へと国替えさせようとする。
将軍家が武家の棟梁ならば、秀頼は公家の棟梁とすることで両家の存続を思い描いていたらしいのだが・・・・果たして真実はどちらだろう?
性善説に取れば、家康の度々の苦心にも関わらず家康の意思は大坂城の秀頼・淀の方親子には伝わらず、戦いに雪崩れ込み遂には豊臣家は滅亡した。
性悪説に取れば、残り少ない寿命を感じた家康は徳川政権の安泰を願って「国家安康 君臣豊楽」の方広寺の銘に難癖を付けて、豊臣家に戦いを吹っ掛けて
滅亡に追い込んだとも考えられる。
そして、専ら世に広く伝えられているのは後者であろう。
しかし・・・家康は最初にも書いたように「戦国時代の悲惨さ・惨さ」を人一倍味わっていた身でもあったはずだ。
幼い頃から父母と別れ、人質としていつ殺されるかも知れぬ身。同盟者であるはずの信長の圧力の前に嫡男と正妻を殺さねばならなかった日々。
そんな彼が既に徳川幕府に対してさしたる脅威とも言えないほど無力な立場となった秀頼を謀略の末に勝てぬ戦いに引きずり出す必要などあっただろうか?
「徳川家康」=「タヌキ親爺」というイメージは関が原の戦い以後の家康晩年の姿ばかりを強調した実は極端な姿に他ならないと思う。
徳川家康という信長・秀吉に比して地味な戦国最後の勝利者に対する誤解を改めるための一助となるべき書物かもしれない。
ぜひともご一読を。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-12-07 21:24:13] [修正:2010-12-07 21:24:13] [このレビューのURL]
10点 めぞん一刻
恋愛ものってあんまり好きじゃないな、あと
作者の他作品(うる星、らんま、犬夜叉)とは
いまいち合わないと思ってた自分ですら、
ハマってしまった作品。ギャグ漫画じゃないのかというほど
ギャグのキレが良く、テンポが良いです。恋愛の方も感動的
なシーンも多く、しっかり纏めています。ラストシーン
の締め方の素晴らしさは大したものだと改めて
思います(作者の他作品
はあまりしっかり締めない傾向があるのに)。
キャラの個性や魅力もあり、作者他作品と違い現実感の
ある設定を用いて、そこを舞台にやっているところも他作品
との違いで良かったです。
間違いなく作者の最高傑作で、ラブコメ漫画としてもまだ第一線
で通じるのではないかと思います。
欠点は、最初の絵がヤバいのと(ヒロインの響子さんケバい・・・、だんだん若返ってくる感じw)、時代はちょっと昔なのでそこは理解して読むことでしょうか
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-12-07 03:00:30] [修正:2010-12-07 03:00:30] [このレビューのURL]