「」さんのページ

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これは強烈に良い作品だと思う。

主人公の【アルファさん】はロボットで、岬の上でカフェを営んでいる。本作品は水没しつつある未来の日本が舞台。お客にコーヒー出したり、横浜まで豆を買いにいったり、旅をしたり、友達と遊んだり、泳いだり、楽器を弾いたりと、アルファさんの日常生活がメイン。近未来ということでSFファンの僕がワクワクする設定もたくさん出てくる。

作中ではおよそ10年の時が流れる。時間の経過と共に日本はどんどん水没し、アルファさんを取り巻く環境も変わる。登場人物達には成長する者もいれば老いる者もいる。

でも、アルファさんはロボットであるがゆえに変化がないんです。

巻数を重ねるごとにジワジワとその物悲しさを読者が感じとっていく。周りの人が大好きなのに同じ時間を生きていないような錯覚。変化と不変の対比がとても切ない。そういう心情を、表情と間と演出で見事に表現している。でも決して不幸な終わり方をしないのに僕は非常に救われたし、この物語の【ほのぼのとした日常の幸せ】、『Life is beautiful』の精神を強く感じることが出来た。

こういう綺麗な漫画はなかなかお目にかかれるものではない。

かなりオススメ。
是非、御一読を。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-08 00:58:47] [修正:2010-07-08 01:01:15] [このレビューのURL]

福本さんの作品の中で一番好きです。
けっこー笑えますが、黒沢の境遇を心の底から笑うことはできない方が多いのではないでしょうか。
終始福本節が炸裂していて、とくに最後のアリのくだりとかは自分的にツボでした。

ただ、最後に若干突然終わってしまう感があります。
まぁ、打ち切りだったらしいので、仕方ないですね。
でもとても楽しめました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-07 00:07:21] [修正:2010-07-07 00:07:21] [このレビューのURL]

10点 愛と誠

ものすごく面白いです。

「君のためなら死ねる」
この言葉に、ストーカー的な怖さではなく、一途な熱い恋心を感じさせる作品です。

「ストーカー」や「草食系男子」などという言葉が市民権を得た今の時代では絶対に書くことのできない、熱い熱い感情が作品の中で渦巻いています。

安易な離婚の多いこの時代、一人の相手と一生を添い遂げるためには、この作品に出てくるような一途な気持が必要なのだと感じました。

そうであるからこそ、「愛と誠」を作品として再評価するきざしが見られないことは残念でなりません。

ツッコミどころも満載ですが、それを楽しみつつ、作品のもつパワーに圧倒されていくことは間違いないのです。

ぜひ読んで、熱くなってください。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-04-07 22:53:33] [修正:2010-07-04 07:59:33] [このレビューのURL]

最強のボクシング漫画は何だ?と問われた時、迷う人は多かろう。
それ程ボクシング漫画に名作は多い。
そんな数ある名作群の中で私が全てのボクシング漫画の頂点だと思っている(思い込んでいる?)のが本作「ライスショルダー」である。

ショッ、ショルダー!(言いたいだけ)

「ふざけるな!」
「ジョーは、竜児は、元気は、一歩はどーした!?」というブーイングも聞こえてきそうだが(私にとっては)本当なんだからしょーがない。

本作には今までの全ての名作の濃いエキスがぎゅううっ、と詰め込まれている。
ジョーのハングリーさや竜児のミラクルパンチや元気の父への愛、一歩のひたむきさなど無論他にもエトセトラエトセトラ。
読んでビックリ見てビックリ、それ程の作品であるのだ。

ただ現在連載中の作品なら何故もっと話題に上らないのか、それにも実は訳がある。

その訳、それは主人公が「女性」(!)だからである。

ショッ、ショルダー!

「女性ボクシング漫画」これだけで敬遠する人は多いのではないだろうか。
もともと作者のファンの私でさえ本作を読むのをためらっていた。ボクシング漫画そのものが「男」達の熱いドラマを描きすぎてきた為に女主人公にためらいを感じてしまう。

中々偏見を解くのは難しいかもしれないが「食わず嫌い」で名作を見過ごしていたりした事を思い出して欲しい。
「囲碁」が分からなくて「ヒカルの碁」を読んでいなかったとか。
「競艇」に興味が無くて「モンキーターン」を読んでいなかったとか。
「萌え」が嫌いで「よつばと!」を読んでいなかったとか。(これは違うか。)

知識が無くても知らないジャンルだったとしても関係なく面白い!それが名作の掟。

「ジャイキリ」はあるし「神なる社長耕作」はあるし「ムッタ」はあるし「へうげ」もある。
そんな今熱い雑誌モーニングで彼らを喰う魅力がそこには確かに存在する。

ショッ、ショルダー!

「わかった、わかった、一歩を読んでいるから終わったらね。」という人はちょっと待って欲しい。
一歩が世界チャンプになるには200巻はかかる。(俺予想)
そんなには待てない。

本作なら初戦で世界チャンプと戦うよ。(おい。)
2戦目も別ランクの世界チャンプと戦うよ。(おいおいおい。)
ザコは相手にしない。それがショルダー。

今が旬の漫画が通りますよ、皆さん!

そのほか「うっちゃれ五所瓦」等作者なかいま先生ファンの方々ももちろん十二分に楽しませる作品にも仕上がっている本作。
もう立ち読みでもいいから。

読め。

ショッ、ショルダー!!







ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-01 00:59:59] [修正:2010-07-01 01:20:37] [このレビューのURL]

10点 竹光侍

すばらしい作品。最初から最後まで。

松本大洋は大好きな作家だったのだけれど、まさかの時代劇を?!・・・と。私はドラマでも映画でもその他、時代劇も大好きなものなので、うーんさすがの松本大洋でも、と裏切られるのが少々怖い思いで読み始めてみたのですがもう圧巻!特に4巻は何度でも読み返しました。

すばらしいグラフィック
「信州訛り」のキャラクター
人物構成
起承転結

物語は時代劇の王道で堪能。
完結号帯の「大団円」はまさにその通り。

「鉄コン」も「花男」も大好きなオールドファンだけど、またこんな作品を描いてくれたら嬉しいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-30 00:31:03] [修正:2010-06-30 00:31:44] [このレビューのURL]

絵柄的に毛嫌いする人もおおいかもしれませんが絶対に読むべき漫画です。
実際私の友人にも読ませたところ皆おもしろいと言っていました。
何回泣かされたことか・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-28 09:43:44] [修正:2010-06-28 09:43:44] [このレビューのURL]

下手したら「お涙頂戴的なお話」になりがちな動物ものをコメディ風に味付けした点を評価。

個性的な登場人物に加え、少女漫画扱いにもかかわらず「恋愛要素なし」という徹底さ(笑)。
主人公が一番「普通の人」でやや目立たない。
設定を考えたらエンドレスで(登場人物が年をとらない)永遠にも続けられそうな感じもしたが、意外なほどアッサリ終了させた潔さ。

この漫画でハスキー犬がブームになったそうだが、無責任な人間が犬を飼い始めて途中で捨てる・・・・という事件もおそらくはあったのだと思う。「熱しやすく、冷め易い」ブームの際の日本人の特徴は絶対に出てはいけないパターンと認識しておかなければいけないと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-27 11:01:52] [修正:2010-06-27 11:01:52] [このレビューのURL]

10点 ブッダ

創作部分が結構あるにしろ、
火の鳥とならび、手塚治虫の2大傑作であることには間違いないと思う。

「木や草や山や川がそこにあるように人間もこの自然の中にあるからにはちゃんと意味があって生きている」
「あらゆるものと・・・つながりを持って!」
「もし おまえがいないならば何かが狂うだろう お前は大事な役目をしているのだ」

この3コマとそれにつづく1ページ

どんなお経よりもどんなすごい説法よりも説得力のある、心に残るページです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-26 00:41:39] [修正:2010-06-26 00:41:39] [このレビューのURL]

10点 火の鳥

「無人島になにを持っていくか?」
と問われたら、「火の鳥」とくに「鳳凰編」と答えたい。

おまえの生んだ仏はおまえだけのものだ。
誰にもまねられぬ。
だれにも盗まれぬ。

その言葉が常に自分を勇気づけてくれます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-26 00:08:00] [修正:2010-06-26 00:08:00] [このレビューのURL]

日本というクニのあり方について、初めて考えさせられた作品です。

民話、昔話ってよく離してくれたけど
いったいなんなんだろう?
という疑問を持てる人には特におすすめ。

ただ、堅苦しい話も多いけど、「ありえへん!」って突っ込みどころがあるところが
この作品の良さかなとも思いました。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-25 23:59:02] [修正:2010-06-25 23:59:02] [このレビューのURL]

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