「ごまあぶら」さんのページ

4月以来1回もつけたことがない10点をこの作品につけます。
キメラアント編の王の描写がうますぎでした。
小さな力しかなく特出して一つしか能のないコムギ。
それに対して全てを持ち、何もかもを手中に収めるために生まれた王。
この二人のふれあいが常軌を外れています。
王の心理変化を見て読者としてどこかほほえましくも感じます。
しかし、この王は主人公たち人類にとってあくまで忌むべき敵ですし、倒すべき悪です。
絶対的悪として描かれて、そのあとに王に人格を持たせる手法は見たことありません。
見たことあったとしても、ここまで見事に表した漫画はありません。
なお、もちろんキメラアント編以外のシナリオもすばらしいものです。読者のニーズに応えようとして、いろいろ試行錯誤してるところも見られます。
ちゃんとわが道のみを進もうとするところも見当たります。
どのキャラも性格に破綻がなく、また、破綻させることも出来、動かしやすいです。
画力は正直漫画界で随一だと思っています。人間を書くという意味で、しっかりといろんな構図をしっかり描いているからです。
いろいろ、誉める点多いですが、前記したキメラアント編の心理描写がイカレていたので点数アップします。


ーここより個人的見解ー
休載の多さ、雑な下書きを載せることについての意見を述べます。
なお、これは押し付けるわけでもなく、私個人の意見です。

私は休載が多いなどは漫画の点数には影響しないと思います。
例えばH×Hがちゃんと連載終了して、30年がたったとします。
それを見る少年に、30年の歳月をとった私たちが、
「この漫画を読むのは止めろ。この作者はいけすかん」と説教は出来ません。
ジャンプに載っているからいけないとか言うのも関係ないと思います。
他に移ればよい、と言う意見は、逆に言えばちゃんと載れば点数を上げると言う意味にも取れます。
漫画単品を評価するときにこれも関係ないと思います。
私個人はもちろん、雑なまま載って欲しくはありませんし、休載するととても残念に思えます。
しかし、それと漫画の評価は別にします。
もう、なんども読み返してますし、続きを読ませる力は随一です。
「H×H」そのものの評価を低くみるのはそうでいいと思いますが、ストーリー、画質、演出など漫画としてのH×Hはやはり10点です。

ナイスレビュー: 8

[投稿:2005-04-22 01:45:07] [修正:2006-01-30 08:35:28]