「ごまあぶら」さんのページ

総レビュー数: 411レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年04月20日

過剰演出は否めませんが、バトルロワイヤルの世界をしっかり現せた良作ではないでしょうか。
どのシーンもしっかり描写し、本作の理不尽なことをドラマティックに仕上げています。
原作見た後の二次ものでは随一の出来でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-30 08:41:20] [修正:2006-01-30 08:41:20] [このレビューのURL]

4月以来1回もつけたことがない10点をこの作品につけます。
キメラアント編の王の描写がうますぎでした。
小さな力しかなく特出して一つしか能のないコムギ。
それに対して全てを持ち、何もかもを手中に収めるために生まれた王。
この二人のふれあいが常軌を外れています。
王の心理変化を見て読者としてどこかほほえましくも感じます。
しかし、この王は主人公たち人類にとってあくまで忌むべき敵ですし、倒すべき悪です。
絶対的悪として描かれて、そのあとに王に人格を持たせる手法は見たことありません。
見たことあったとしても、ここまで見事に表した漫画はありません。
なお、もちろんキメラアント編以外のシナリオもすばらしいものです。読者のニーズに応えようとして、いろいろ試行錯誤してるところも見られます。
ちゃんとわが道のみを進もうとするところも見当たります。
どのキャラも性格に破綻がなく、また、破綻させることも出来、動かしやすいです。
画力は正直漫画界で随一だと思っています。人間を書くという意味で、しっかりといろんな構図をしっかり描いているからです。
いろいろ、誉める点多いですが、前記したキメラアント編の心理描写がイカレていたので点数アップします。


ーここより個人的見解ー
休載の多さ、雑な下書きを載せることについての意見を述べます。
なお、これは押し付けるわけでもなく、私個人の意見です。

私は休載が多いなどは漫画の点数には影響しないと思います。
例えばH×Hがちゃんと連載終了して、30年がたったとします。
それを見る少年に、30年の歳月をとった私たちが、
「この漫画を読むのは止めろ。この作者はいけすかん」と説教は出来ません。
ジャンプに載っているからいけないとか言うのも関係ないと思います。
他に移ればよい、と言う意見は、逆に言えばちゃんと載れば点数を上げると言う意味にも取れます。
漫画単品を評価するときにこれも関係ないと思います。
私個人はもちろん、雑なまま載って欲しくはありませんし、休載するととても残念に思えます。
しかし、それと漫画の評価は別にします。
もう、なんども読み返してますし、続きを読ませる力は随一です。
「H×H」そのものの評価を低くみるのはそうでいいと思いますが、ストーリー、画質、演出など漫画としてのH×Hはやはり10点です。

ナイスレビュー: 8

[投稿:2005-04-22 01:45:07] [修正:2006-01-30 08:35:28] [このレビューのURL]

すばらしきかな現実。
演出を控えめに、事実であったことを淡々と書いていく漫画。
しかし、ああ、なんて希薄な体験なんでしょう。
社会不適合者の作者自身を主人公として、理を通し、わが道を行く姿はおそろしくもありながら、どこかうらやましくもなりました。
失踪し、ホームレス生活、拾われて住み込み配管工。アル中で入院生活の三篇が主ですが、いつも捜索願を出している妻がいて、関わってくれる人がいて。
一人の物語であって自分のいいようにしているだけなのに他人の温かみがわかるんです。
主人公視点のみですから、煙がっているけど、とても包容力のある人間の心情がしみてきました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-30 08:07:15] [修正:2006-01-30 08:07:15] [このレビューのURL]

8点 青い花

この作者が裏切ってくれるはずがありません。
今回のお話はなんかしっかりとストーリー展開作ってるなあと少し驚きました。
いつもなら次の回で「全て裏切って遠くへ旅立ちました」をいつしてもおかしくないような状態だったんで。
「しがらみ」をテーマに持ってきたような気もします。
こだわって、帰依して。
それぞれのキャラクターがあくまで個を主張していて、見ていて気持ちいいです。
でも、個人的には、ほんと個人的にはですけど、
「あ、もういいや」
とすぐ思ってしまう志村ブランドのキャラクターたちに愛着が強いんで、なげないかなあとひそかに思っていたりもして。

と、妙に漫画系ニュースサイトでこの漫画を取り上げられているのを見て、なんか不思議な気分。
志村貴子さんってそんなみんなにお勧めするような人だったっけ?と半笑い。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-09 04:53:05] [修正:2006-01-09 04:53:05] [このレビューのURL]

文句なしに傑作の評価でした。
うまいなあと。
まず、話を作る以前の設定がうまい。
自殺する人の見届け屋で、それでいて小学生。
この時点でもう十分。この上でさらに骨太ドラマを作り上げるんだからたいしたものだわ。
それだけじゃなく、さらに次の短編もよかったし、
最後の話は、個別価値観の分離も出来てるし、頭の良し悪しによる理解の相違なんかもしっかりしてるし。
客観的に捕らえて話を進め、主観的主人公を走らせていると感じました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-01-09 04:41:11] [修正:2006-01-09 04:41:11] [このレビューのURL]