「パンダマン」さんのページ

 作者が「正義の味方」の欠点に気づいていないのがわかった時点で作品に入れなかった。この日本ではよくつかわれる「正義の味方」の意味を作者は少しでも考えたことがあるのかなぁ

 「義」とは「人が進むべき道」を指す言葉で、それの正しい方向を「正義」というのです。だから、人の数だけ信じる道があり、似ているようだけどみんな違うわけです。
 だけど、この主人公は正義、正義うるさいけど、この主人公の「正義」が全然見えてこないから気持ち悪い。それがはっきりしていないのに主人公を信じる人達も気持ち悪い。
 しかも自分の正義を疑わず突っ走りまくる馬鹿な性格に、巨大ロボットという強すぎる暴力の力までゲットしちゃったこの恐怖。これでどうやってこの作品に入っていけばいいんだぁ

 まぁ、こうなっちゃってるのも少しわけがあって、「ロボットモノ」には、昔の作品のオマージュ的な意味でわざと同じような話や設定にしたりします。他のロボットものの作品でも設定が似てたりするのはそのせいで、もちろんこれもそう。それもかなりのもの。だから、「正義の味方」という単語が出てきてもわかるんですが、それにしてももうちょっと考えて欲しかった。

 絵はうまいし、ロボットのデザインもかっこいい。コマ割りも派手でいい。けど、いかんせんロボットは形がゴチャゴチャしてるから、色分けでもしないと敵か味方かもわからない。色変わるロボットまで出てくるともう混乱の極み。
 あともう一個ダメだしすると、無痛覚症の人の苦しみもわからずに適当に出してること。これは無知とは罪と言っていいかもしれない程の問題。

 がんばってはいるけど、読んでて色々虚しくなってしまった。アニメ化されたみたいだけど、こりゃ相当人物像にテコいれしないと見れないかも。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2009-04-28 00:16:43] [修正:2009-04-28 01:13:46]