「Mサトゥー」さんのページ

総レビュー数: 66レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年02月13日

8点 ×天

通読した感想です。

主人公は吉原一の付け馬(取り立て屋)・椿清十郎。
持ち金を超えて遊んだ客の屋敷まで賑やかに付きまとい、代金を取り立てるのが付け馬の仕事である。いつものように取り立てに行った椿だったが、伊勢崎と名乗る客の侍が突如抜刀し切りかかってきて・・・

面白い!
まず主人公がイイ。女装のオカマなのにすごくカッコイイです。
そして、真面目しか取り柄のなかった伊勢崎が清十郎と出会い、自由の意味を知っていく過程が素晴らしく良かったです。終盤での仕官を賭けた試合はホントに痺れました。

絵も上手です。表紙絵と変わらない絢爛な絵柄で描かれる吉原と剣戟シーン。その中に適度なギャグとグッと来る台詞がちりばめられています。

ただ全二巻と短く、後半が詰め込みすぎな印象は拭えません。
主人公が吉原に来るまでをじっくり描いて、もっと主人公を掘り下げることが出来たらより良作になっていたと思います。


色々書きましたが、それを含めてこの点数です。2巻で完結してしまったのが残念な作品です。作者の次回作に期待です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-15 23:09:28] [修正:2010-07-18 15:00:59] [このレビューのURL]

2巻まで読んだ感想です。

「ブラム!」の弐瓶先生が描くロボットアクション。

地球を破壊されて彷徨う人類播種船・シドニアを舞台に、好青年な主人公・ナガテ君が対話不能の異生物と戦う漫画。

主人公が表情豊かで、よく喋り、赤い血を流す。これだけで弐瓶ファンには結構驚きです。歴代主人公は消し炭にされても勝手に蘇ったりするような奴らでしたからね。それに比べて、ナガテ君の何て人間らしいことか。第1巻にして2回も人間相手にノされてるし。

絵柄は今までの作品に比べて白っぽく、ブラム学園に近い感じ。主人公機と全く質感の違う軟体動物(?)が敵なので、戦闘シーンも割と見やすいです。やっぱり弐瓶先生は絵が巧い。

今までになく人間らしいキャラを主人公に据えた本作。ファンとして期待を込めてこの点数で。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-10-10 01:21:35] [修正:2010-07-11 22:38:58] [このレビューのURL]

通読した感想です。

近未来、独立間近の北アイルランドを舞台に、女刑事レイチェル・ブラックが”王の首”の謎を追う!


"考古学ミステリーアクション"と言う帯の謳い文句に惹かれて購入。
ページを開くと、いきなりSFなハイテク戦艦の上から物語が始まり予想を裏切られる―いい意味で。
スゴク絵が巧い。考古学ミステリー+SFな世界観って新しいかも!?と期待をかきたてられつつ読み進める・・・・・・


結局期待は裏切られました。ラストがいけません。"王"の正体があれじゃ…。
とりあえず帯びの謳い文句は完全に詐欺です。もうジャロに訴えていいレベル。きっと作者は考古学って言葉の意味を知らなかったんですね。


しかし、割り切って読めばそんなに悪くない気もするのでこの点数で。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-07-11 22:35:57] [修正:2010-07-11 22:35:57] [このレビューのURL]

全3巻通読

首都圏民営警察外星生物警備課の面々が外星生物絡みの事件を解決するために、自称”善良な外星人”のクタムさんの協力を得つつユル〜く頑張る漫画。

良質なSFってのはこういう作品のことを言うんでしょうね。
宇宙人やらほんの少し未来っぽい小道具なんかのSFな要素が風景の中にうまく溶け込んでいます。

「侵略するでもなくお説教するでもなく、かといって純粋無垢でもない(第1巻あとがきより)」
そんな宇宙人たちのいる日常が、イイ感じに力の抜けた(ただし外星人に関しては緻密な)絵柄で描かれていてすごく心地良い作品です。

ラストは少しビターなハッピーエンドって感じで、締めるところはきっちり締めてます。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-06-28 01:52:20] [修正:2010-07-06 23:57:44] [このレビューのURL]

6点 RAISE

3巻まで読んだ感想です。

第二次大戦の欧州戦線を舞台に、規定の出撃25回をこなしても本国への帰還が許されない”訳あり”な飛行機乗り達が重爆撃機・プリズンレディーで命懸けの作戦に挑む!

1巻表紙のスタンレー機長の口髭が素敵過ぎて衝動買いしましたが、結構当たりです。
大昔の少女マンガみたいな絵柄ですが、非常に漢クサイ世界を描いてます。とにかく飛行機がカッコイイ。これを見るだけでも価値があると思います。やっぱり飛行機はレシプロ機にロマンを感じますね。もちろんその飛行機を乗りこなす男達がカッコイイのは言うまでもありません。

正直プリズンレディーが強運過ぎてどうかと思いますが、そこは気にしたら負けでしょう。他の爆撃機がボトボト撃墜されていくシビアな描写のせいで余計に目につくのかもしれません。
また、乗組員達がなぜプリズンレディーに乗らなければならなくなったかをほとんど描いていない点も残念です。特にフュ―ラーのエピソードはぜひキッチリ描いて欲しかった。せっかくの設定がもったいないです。

それにしても女性キャラの絵はもう少しどうにかならなかったんでしょうか?さすがにこれは・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-18 02:08:29] [修正:2010-07-06 23:46:33] [このレビューのURL]

6点 PLUTO

通読した感想です。原作も読みました。

浦沢さんは巧いです。原作とは全く別物に仕上げておいて、あくまで原作に忠実。なんていうか、読後感が原作とそっくりなんです。手塚先生もたぶんこのむなしさが表現したかったんでしょう。そしてこういうテーマを扱うなら浦沢さんの作風のほうが断然適していると思います。
原作に忠実に、しかもしっかり自分の色を出した力作だと思います。

さんざん褒めましたが、自分は「爽快な面白さ」が好きな人間なので、好みからいくと点数低めです。でもノース2号の話は大好きです。この話のインパクトがでかくて最後まで追いかけたと言えなくもないです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-11 01:11:04] [修正:2010-07-06 23:39:29] [このレビューのURL]

通読した感想です。

自分はアニメも見たので、アニメ版と漫画版の登場人物の比較からレビューしてみようと思います。

・レントン少年 ― 散々罪のない兵隊さんを殺してから自分の罪を自覚して取り乱すなど、大層間抜けだったアニメ版より3割増しで賢くなってます。こっちの方がイイですね。

・エウレカ ― より人間らしくなってます。こっちの方がイイです。

・ホランド ― アニメ版では凄惨を極めたレントン少年へのDVもおさまり、しっかり月光号のリーダーやってます。5割増しでカッコいい。

・アネモネ ― ひどい目に遭ってます。もうちょっと報われても良かったのに・・・。この辺の展開はアニメ版のほうが好きです。

・ドミニク ― アニメから一番変わったキャラ。原型ないです。すごくカッコいい青年に変わってます。ただ、キャラとしてどちらが魅力的かというと、少しコミカルな感じのアニメ版ですかねぇ。まぁ、レントン少年との絡みを考えるとクールな漫画版のほうがお互いのキャラが引き立って良かったのかもしれません。

・サーストン氏 ― 大活躍。いい味出してます。

・ダイアン ― 完全に空気。こんなんなら出さなくても良かったんじゃなかろうか。

ストーリーも小難しい単語が頻出してぼやけてしまったアニメ版よりも分かりやすいです。
絵は非常に綺麗ですが、戦闘シーンの描写はあっさりした印象です。バリバリのロボットモノを期待すると拍子抜けかもしれません。表紙にロボットが一切描かれていないことからも分かるように、人間メインの作品です。

全体的によくできた作品だと思います。全6巻という絶妙な長さも好感が持てます。

他の方も書かれている通り、含みを持たせたラストになってます。自分としてはほろ苦いほうの解釈が好きです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-23 05:50:28] [修正:2010-07-06 23:34:03] [このレビューのURL]

11巻まで読んだ感想です。

大戦から3年。復興しようとする帝国を舞台に、大戦が残した「戦災」を取り除くことを任務とする陸軍情報部第3課・パンプキンシザーズの活躍を描く漫画。

今のところ、ストーリーはとてもよく出来ていると思います。
最初は熱意だけだった少尉の成長がみどころです。
そして、そんな少尉の熱意を支えようとすればするほど蝕まれていく伍長。少尉は伍長を救えるのか。それとも伍長自らが打ち破るのか。これからの展開が益々楽しみです。

戦闘シーンは結構グロいと思います。ただ血が出るだけでなく、どう壊れてるかをしっかり描写してます。
敵も自分自身も血塗れにして戦う伍長の戦闘シーンはとても凄惨ですが、決して風味づけのためだけの残酷描写ではなく、この作品になくてはならない要素だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-07-04 04:11:20] [修正:2010-01-23 05:59:29] [このレビューのURL]

7巻まで読んだ感想。アニメ版も見ました。

破壊された自然を回復するため、人々は条件の悪い土地に築かれたドームポリスと呼ばれる都市の中で生活していた。
シベリアのドームポリスで生活していたゲイナー・サンガは都市から脱走するエクソダスの容疑で鉄道警備隊に拘束された。エクソダスを嫌うゲイナーは無実を主張するが認められず、拘留所で出会った男・ゲインに促され、都市の領主が隠し持っていた「オーバーマン」を強奪して脱出を図るが・・・。シベリアの大地を舞台にしたロボットアクション。

個性的なオーバーマンのデザインがツボにはまりました。脇役も皆魅力的です。ロボット漫画だとゴチャゴチャして見にくくなりがちな戦闘シーンも割と見やすいです。絵はすごく上手です。

アニメが原作ですが、漫画版のほうが出来がイイです。全体的にとっ散らかった印象だったアニメよりも内容が整理されてます。最終巻が詰め込み過ぎ&微妙な場面で終るのが残念です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-11 20:15:53] [修正:2009-12-17 00:58:31] [このレビューのURL]

短編4編を収めた作品集。

表紙の印象とは大分違います。これジャンルとしてはSFなんでしょうか?
作品に登場する科学者は全員頭のネジが緩んでます。弐瓶勉がブラム!の絵柄で描いても違和感ないようなことを平気でやらかしてます。結構残酷なシーンもあります。

・・・それなのにナゼでしょう。なんだかほろ苦い味わいのファンタジーみたいな仕上がりです。

正体不明の引力のある作品。読んで損はナイかと。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-12 04:10:33] [修正:2009-12-12 04:33:33] [このレビューのURL]