「団背広」さんのページ

総レビュー数: 137レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年05月03日

先週あたりから久米田先生ノッてきましたね。本来のテイストが戻ってきている気がする。
会社の違う雑誌に移籍した作家にはあまり良い前例がありませんが、だからこそ久米田先生にはバリバリ頑張ってもらいたい。
そして師匠赤松との頂上対決を読者に見せてもらいたいものです。
期待してますぜ…

ところで糸色先生、引きこもりの娘は俺にくださいよ。
彼女には俺の部屋に引きこもってもらいたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-19 13:16:16] [修正:2005-06-21 18:00:34] [このレビューのURL]

最近じゃ珍しく思えるほど、とても丁寧に作り込まれた漫画だと思う。
絵自体は古臭いとも言えるが、とても堅実な書き方だ。白い背景が少ないし、無駄と妥協を感じない。
話の作り自体も別に珍しいものではない。努力型の主人公に天才型のライバル。過去を背負った師匠とその因縁の相手。
こう書けばどこにでもある普通の話だが、しかしこの普通の話を実に丁寧に描いていると思う。
脇役もちゃんとキャラ立ってるし、世界観も深く掘り下げている。心情描写もちょうど良い。
少々エログロが強めなものの、堅実な絵のおかげでそこが目立ちすぎず、物語に悪影響を与えていない。

要するに絵にも話にも、無駄と妥協が無いし、バランスが取れているのだ。
読んだ後、これしっかり作ってあるなぁ、久しぶりに「漫画」読んだなぁって気持ちにさせてくれるのだ。
ちゃんと漫画読んだ気分になった作品なんて、最近読んだ中でどれだけあったことか…
パッと見は割と地味なんだけど、中身はすごく輝いている作品だと思う。

青年誌で連載してるけどこの漫画の基本精神は少年漫画じゃないかな。
主人公セスタスの成長が大きなテーマだし、ライバルとの対比ってのも少年漫画っぽい。
商業主義に走り形骸化する前の少年漫画の魂が、ここに残っている気がするよ。昔の少年漫画は大人が読んでも楽しめたからなぁ。

最初は女々しく弱々しかったセスタスが段々と男らしいナイスな面構えになってきて、ますます今後が楽しみだ。
きっとこの話はラストが最高のハイライトになるはず。それがもししっかりできていたなら、+2点してもいいかな。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-06-21 17:50:46] [修正:2005-06-21 17:50:46] [このレビューのURL]

俺にとって、この話は第1話で一度完結しています。そこだけなら文句無し10点。
んで、その後は長い長い外伝という感じ。

個々のエピソードだけ見れば面白い部分は多くあるんですが、ここまで話を広げる必要があるかどうか、と考えると疑問を感じずにはいられません。
もっとぜい肉を落としてスマートに、シンプルにしたほうが面白くなると思うんだけど…残酷さ、悲惨さも際立つと思うし。
なんか8巻あたりから作者が迷走期に入っている気がする。

しかし俺はこの作者さんが好きでね…このネクラなとこが。
この漫画を読んで、後書きやらアフタヌーンの柱に書かれてる雑文やらも読むとこの人の病みっぷりがよくわかる。そしてそれに共感できる俺も同じくらい病んでるんだろう。
なんか変な仲間意識感じちゃうんですよ、この人に。実際に会ったこともないけどね。
まぁ俺にとっては、俺と似たようなボンクラがいるなぁと安心させてくれるだけでもありがたいので、厳しいことは言いましたが7点をつけます。

ところでこの漫画に出てくるキャラクター、「浅井健二」の名前にピン!と来る人います?
これがわかる人は読んで損は無いかと思いますよ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-06-15 18:15:19] [修正:2005-06-15 18:15:19] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

備考にも書きましたが、荒木先生本人が作画しているのが2作品のみなのが自分のようなジョジョファンにはちょっと残念かも。
鬼窪先生が作画した作品も荒木先生が監督してはいるんですが、絵が違いすぎるんでやっぱ違和感がありますよ。話だけ見れば普通に面白いんですけどねぇ。

荒木先生の書く女性の中で一番の美人なんじゃなかろうかと思えるウィンチェスターさんも魅力的ですが、この本の中で一番の見所はやはり最後のニコラ・テスラ編でしょう。
あの有名なエジソンさんが言うんです。
「ほざくかッ!テスラァァーー!!」「このスカタンがァー!!」とか…しかも北斗の拳の悪役みたいな顔して。
見せしめのためにネコを電気で殺したりするし、もう素晴らしいワルっぷり。そうか、エジソンってこんなに悪い奴だったのか!とつい膝を叩いてしまうことしきり。
いや、天才なんて言われてる奴に限ってろくな奴いないからさ。誇張して書いてあるかもしれんが実際こんなのだったと思うよ、多分。

この本、エジソンは電気を発明した偉い人なんですよーという話を信用しきっている小学生に見せたら人間不信になってしまうんじゃないだろうか。
人生勉強ということで小学校の図書館に置いてみてもいいかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-15 17:57:08] [修正:2005-06-15 17:57:08] [このレビューのURL]

この漫画、どうやら絶版化してるらしく探すのに苦労した。
こういう本を探すときには古本屋が役に立つね。

読んでいてずっと既視感を感じていたのだが、一体それが何の既視感なのかわからなかった。が、後半に出てきたあるキャラクターの名前を見てああ、と気づいた。
この漫画は伊丹十三の映画にそっくりなのだ。
個性の強い脇役を山ほど出して、それぞれに個々のエピソードを与えてしっかりそれを描く。これは映画の「たんぽぽ」とかと同じ手だ。あれも本筋と関係のない脇役の話が面白く、しつこいくらいに多いそれが独自の世界を形作っていた。この漫画も同じ、脇役たちの話が主役を差し置いてまで大きく描かれる。
いや、驚いた。まさか漫画で邦画の感覚を思い出すことになろうとは。この点は完全にこの作者独自のものだろう、評価できる。

しかし、まぁ…はっきり言いまして、俺はこの作者とは肌が合わんな。
抽象的なんだよ、全体的に。言葉と理屈をあまり信用していない俺のような人間にとっては、この手の芸術感覚とでも言いますか、抽象性ははっきり言って気に入らん。こんなところまで邦画的なのには参る。
それに、方言がキツすぎて意味のわからんセリフが多いのがなんとも…
いくらか説明も入るけど、正直言って全然足りない。もう少し方言を砕くか、いっそ標準語でやってほしかったな…
日本語の漫画だっていうのにいちいち解読の手間がいるのはちょっとつらいよ。

あとは主人公たちに感情移入できないとか、やたら多いテロップがウザいとか、変な露悪性が鼻につくとか色々言いたいことはあるのだが、結局趣味が合わない、肌が合わないってことなんだろうな。
10年か20年過ぎてからまた読めば、印象が変わってくるのかもしれないが…とりあえず今の俺には合わないようだ。

なんか「たんぽぽ」見てたらいきなり「エヴァ」になって、最後は「2001年宇宙の旅」で終わったような、そんな印象。
パクリって言いたいわけじゃないけど、まぁ俺にはそう見えた。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-06-06 01:52:21] [修正:2005-06-06 01:52:21] [このレビューのURL]

ものすごく実験的な小品。
「紺野さん」っていう女の子が出てきてなんか色々やる、そんだけの漫画なんだけど…なんだろう、この妙なフェチ感覚は。
最初はあんまり可愛くないと思ってた紺野さんが読み進めるうちにだんだん可愛く見えてくるし…
いや、男の理想とは真逆のことばっかりやってるんですが。なんかそれがかえって可愛らしさを際立たせているというか。うーん。

ローテンションな深夜番組見てる気分になる変な漫画。
ある意味これは萌え漫画の部類に入るかもしれん。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-06 00:55:21] [修正:2005-06-06 00:55:21] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

熱い、熱いぜジョー!
まさかとは思うが、古い漫画だからとかなんとか言って読んでない奴がいやしないだろうな?
これは男なら絶対に抑えておくべき魂の1作だ!男として生まれたのならば一度は絶対に読んでおくべし!

いやーもうジョーの不器用っぷりが泣けるよ…
最近の漫画の主人公はチャラチャラした奴ばっかりだが、それに比べてどうだ、このジョーの世渡り下手さ加減は!
乱暴でひねくれてて、でも心にギラギラした熱い魂を、獣の魂を持っているこのジョーの姿こそが真の男の姿じゃないのか!何かにすべてを賭けて散っていくことこそ男のロマンじゃないのか!!
ああ、感情的な言葉しか出てこない。この漫画をリアルタイムで読めた世代をうらやましく思う…

力石についてはもちろんだが、俺はそれ以上にカルロスに泣けた。
パンチドランカーになって頭がやられ、ボロボロになったカルロス、それを見る人々…
それをジョーが「やめろー!触るんじゃねぇー!!」とか言って野次馬をかきわけるシーンに俺はグッときた。
カルロスはあんなに明るかったのに。あんなに強かったのに。廃人になってこんな無様な姿をさらすことになるなんて…
力をかつて持っていたのに、その力をなくしてしまった男の哀愁があのシーンに凝縮されていたように思う。
「ワタシ、チャンピオンダッタヨ。トテモツヨカッタヨ…」くぅっ!泣けるぜ!

ナイスレビュー: 3

[投稿:2005-06-03 22:41:59] [修正:2005-06-03 22:41:59] [このレビューのURL]

この漫画についてレビューをしろというのはある種の拷問に近い。
いや、割と好きなんですが。

「オランウーターン」が超面白かった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-02 23:22:53] [修正:2005-06-02 23:22:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

最初のスタートダッシュっぷりは素晴らしかった。
なんかいきなり仮面つけた高校生が出てきて、斧でクソ政治家の脳天ぶち割って自爆ですよ?しかも第3話の題名が「さらばアクメツ」。なんだこの漫画!?と思ったね。

んで暴走族を偽にゅーなんぶでブッ殺すあたりまでは最高に愉快痛快だったんだが、なんかその後話が一気に広がってからはちょっとテンション下がっちゃったかな。
でもずっと挑戦的で残虐な表現使いまくってPTAの人たちを挑発しまくってくれるのでそれだけでオーケーです、俺は。

ちなみにこの漫画の原作者は知る人ぞ知る「バトル野郎」作った人。これを知って俺は妙に納得してしまった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-02 23:18:46] [修正:2005-06-02 23:18:46] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

うひゃひゃひゃ、大好きだぜこの主人公!
情も思想も関係なし、ただ生き残るために、自らの欲望と煩悩のために生きる砂ぼうずは最高のボンクラ野郎だ!
意地汚くて小賢しい手で敵を打ちのめしていく姿を見ていると「へへっざまーみろ」的な快感を覚える。はっはっは、こんな奴に共感するとは俺も相当のゲスだな。

いやもうとにかく主人公がいいねぇ。
9歳のときから友達の妹を強姦しようとしたことがあるというその男らしさ(?)に俺は感動してしまった。
銃器のディテールもすげぇ凝ってる、というかこれはもうフェチの域だろう。わざわざ片腕リロードとか書いてるし…
そのミリタリーフェチな濃い描写が話に深みを与えているのはなんとも流石。

あとこの漫画、心地良い西部劇の香りがぷんぷんする。しかもこれはアメリカ製じゃない、イタリア産のマカロニ・ウエスタンの香りだ!主人公がクリント・イーストウッドみたいなポンチョ着てるしね。
この泥臭さ、残酷さはまさしくマカロニウエスタンの真髄。それもどちらかというとレオーネよりもコルブッチの感じかな。湿った土はあんまり出てこないが。
あー、こんな話しても誰もわかんない?ごめんなさい。

俺も関東大砂漠で賞金稼ぎやってみてぇなぁ。なんかあそこ性格悪い女しかいないみたいだけど、それもまた良し。ニャハハハ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2005-06-02 23:08:04] [修正:2005-06-02 23:08:04] [このレビューのURL]