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皆さんのおっしゃるとおり虫のうんちくがとても面白いです。
ただ、無駄の多いエロと話の面白さに安定感がないのが評価を下げた原因です。
ですが虫のうんちくを読める漫画もそうそうないので、昆虫に興味がある方は読んでみるといいかもしれません。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-04-27 00:29:10] [修正:2010-06-26 09:50:59] [このレビューのURL]

モノローグが大人視点の主人公(子供)を中心に、大人になるうちに記憶から削ぎ落とされるたぐいの子供の世界を見せつけてくれます。大人になってからこういう世界が描けるものなのかと感心しました。時代設定が個人的にほぼストライクなのでなおさらです。ただ、「ああ、懐かしいなぁ」で済む内容ではありません。カツアゲ、いじめによる自殺、DV、転校、果ては弟の失踪等、重い内容がたった4巻のなかにこれでもかと盛り込まれています。そしてモノローグだけが大人視点というのがミソで、こういった重い内容を単なる子供視点でつむぐ言葉ではとても表現できないことを語ることに成功しています。ストーリー構築法が秀逸だと思います。表紙からは想像できない密度の濃いマンガでした。
作者が早世されているのが非常に残念です。
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-26 02:02:23] [修正:2010-06-26 02:02:23] [このレビューのURL]

日本というクニのあり方について、初めて考えさせられた作品です。

民話、昔話ってよく離してくれたけど
いったいなんなんだろう?
という疑問を持てる人には特におすすめ。

ただ、堅苦しい話も多いけど、「ありえへん!」って突っ込みどころがあるところが
この作品の良さかなとも思いました。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-25 23:59:02] [修正:2010-06-25 23:59:02] [このレビューのURL]

1点 MONSTER

かなりがっかりした作品。
導入部はとても面白く、深いテーマ性を
感じさせる展開に見え、期待も大きかったのだが
見事に裏切られたのでこの点数です。

もっとも残念だったのは、ヨハンが「描かれなかった」こと。
彼を通じて、作品中にも出た言葉「絶対悪」を
いかに表現し、読者に問うのか。人が狂い、狂わされる道程、
そこに至る絶望や苦悩をどれだけ説得力を持って紐解いてくれるのかを
期待していたのだが、全く読み手に伝わってこず、
彼自身から何の恐怖も悲しみも見いだせない、
なんとも薄っぺらなキャラクターになってしまった。
本人の思考の遷移が納得のいう形で読者に提示
出来なかったのも致命的。
結局彼は何がしたかったのか。
思わせぶりに色々なことに手を出した挙句、
妹に勘違いを諭されて破滅の道を歩むとか、
小物感が満載です。

とはいえ、見方を変えれば
この物語はヨハンを中心とした一連の流れに巻き込まれた、
テンマを中心とした多くのサブキャラクター達の心の傷、
葛藤を描き、また前へと踏み出していく心の勇気の物語。
ヨハンはその人々の心に影を落とす亡霊のようなもの。
そういう風に割り切れば展開もまとまっていますし
粗末にされているキャラクターもなく、物語として完結して
いるといえます。
つまるところこの作品に何を求めるかで評価が変わってくる
作品だと思います。
そうした意味ではこの点数は一面的かもしれません。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-25 12:54:58] [修正:2010-06-25 12:54:58] [このレビューのURL]

グリム童話を諸星流に大胆アレンジした短編集。
戦戦慄慄のサスペンス、練りに練ったミステリー、設定を実に上手くアレンジした現代劇、等々。
有名どころの話を題材にしながら、この人の手にかかると全く別の話に見事に生まれ変わります。

グリム童話の本領である不条理さ、残虐さ、不気味さ。
そういったものが作者の手によってさらに強められ、あるいは捻じ曲げられ、消化されて、
作者独特の世界観として再構築されています。
諸星作品とグリム童話との相性がよほど良いんでしょうね。
先の展開が全く予測できないストーリー、読者を引きずり込むような構成力の凄さも健在です。
元ネタの都合上、話の面白さにかなりばらつきがあるので総合的にはこの点数ですが、
赤ずきん、ラプンツェル、Gの日記は特に良かったです。

作者のグリム童話アレンジ集は、他にも姉妹版に当たる「スノウホワイト」があります。
個人的には全体的にこっちの方がちょっと面白かったかなと思いますが、
気になる方はどちらも手に取ってお気に入りを探してみてください。
特にラプンツェルは「スノウホワイト」でも全くの別アレンジとして収録されているので、
読み比べてみるのもまたご一興かと。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-23 20:12:37] [修正:2010-06-23 20:12:37] [このレビューのURL]

結ばれた恋、重なる想い。 片道の恋、届かぬ想い。
キスに込められた、それぞれの想い。
キスに彩られた、それぞれの想い。

1つの時系列を、3組それぞれの視点で異なった角度から3回描いた、3通りのストーリー。
同じ場面でも、自分がどの視点に立っているかで、印象が全く違います。
何度も同じ場面を見させられるのではなく、違った角度からそれぞれの心情を深く味わう感覚。
登場人物の気持ちが交錯する濃厚な心理描写と、淡白なようで鮮やかな情景描写が、何とも秀逸。

1回読むよりも2回目の方が、2回目よりも3回目の方が、ずっと心に届く作品です。
その時のBGMはもちろん「Je te veux」と「Tempest」。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-23 20:01:33] [修正:2010-06-23 20:01:33] [このレビューのURL]

5点 ONE PIECE

エネルと戦ったあとから戦闘がつまらなくっていった
会話に無駄がありすぎて読むのがめんどくさい
過去をもっとまとめて欲しい
最近はあまり感動する話しがない
話しのテンポか悪い

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-22 02:37:11] [修正:2010-06-22 02:37:11] [このレビューのURL]

 この作品の偽史的な想像力には脱帽するばかりである。 
 戦後最大の激動期である1968年を舞台に物語は進行していくのだが、その当時の主だった出来事の人物が相互にリンクしあい、独特の世界観を形成している。故に無論、予備知識がなくとも面白くは読めるが、偽史的想像力という観点からの面白さは多少の予備知識が必要かも知れない。だが、むしろ予備知識を持っていない状態で読んでみて「1968年」の入門書として有効に活用できる可能性がある。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-21 20:38:25] [修正:2010-06-21 20:38:25] [このレビューのURL]

 漫画の分析、批評においてこの作品の右に出るものは中々無いだろう。
 この作品はかなり漫画業界や漫画の創作作業を鋭利に抉っている。少なくとも表現を志すにあたってこういった作品に触れるのも中々に有用であると思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-21 05:24:32] [修正:2010-06-21 05:24:32] [このレビューのURL]

 少女マンガの金字塔たる「ガラスの仮面」には、圧倒的な力があるだろう。
 漫画としての完成度は、各方面で言及されているだろうから、もう少し違った視点でこの作品を紹介してみたい。
 というのもこの作品は「演劇入門」としてかなりの有用性があるからだ。 スタニスラフスキーシステム、あるいはその発展形であるマイケル・チェーホフメソッドの実践的な方法がかなり平易に描かれている。主人公である北島マヤはマイケ・ルチェーホフメソッド的、そのライバルの姫川亜弓はスタニスラフスキーシステム的なアプローチを用いている点にも注目できる。双方のアプローチを比較対象にしながらお互いを検討している点にこの作品の他作品には無い独自性を伺える。故に、ある程度演技の経験のある人にとって、演技へのアプローチを検討する手法として参考に耐えうるものであるし、これから演技の世界に足を踏み入れる人にとっても有用だ。
 また、この作品に表れている劇中劇の演出手法もかなり多岐にわたって紹介されている。新劇からアングラまでの各種様々な方法論が紹介されており、演出の入門にも最適だ。
 さらに、この作品に描かれている各種様々の試みは劇団の組織論さえ説いている。
 この作品はこれから役者、演出家、劇作家となる人や、これから劇団を旗揚げするに当たって重要な点をかなり抑えている。
 ただこの作品の欠点として唯一挙げるなら、やはり演出家以外のスタッフの視点を欠いている事だろう。照明家には照明家なりの、音響家には音響家なりの演劇観というものがあり、それを描くこともまた必要である。何しろ「舞台は石垣」なのだから。
 故にこの欠点を差し引いて9点と評価する。無論今後の展開で、10点になる可能性は十分にある。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-21 05:07:25] [修正:2010-06-21 05:07:25] [このレビューのURL]

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