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8点 石の花

第二次大戦時のユーゴスラビアを描いた作品です。
日本人にはあまり馴染みのない国かもしれません。サッカーぐらい。
世界史の教科書にも「ナチスドイツに対し、チトー率いるパルチザンがゲリラ戦で抵抗した」
程度の記載しかないですが、このほんの数行の裏に隠れているのは、こんなに凄惨な物語。

この作品では、どんどん人が死んでいきます。
生命を軽んじるわけでもなく、特別視するでもなく。
まるでそれが当たり前のように。

やらないとやられるから殺すのではなく、
自分の信念を守るために、生活や家族を守るために、殺す、
それが戦争。

理想と現実との間で苦しむ主人公にスポットを当て、ナチス対パルチザンの単純な善悪二元論では
なく、もっと根本的な人間のあり方、生き様を徹底的に描写しています。

特筆すべきは、驚異的な絵の巧さ。現代風の絵ではないですが。
収容所の描写は圧巻です。

面白いとか面白くないとかをある意味超越している作品かと思います。
点数を付けるのが非常に難しいですが、紛れもない名作ということを考慮して、この点数。
ただ、このサイトの点数基準で8点は「何度も読み返してしまうような名作作品」とのことですが、
あまり何度も読み返したくなるような作品ではありません。念のため。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-23 14:51:07] [修正:2009-12-23 14:52:05] [このレビューのURL]

0点を付けれるほどの漫画。

ある意味で突き抜けているのでしょう。
ただ、漫画として評価しちゃいけない気がするので0点。

0点をつけている人が一番多い漫画なんてほかにないだろう。

二度と読まないがそこには驚嘆する。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-19 00:23:00] [修正:2009-12-19 00:23:00] [このレビューのURL]

昔のことになりますが、大学入試にとても役立ちました。
「あさきゆめみし」などもそうですが、高2のときにクラスで回し読みしたのを思い出します。
ありがとうロベスピエール。

ほぼ史実どおりながら圧倒的な面白さ、構成力。
フランス革命を体感してみてください。

だれでもその名前ぐらいは知っているレジェンドな作品です。
その面白さもいつまでも変わりません。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-11 01:09:24] [修正:2009-12-11 20:46:32] [このレビューのURL]

古いマンガですが、面白いです。連載自体は今の超長期連載が横行する時代と比較すると、短いにもかかわらず、実際に連載されていた時期とアニメ化までの期間の長さ、宝塚の長期にわたる人気。今の短期間に商売ありきで一気にメディアミックス展開してすぐ風化してしまう作品と違い、ナチュラルにかつ長期にメディアミックスが進んでいった理由がわかる気がします。手頃な巻数でしっかり完結している。そして世代を超えてファンがいる。理想的なマンガですね。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-11 01:04:09] [修正:2009-12-11 01:04:09] [このレビューのURL]

様々な面がバランスよく描かれていると思う作品。

一つはこの漫画の大元となっている「柔道」に関する描写。
主人公粉川巧をはじめとした、浜高メンバーは強くなって上を目指す為にする事は、山籠り!みたいな一風変わったトレーニングだったり、何かが覚醒したり、はたまた才能が全てだったりという訳ではありません。
ひたすら地味でハードな練習と、強くなりたいという思いで強くなっていく。スポ根ものよりもより地味なスポ根してます。
「ハードなトレーニングはするけど、楽しんでいこう」という姿勢は自分はちょっと真似できないなと思いつつ、羨ましいと思ったり。

試合での選手の動き等は作者の経験と、地道な取材のお陰でどういう順番でどう動いて技をかけたのか、がわかりやすい。
スピード感あふれる描写は連載が進むにつれどんどん洗練されていきます。

また、桜子や真理など「女子柔道」の方も並行して連載したのも良い。
男子に負けない熱さもありながら、どこか雰囲気の違う柔道を魅せてくれました。

残念な点をあげるとすれば、(ひねくれた読み方ですが)団体戦で因縁のカード等になると大抵最後の大将戦までもつれこむのだろうと予想できる為、今チームが何勝何敗してるかによって次の試合は「あ、こいつは負けるな」という予想がついてしまう点。まぁこれはしょうがないですが…

二つ目は「ギャグ」。
作者の次作である「モンキーターン」や現在連載中の「とめはねっ!」等と比べるとギャグパートが多いです。
私がこの作品を読んだのは比較的最近の為、時事ネタを扱ったギャグ等はわからないものもあったのですが、最後まで勢いのある面白いギャグ満載でした。
まるでコントですw主人公もヒロインもライバルも他の柔道部のメンツも皆ボケ役になったりツッコミ役になったりするキャラの自由な動きっぷりが凄い。
様々な一面をみせてくれるので、キャラクターの個性は敵も味方も非常に良いです。特に桜子の存在はこの漫画で結構重要だったと思います。

三つ目は「高校生活」。
全30巻の中に一年から三年までの大会を男子の団体戦と個人戦、女子の個人戦を詰め込んでいるため、全巻通して試合の占める割合は高いです。
しかし、大会と大会の間の練習の日常だったり、遠征した時のちょっとした旅行だったり、高校生らしいあわ~い恋愛だったりといったちょっとした描写で高校生活がとてもいとおしく思えてきます。青春してるなー!って。
これには作者の悪く言えば白い、良く言えばスタイリッシュな画風も一因だと思ってます。スポ根もの独特な暑苦しい雰囲気を画風によって感じさせず、読後感が非常にさわやかです。(実際はスポ根だと思うのですが)

これらをしっかりと詰め込み、話も迷走する事なく最後までつっぱしってくれます。

最終話も突然数年後になって終了!みたいな流れではなく一話以上使ってじっくりとその後を描いて終わらせてくれているので文句なしです。


・・・全部既出ですか?笑
でもこのレビュー書くにあたって誰のレビューも読まずに書いたのですが。自分でもちょっと驚きです。逆にこの作品の魅力が強調されたと考えて良しとします(笑

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-08 03:25:31] [修正:2009-12-08 03:53:46] [このレビューのURL]

8点 CLAYMORE

ダークファンタジーバトルの傑作。
幼少親しんだ故・月刊少年ジャンプに(現スクエアだが)まさかこのような名作が誕生していようとは。いや不勉強、不覚。

ダークファンタジーという事でベルセルクと(まさに)ガッツり比較させる事がこの漫画を解明する指針となろう。
(そういえば最初の数話盛り上がらず急に面白くなるのも一緒だなぁ)

さてこの2作品、掲載誌の違いが大きな意味を持っている。

ベルセルクはヤングアニマル掲載の青年マンガであり時には成人マンガレベルのギリギリの表現へも踏み入れる事を許された(?)マンガである。
主人公の殺人シーンは日常茶飯事であり倫理を超えた表現描写も含めて高く評価される。
だが例えば女性のレイプシーンを数ページかけて細かく描写するのが本当にこの作品に必要な事なのかという疑問も残る。

対するクレイモアのメイン読者層はコロコロと同じくらいの月刊少年ジャンプである(開始時)。開始から大きな制限があった。
その為主人公は妖魔を殺すというより退治するのであり、一歩譲っても戦う相手は半人半妖。人は殺せないルールを設けていた。

しかしこのクレイモア、ダークファンタジーとしてその制限ハンデをものとせずベルセルクと肩を並べる程評価されるのには訳がある。
無論単純に面白いからなのだが特に大事なポイントを2つ挙げておこう。

1・笑いを一切入れていない。
ギャグシーン等笑いを入れると子供受けし易い半面、作品が幼稚になる。これは月ジャンでは冒険だったが良くやった、と言いたい。
くだらない笑いを事あるごとに入れるという現在の人気作(ナルト、ブリーチ、ワンピース等)の方程式を使わなかった事がこの作品を大人に認められる良作として成立させた。
(ベルセルクはヘタな笑いを入れたばかりに評価を落とした部分があると思う。)

2・実は少年漫画の基本は押さえてある。
整った絵柄や終始シリアスという点で大人向けに創っているかといえばそうとばかりもいえない。
バトル少年マンガの王道はキチンと押さえており美形キャラ、必殺技等を控えめながらも揃えており作品的にブリーチ等と同じ部類に属するのである。
ただクレイモアは設定、展開にいきあたりばったり感がなくしっかりしておりチャチくないのだ。
バトルさえ大人を裏切らない上質さがある。

まとめるとベルセルクはダークファンタジーの世界を「その敷居の高さのまま」表現しようとしているのに対しクレイモアはダークファンタジーの世界を「少年マンガの文法」で表現しようとしているのだ。

もちろんどちらの作品もあなどりがたい漫画であり容易な結論は出せない。
しかし完成度ではクレイモア一歩リードと私は感じている。ベルセルクには不安要素がある。
面白さに波があると感じるのだ。鷹の団、蝕までとそれ以後の物語のアツさに明らかに差があり休載も多い事を考えると心もとないと言わざるを得ない。
それに対しクレイモアは安定した面白さを保っていると感じる。

しかし結論はまだ早い。それは皆さん御承知の通り。

そう「完結」したとき。

これからだ。この作品達の真の評価が明らかになるのはこっからだッ!!







ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-05 23:50:05] [修正:2009-12-06 00:51:31] [このレビューのURL]

これは漫画史に残る名作ですね。ダヴィンチのモナリザ、ベートーヴェンの運命のようなものです。これに10点をつけずに他の漫画に10点をつけることはできません。
個人的にはフリーザ編の序盤から悟空がスーパーサイヤ人になるまでが最高潮です。
フリーザ編以降、戦闘力がインフレしたり登場人物が微妙だったりしますが、そんなことはどうでもいいんです。この漫画が我々の世代に与えた影響は計り知れません。ぜひ漫画の殿堂の入り口に飾ってください(笑)

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-03 14:21:06] [修正:2009-12-03 14:21:06] [このレビューのURL]

8点 SLAM DUNK

9点(物事の考え方?)は少し大げさだけど、総合点は下げたくなかった。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-03 12:20:18] [修正:2009-12-03 12:20:18] [このレビューのURL]

連載終了して数年になりますが仮想現実の技術開発のニュースが出るたび
未だに「『ルサンチマン』の世界に〜」という言い回しをちらほら聞きます。
4巻と比較的短いながらオタク界隈ではなかなかの印象を与えた漫画。
というのもこの作品
仮想現実で女の子とイチャイチャといういわゆる二次元オタクが
妄想しがちな理想郷をかなり詳細に描写しており
一部で非常に惹きつけられる世界設定を持っているのです。

ストーリーは実際の現実と折り合いをつけつつ仮想現実にはまっていく
主人公をめぐるハード?SFですが作品全体が上手く練りこまれていません。
開発者の存在や暴走するAI、仮想現実を支配するボスの正体など
個々の素材はなかなか素晴らしいのですが中途半端に出ては退場したりと、
非常にバタバタ詰め込まれています。
ストーリーはなんとかまとめたものの仮想現実が本物の現実を超えられるか?等々の
テーマが上手く伝わらず消化不良といった感じです。
作りようによっては傑作になっただけに非常に惜しい作品。
…でもやっぱり世界観は魅力的なのでこの点数でw

この種のコンプレックスへの葛藤をテーマにした作品は
まだまだ主張してもしきれないほどの鬱屈さとそれ求める土壌があるため
これからますます開拓されていく事とは思います。
とりあえず二次元最高!を掲げる人は通過儀礼として読んでおきましょう。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-10-15 00:09:18] [修正:2009-12-03 00:51:22] [このレビューのURL]

この作品、事前に予備知識があればいいですが何も知らずに
表紙のかわいさに釣られて買っちゃったりするとケガしちゃう恐れ大

物語は小学生の妹を中心として
兄と妹、兄と父の家族、小学生と大学生の恋愛
兄と親友との友情など様々な面にスポットを当てていきます。

妹のことを守りたいと思いながらも知らずに家族を抑制していた兄
そんな実の息子に正面から向き合えず逃げ出した父親
二人の板ばさみになり孤独から助けを求めたいために暴走した妹
そしてそれを受け入れてしまった親友…

登場人物が抱えていた鬱屈やズレが
ある日を境に表面化してしまい、本音で傷つけ合いながら物語は進んでいきます
一応のメッセージはあるのですが
雰囲気でぼかしてあるので作品に答えを求めず読むのがいいかなー

作者初期の頃の連載作品なので荒さはありますが
ストーリー全体として見るとなかなか魅せる作品だとは思います
逆に妹の異常に大人びた言動や設定など目に付いちゃうと楽しめないかもしれません
個人的には物語の導入部が薄く感じ、後一歩作品に感情移入できなかった

再編集版には本編の後日談と読みきり短編が数編収録されています
後日談は個人的にはこの作品に見合った終わり方だと思う

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-03 00:43:52] [修正:2009-12-03 00:43:52] [このレビューのURL]

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