「Mサトゥー」さんのページ

総レビュー数: 66レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年02月13日

[ネタバレあり]

6巻まで読んだ感想です。以下多分にネタばれを含みます。

ヴァイキングの少年トルフィンは、幼き日に父を殺された復讐を遂げる為、仇であるアシェラッド率いる一味に加わり、戦いの中に身を置いていた。
そんなある日、一味は偶然入手した情報によって、猛将トルケルに拘束されていたヴァイキングの王子・クヌートの奪還に成功する。…物語はここから大きく動き始める。

最初は「アレ?」って感じでした。前作「プラネテス」のような作品を期待していたので、ただただ戦闘シーンが続く展開は拍子抜けでした。最初の山場である父親とのエピソードもいまひとつ入り込めない。

それが、ちょうど王子奪還前後の4巻位を境に急に面白くなります。
まず、トルケル、アシェラッドの親父2人がカッコよすぎます。派手な戦いを演じる主人公を凌ぐ存在感があります。
そして主人公達と行動を共にするうちに王者として目覚める王子。6巻後半で、王子が目覚めたシーンは本当に圧巻でした。それまでの、ひたすら殺しまくる展開もこのシーンを際立たせるための布石に思えて来るほどです。

作画も非常に丁寧で、一切ぶれない独特な絵柄で描かれるヴァイキングの世界にグイグイ引き込まれます。特に戦闘シーンは秀逸です。

これからの展開に期待を込めて8点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-02-27 21:29:20] [修正:2009-02-27 21:29:20] [このレビューのURL]

8点 BLAME!

「災厄」によって制御不能となり、無秩序に成長を続ける巨大な都市。もはや自分達を主人と認めない都市の中で様々な脅威に脅かされながら細々と暮らす人間。
主人公・霧亥は全てを貫く「重力子線射出装置」を手に、都市の制御を取り戻すための鍵となるネット端末遺伝子を探索する。

難解なストーリー、極端に少ない説明、ほとんどしゃべらず正体不明な主人公・・・最初は見事に置いてきぼりを食らいます。
でも面白い!一度読んだら目が離せなくなります。もう、独特な世界観にどっぷり浸かってしまえます。読めば読むほど面白い作品です。

圧倒的に巨大な建造物
都市で生きる、または生きた人間達の痕跡
無機質な質感の、不思議で魅力的な登場人物
グロく、そして印象的なクリーチャー達
…SF好きにはたまりません。

好き嫌いがはっきり分かれると思いますが、未読の方はぜひ1度手にとってほしいです。無二の存在感がある作品です。

読んだ友人と設定等について語り合うとより楽しいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-02-13 22:25:02] [修正:2009-02-13 22:25:02] [このレビューのURL]

3巻まで読んだ感想です。

死にたがりなくせに、健康マニアでSM(Sのほう)を嗜むというイロイロ屈折した主人公・朝倉草平が警察庁生活安全局特殊防犯課指導係(特防)として世に巣食う害虫共を『行政指導』していく漫画。

痛快です。
もう絶対違法ですね。この行政指導。
あくまで行政指導なので逮捕状は必要なく、朝倉さんの気分次第で害虫共をガンガン指導していきます。しかもある意味殺すよりヒドイやり口で。

チョイチョイ小ネタ(ジョジョ、映画、etc)を挟んでくるのも結構好きです。害虫の元ネタは最近テレビで見たようなのばっかで結構素早く作品中に取り入れてます。
帯の折り返しの作者近撮は嫌いじゃないです(笑)。ここまでやられると清々しい。

絵柄は割りと濃い目のしっかりした絵で好みが分かれそうな感じです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-16 00:17:06] [修正:2010-07-29 23:55:11] [このレビューのURL]

2巻まで読んだ感想です。

「ブラム!」の弐瓶先生が描くロボットアクション。

地球を破壊されて彷徨う人類播種船・シドニアを舞台に、好青年な主人公・ナガテ君が対話不能の異生物と戦う漫画。

主人公が表情豊かで、よく喋り、赤い血を流す。これだけで弐瓶ファンには結構驚きです。歴代主人公は消し炭にされても勝手に蘇ったりするような奴らでしたからね。それに比べて、ナガテ君の何て人間らしいことか。第1巻にして2回も人間相手にノされてるし。

絵柄は今までの作品に比べて白っぽく、ブラム学園に近い感じ。主人公機と全く質感の違う軟体動物(?)が敵なので、戦闘シーンも割と見やすいです。やっぱり弐瓶先生は絵が巧い。

今までになく人間らしいキャラを主人公に据えた本作。ファンとして期待を込めてこの点数で。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-10-10 01:21:35] [修正:2010-07-11 22:38:58] [このレビューのURL]

全3巻通読

首都圏民営警察外星生物警備課の面々が外星生物絡みの事件を解決するために、自称”善良な外星人”のクタムさんの協力を得つつユル〜く頑張る漫画。

良質なSFってのはこういう作品のことを言うんでしょうね。
宇宙人やらほんの少し未来っぽい小道具なんかのSFな要素が風景の中にうまく溶け込んでいます。

「侵略するでもなくお説教するでもなく、かといって純粋無垢でもない(第1巻あとがきより)」
そんな宇宙人たちのいる日常が、イイ感じに力の抜けた(ただし外星人に関しては緻密な)絵柄で描かれていてすごく心地良い作品です。

ラストは少しビターなハッピーエンドって感じで、締めるところはきっちり締めてます。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-06-28 01:52:20] [修正:2010-07-06 23:57:44] [このレビューのURL]

通読した感想です。

自分はアニメも見たので、アニメ版と漫画版の登場人物の比較からレビューしてみようと思います。

・レントン少年 ― 散々罪のない兵隊さんを殺してから自分の罪を自覚して取り乱すなど、大層間抜けだったアニメ版より3割増しで賢くなってます。こっちの方がイイですね。

・エウレカ ― より人間らしくなってます。こっちの方がイイです。

・ホランド ― アニメ版では凄惨を極めたレントン少年へのDVもおさまり、しっかり月光号のリーダーやってます。5割増しでカッコいい。

・アネモネ ― ひどい目に遭ってます。もうちょっと報われても良かったのに・・・。この辺の展開はアニメ版のほうが好きです。

・ドミニク ― アニメから一番変わったキャラ。原型ないです。すごくカッコいい青年に変わってます。ただ、キャラとしてどちらが魅力的かというと、少しコミカルな感じのアニメ版ですかねぇ。まぁ、レントン少年との絡みを考えるとクールな漫画版のほうがお互いのキャラが引き立って良かったのかもしれません。

・サーストン氏 ― 大活躍。いい味出してます。

・ダイアン ― 完全に空気。こんなんなら出さなくても良かったんじゃなかろうか。

ストーリーも小難しい単語が頻出してぼやけてしまったアニメ版よりも分かりやすいです。
絵は非常に綺麗ですが、戦闘シーンの描写はあっさりした印象です。バリバリのロボットモノを期待すると拍子抜けかもしれません。表紙にロボットが一切描かれていないことからも分かるように、人間メインの作品です。

全体的によくできた作品だと思います。全6巻という絶妙な長さも好感が持てます。

他の方も書かれている通り、含みを持たせたラストになってます。自分としてはほろ苦いほうの解釈が好きです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-23 05:50:28] [修正:2010-07-06 23:34:03] [このレビューのURL]

7点 大金星

黒田硫黄の短編集。

自分はミシと居酒屋武装条例が好きでした。

本屋で偶然見かけ、ジャケ買い。こんな当たりを引き当てることが出来たのは自分にとっても大金星でした。
この本作で初めて黒田作品に触れましたが、これに続いて連続で発売された黒田作品の新装版が待ち遠しくて堪らなくなりました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-25 19:05:12] [修正:2009-05-25 19:05:12] [このレビューのURL]

7点 竹光侍

2巻まで読んだ感想です。

カタギ長屋に住む勘吉は、正月の寒い朝にある男と出会う。たいそう腕がたつが腰のものは竹光。「物の怪に憑かれている」と評されるかと思えば、回りの者に故郷の自然を幻視させる・・・男の名は瀬能宗一郎。江戸に出てきたばかりの浪人である。瀬能は江戸で何に触れ、何を為すのか。

この作者の作品には初めてふれます。

どこが面白いか分かりません。ただ、とても魅力的な漫画です。
上手く言えませんが、冷静でいて熱くて飄々としていて、常識的だがどこかズレている・・・どうにも捉えどころのない主人公がとてもイイのです。

絵柄は筆ペン風にわざと荒くしている感じです。すごく力量が高いと思います。
剣戟シーンの描写は、瞬間瞬間を切り取って並べたような独特な雰囲気です。それでスピード感が表現できているから不思議です。とにかく格好いいの一言。

2巻では瀬能の過去が徐々に分かり始めて、これから益々気になります。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-16 01:04:46] [修正:2009-05-16 01:04:46] [このレビューのURL]

17巻まで読んだ感想です

ネガティブな高校教師・糸色望(イトシキ ノゾム)が担任になったクラスにはアクの強い生徒達(女子率高)が…
時事ネタを絡めたギャグが売りのギャグ漫画。

「かってに改蔵」の作者の最新作。マガジンでの連載開始を知った時は本当にうれしかった。
はっきり言ってイロイロ芸風引き継いじゃってます。
時事ネタ、高頻度の猟奇オチ、禿キャラ…。もうデジャブ感満点です。
微妙に時代に迎合しようとしたのか、女子キャラ沢山出てきますが迷走気味。

単行本のカバーは和紙風の紙で非常にイイ感じです。おまけも充実していてファンには嬉しい限り。しかし、前作同様時事ネタが多いため、単行本になる頃には大分劣化してしまっているのが残念です。

絵柄はとても独特で切り絵のようです。最初は前作に近い絵柄でしたが、最近は全く新しい画風を確立してます。賛否両論ですが、僕は綺麗だと思います。

絵柄からネタまで徹頭徹尾好みが分かれる作品だと思います。
初めは微妙な感じでしたが、段々面白くなっていき、最近は一定のクオリティーを維持しています。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-02-28 23:47:17] [修正:2009-02-28 23:47:17] [このレビューのURL]

通読した感想です。

”武闘派”少年探偵の犬神クンが、訳アリな助手の安川と様々な依頼をこなしていくギャグ漫画。

金汚い犬神クンと、突っ込みに天賦の才を持つ安川のコンビがグットです。
犬神クンが圧倒的武力で依頼を解決していく様はとても痛快。

ベタなギャグが個人的にツボでした。
一見雑に見える絵柄ですが、アクションシーンもしっかり描かれていて見やすいです。
なにも考えずに笑えます。

自分は読みやすいと思いましたが、意外と人によって評価が分かれるようです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-02-13 20:48:45] [修正:2009-02-13 20:48:45] [このレビューのURL]