「十歩神拳」さんのページ
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凄惨な戦場の緊張感や人間の優しさが描かれている漫画が好きです。
また、画力や演出の上手さ等の、視覚的な面でも魅せてくれる作品も大好きです。
好きな漫画家は内藤泰弘、岩明均、三条陸(原作者)、藤田和日郎、荒川弘、夏目義徳など。

4点 一番湯のカナタ
テルマエ・ロマエを読んでいて、過去に風呂をネタとした漫画ということでふと思い出したのでレビュー。
当時のサンデーで読んだきりなのでうろ覚えですが、最後のほう少し面白くなってきたと思ったときに終わってしまいました。
全体を通したら「微妙」の一言に尽きます。
前作「MISTERジパング」と言い、どこか当時の椎名先生は迷走していたように思えます。
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[投稿:2010-11-22 14:41:42] [修正:2010-11-22 14:41:42] [このレビューのURL]
8点 テルマエ・ロマエ
この漫画は、従来のギャグ漫画とは違います。
私が思う従来のギャグ漫画とは、主人公はあからさまな非常識人であり、その人物の半ば悪意にも見える馬鹿げた行動「ボケ」により作品を混乱に陥れ読者を笑わせるというのが基本型です。
また、たいていの場合はツッコミポジションを除く他の人物や、その世界観自体がお馬鹿だったり非常識だったりします。
しかしテルマエ・ロマエは違います。本作の主人公・ルシウスは真面目な浴場建築技師であり、彼の行動理念はその殆どが仕事に対して全力で取り組むプロ根性だけです。
そして、ルシウスの周りのローマ人もまた、彼らの果たすべき役割に真面目に臨み、ただ普通に日常を過ごしているだけなのでしょう。たぶん・・・
そして、本作のもう一つの舞台となる「平たい顔族」の世界、すなわち現在の日本での出来事もまた、その世界にとっては変哲のないただの日常なのです。
つまりこの漫画には、人物にも世界観にもボケらしいボケが見当たらないのです!
では、本作の笑いの根源はどこにあるのかと言うと、それはおこらく文化の異なる二つの世界を常識×常識でぶつけ合わせた化学反応です。
ギャグ漫画の中には真面目さとシュールさを追求した「シリアスな笑い」を武器にする作品は稀に見ますが、本作の笑いにはより豊富な知識と、複数の常識的な視点を使いこなすセンスが作者に求められる分、さらにシュールで高度なギャグだと思います。
美術学校出身等の、作者の特殊な経歴により育まれた能力と感性あっての作風でしょう。
本当に面白いです。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-11-22 14:21:23] [修正:2010-11-22 14:27:02] [このレビューのURL]