「あおはな」さんのページ

総レビュー数: 150レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年11月03日

横山三国志よりはるかに史実どおりで展開します。

でもやはり本作品も「エンタメ」であり「歴史学習」ではないということを伝達したいです。
本作についてはフィクションということではなく「意図的に記述を止めた」ことでエンターテインメント性を強調したことについて。

本作品の場合、なぜ本作をあそこでラストにしたかについて作者自身が明確に巻末で述べておられるのですが、一言でいえば「あの後の史実を生理的に受け付けないから描きたくなかった」そうです。

確かにあの後を漫画で描くとグロい。歴史をそのまま描くことをつまり先生は意図的に拒否したわけですが、これによってよりエンタメ性は際立ったといって間違いない。

その後の劉邦及び勝利側の人々がどうなったか気になる人は徳間書店の「史記」がもっとも読みやすいのでお読みになるといいかも。なぜ漫画はあそこでラストなのかがはっきりします。この点について考える時、横山先生は「漫画が漫画である理由」を常に意識しておられたのだなあと感心してしまいます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-06 17:24:57] [修正:2011-02-02 19:19:56] [このレビューのURL]

本作品は万人受けのノリでモーニングで連載され始めたことを考慮する時、はっきりと破綻しているのだと思います。

主張されている哲学性(荘子のような主張)が理解できない人にとっては完全に「上から目線」的な漫画に思われるのでいつのまにか人を選ぶ作品になってしまった気がします。

でも吉岡弟の話で出てきた蟻と鳥の話は重要ですよ。このテーマ扱っている漫画家さん本当に多いです。個人的には理解されずに高みを目指していくことの感覚はきらいではないので高めに点数はつけますが、人を選ぶのかな。

同じ観点で蒼天航路、G戦場へブンズドア、ぼくらの、ピンポン、シグルイ、古谷実先生の後期作品、かなりつっこんだアタリでは、なるたるかな。

意外なところではワンピースの随所にちりばめられた哲学的発言部分や宇宙兄弟の生き方の提示に相当する絶妙な決め台詞もこの系統でしょうね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-03 17:14:26] [修正:2011-02-02 19:13:46] [このレビューのURL]

10点 蒼天航路

評価する人は最も評価するし逆もまた然りの日本漫画筆頭。

でも理由分からなくも無いです。
原作者がお亡くなりになったという論点はあまり実は重要ではないように思います。

この作品まずは「官渡の戦い」が前半最大の山場であり主義主張がコレでもかというくらい露骨に凝縮した部分ですが(実際にここは横山三国志では見事に省略された戦い)官渡の戦い前半部分の「心の闇」の話を「上から目線で一人よがり」と捉えるかインスパイアされるかがこの漫画の第一の分岐点でしょうね。
このアタリまで読んでみて好感触を持てないとこの漫画は合わないでしょう(この後は思想的哲学的な記述がオンパレードですから。バガボンドにおける井上先生の主張具合に唯一匹敵するくらいに)。
おそらく人によってはこの後の記述はかなり読解力が求められるように思いますし、何気でよんでいると「優性理論かよ?」と気分を害される人がかなり多いのも全く持ってうなずける。そういった意味で「読み手にも胆力を求める傲慢漫画」でもあると思います。

この漫画、特に曹植とジュンイクに着目していただきたいですね。この漫画においてはこの二人に関する記述が恐ろしく重要です。
三国志漫画としてのこの漫画の最大の特徴は「曹操と儒家の対立」の描写でありますが(この点他の三国漫画には当時存在しませんでした)この点につきジュンイクを核にした描写が泣けます。

あと意外なことにこの漫画が最も正史三国志に近いです。曹操と孔明、武人のデフォルメの影響で(こいつらに関してはかなり・・・)一見もっともフィクションっぽいのですがじつは最も史実を正確に記述し、魏、呉、蜀を結構平等に記述した漫画。

だから実際は1巻巻頭の主張「善玉と思われた奴は本当に善玉だろうか云々・・・」という原作者が存命していた時の提言に作品全体を通して実は忠実です。あと余談ですが、画力も抜群です(特に8巻当たりからは際立って)。呂布がドレッドなのは当時やられました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-06 17:58:43] [修正:2010-12-11 17:50:18] [このレビューのURL]

当時、この漫画の表現技法は画期的でした。今改めて読んでみるとギャグ的要素の部分は昔ほど面白くはない(もうこれはしょうがないです)でも、発想が今でもすごいなあと感じる部分が沢山あります。何よりもキャラクターの個性及びデザインと行動の発想は今読んでも感心します。現時点でもし初めて本作を読む人は漫画的な面白さというよりはデザイン的及び発想的な面白さを主眼にして読んでみてはいかがでしょうか?ある意味でこの漫画は漫画の歴史の転換点の1つだったのかもしれないなと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-04 15:26:42] [修正:2010-11-04 15:26:42] [このレビューのURL]

他の方の意見に激しく同意。この作品とても良かったのですが・・・バトル的な表現や戦術的表現。そして政治色(コレはあまり他にない独特さ)。当時はワクワクして読んでました。あと意外と再読できる。でももう少しラスト周辺がなあ・・・といつも思ってしまうんです。ほんと他の方のおっしゃるとおりなんですが・・・

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-04 07:24:31] [修正:2010-11-04 07:24:31] [このレビューのURL]

個人的に怒りを覚える作品。34巻という長期連載でアレはないだろというラストをたたきつけられたあの日の怒りを今も忘れることができない私です。作者の江上先生はその後色々と弁解していますが、どれも弁解になっていない。最悪です。滅多にこういうレビューを書かないように心がけてますがこの作品はあまりに酷だったので。漫画の悲しい思い出として。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-03 19:31:56] [修正:2010-11-03 19:31:56] [このレビューのURL]

8点 竹光侍

この作品は評価分かれるけど、私は好きです。表現が今までの松本先生の作品以上に好きなのです。最後の戦いを会話なしにアレだけ見せられる作家さんはそれほど存在しないです(匹敵するのは知っている限りでは、スラムダンク山王戦ラスト数秒の描写やバガボンドの吉岡清十郎戦。「ぼくらの」宇白のラストの描写とかくらいかな)ストーリーもほのぼの運びながらもキッチリシャープに締めてくるので意外なほど読み進められますね。ただ松本先生の作品という先入観で基づいて読み始めるとこのテンポは違和感があるかも知れませんね。小気味のいい馬鹿な掛け合いの類は少ないですし。でも原作者違うのだから仕方ないと思いますけど。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-03 16:08:05] [修正:2010-11-03 16:08:05] [このレビューのURL]

完結して読んでみたのでレビューしてみるに・・・

意外にあっさり終わったな。

ほんとにそんな感じで終わるんだ。

絶対この展開で続編はないよね。

そうはっきり確信できるレベルでしっかり終わらせてくれたので非常によかったと思う。

ミンミンとかニコアスとかプリシラの話とかをいくらでも膨らませることができる内容の漫画だっただけに最後「そこで一気に収めるのか?」という意外性があったが、これはこれでよかったと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-16 23:31:35] [修正:2012-10-16 23:31:35] [このレビューのURL]

アニメ映画の先駆的作品の一つであるが・・・

漫画のほうがはるかに良い!!

深い。以後の宮崎の作品に現れるほとんどすべてのエッセンスが凝縮されているといっても過言ではない。

幼いころアニメで触れていてその後漫画を読んだとき・・・

ユパ様・・・壮絶なお姿でしたとただ意味なく手を合わせてしまった。

そして巨神兵・・・喋るんだ・・・一応・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-16 23:20:42] [修正:2012-10-16 23:20:42] [このレビューのURL]

「時かけ」と異なりアニメも漫画も楽しめる作品だと思う。

絵柄で両作品を比較しても、本作品は漫画とアニメの違和感があまりなく楽しめた。

漫画で読むと自分で展開をおえるので、漫画でも面白い作品は一度よんでみてほしいと思いおすすめします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-16 23:13:11] [修正:2012-10-16 23:13:11] [このレビューのURL]