「あおはな」さんのページ

総レビュー数: 150レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年11月03日

自己の敗北や挫折の原因を他人のせいにしたり、そもそも敗北を認めずに戦っているふりをしていた少し前までの自分には、この作品の面白さが、はっきりいって全然理解できず、単なるヒューマニズムと志向の二項対立にしか写っていなかった。

上記に述べたことがひとつの具体例でありますが、本作品は「敗北を知らない人」「これから知る年齢の人」「敗北の原因を省みない人」「敗北したことすら認めず戦っているふりをしている人」には理解が難しい(というか全く分からないかわかっていないふりをするかのいずれか)作品であると思います。

年齢で区切るのはおかしいけれど、20歳代前半までの人は経験すらしない事柄が含まれているという点でオススメではありません。

逃げないことも重要だけど、弱さを認めて逃げてきた人生を精算することも勇気だということ。そしてそれもまた選択肢の一つに過ぎないということ。
本作品から読み取れることは事のほか多いことに最近気がつかされる。

連載が成功している漫画家がなぜこの観点に気がつき得たのかが非常に興味深い。

おそらくそれは、いまでこそ成功しているが、幸村先生の週刊誌時代の苦悩と挫折が関係しているのかもしれないが、我々はそれを知ることができない。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-02-19 14:54:11] [修正:2011-02-19 14:54:11] [このレビューのURL]

一言で新しい!
今後10年のマニア漫画を語る上で、間違いなくこの作品は窓口的な存在になると思います。これは本作品を面白いと感じるか否かの問題ではなくて。

ダークファンタジーの一言で本作をカテゴリー化できないことは読んでみれば分かるので触れませんが、カイマンの謎に関してココまでサスペンス性が膨らんでいくことを当初期待していなかったのでこの点数にしました。

何度も読み直さないといけないくらい巧妙に張り巡らされている伏線。この漫画の面白さは1つではないのですが何度も読み直したくなる理由のひとつなのでしょうか。ただ高い・・・それとコマ割の関係かと思いますがページの割りになんでかやけに読むのに時間がかかります。でも没頭するのでそれもありかな。個人的にはカスカベとハルのファンですね。

あとこの漫画せめて12巻まで読んで評価することを皆さんに切望しています。5巻くらいまでは正直、面白いのかどうか私自身当時よくわからないままに読んでいたくらいなので。

15巻の段階でもう分かる人にはコレまでの伏線はすべて理解できてしまう段階に入りましたが、新たな謎が乱入し「あいつら何?」って感じで気になるところがゼロではないところがまたニクイ!

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-11-03 16:32:22] [修正:2010-12-11 18:02:38] [このレビューのURL]

漫才を扱う漫画だからといって、この漫画は読者を笑わせることがテーマではないです。そんなネタを漫画でかけるのなら森田先生漫画やめてるじゃないですか?様々な人間模様を通して成長していくコンビ(いやトリオでした・・・失礼)を描き出そうとする類でお笑いそのものがテーマじゃないですよね?そういうこと期待してると全くもってつまらないと感じるはずなので前もって。個人的には蕎麦屋のお父さんに関連した話がすきです。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-11-04 16:44:04] [修正:2010-11-04 16:44:04] [このレビューのURL]

言ったらまずいかな。

このサイトの目の肥えた読者を信じてあえて言っちゃお。

この漫画にわか漫画読みにはいいかもしれんが・・・

カンゼンニマンガヨミノドウサツリョクヲナメテル。

ネライスギテイル。

オモシロクナイ

カンドウシナイ

ナケナイ。

以上

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-16 22:29:34] [修正:2012-10-16 22:29:34] [このレビューのURL]

音無響子という理想の女性像を作り出して一人歩きしてしまった伝説的な作品。

アニメを見ていた世代などは別としても・・・
伝説が勝手に一人歩きして、彼女について漫画だからなしうるいわゆる「完璧な女性」を想像して本作を読むことを敬遠している人は意外に多い。

しかし読んでみれば説明不要であるが、音無響子は非常に人間的なのである。少々天然でね。

最近久々に読み返してみて
ギャグが読み返しても滑っていないのはすごい。

なんちゅう強度の強い漫画であろうか。

恋愛漫画、ほのぼの漫画は読まないという人であっても、本作はいけるかもしれない。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-16 20:11:49] [修正:2012-10-16 20:11:49] [このレビューのURL]

意外と泣ける。

ちせとしゅう・・・意外と泣ける。

純愛、どこまでも純愛、最終兵器でも純愛、離ればなれでも純愛、どんだけ死んでも純愛、世界が滅んでも純愛。

ただそれだけだけど、逆にただそれだけでここまで読めれば結構すごいことなのなのかも?

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-16 19:32:21] [修正:2012-10-16 19:32:21] [このレビューのURL]

あっ!!

この漫画終わったんだ!!

意外とあっさりだったな。

連載当初、この漫画を読んだとき画力と内容に衝撃をうけた。

そして完結の時を迎えてみて・・・

平積になって映画化まで決定したという帯をみていろんな意味でショックと余韻が残る。

最終的にそんな漫画ではあったと思います。

最近多い部類ですが、どこまでも主人公がへたれな感じが逆によい。

ラストはちょっと個人的に不満。

なのでこの点数で

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-16 19:24:08] [修正:2012-10-16 19:24:08] [このレビューのURL]

最終巻の盛り上がりでこの点数。

「今川義元について新解釈」という触れ込みで語られることが多い本作ですが、概ね本作で語られている今川義元がデフォルメを除いても実像に近いと思います。

彼は武田信玄や北条氏康が同盟を結ばなければならないと考えるほどの、優れた政治力を誇った戦国大名の一人ですから。

むしろ「小氷河期」が戦国時代を生んだという大胆な提言から始まる本作全体の展開と「貨幣」を通じて描かれる「虚と実」の拮抗が本作を面白いものにしているのが(おはずかしいことに)最終巻ではっきりしたので、ちょっと点数高めです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-02-15 08:25:19] [修正:2011-02-15 08:25:19] [このレビューのURL]

8点 BECK

音楽漫画では個人的には最も完成度が高い作品だと思います。

映画化されたけれど、コレはのだめと異なりまさに漫画でこそ面白い作品です。

なんでかというと本作品は「音が分からない」「コユキの声が分からない」ところがほんとはポイント。

のだめの場合はクラシックですでに「音源がある」から映像化しても崩壊しない(どころか映像化したほうが良いタイプ)なのに対してBECKは「音源が無い」ので「この音、あるいはコユキの声どんだけすごいんだよ」ということを「個人の想像力で補う」タイプなわけで、本当は映像化に最も適さないまさに漫画が漫画である所以を体言したような漫画。

漫画で読まなければ意味が全く無いんです、ホントはね。この手の漫画に偏見がある人(実は私)もぜひ。意外と漫画の深さを知ることができます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-03 20:35:15] [修正:2011-02-02 19:39:21] [このレビューのURL]

この作品は「2度」読むことを半ば「強要」しているという意味で「深くて傲慢な漫画」だと思います。

この漫画の主人公は子供全員と言えばいえなくもありませんが、実は明確に「中核」になる子がいます。
そしてその中核の子が誰かを認識した上でないと途中で戦っていく子供たちのうち少なくとも10人を通して語られる主張哲学が明確にならないという意味で2回読まないと理解できないつくりになっている(この点はすごいと思う反面立腹)。

タイトルが「ぼくらの」。「ぼく」とは誰かということです。

これ11巻の圧巻の表現技法からなる最後のあの子のラストシーンでさりげなくもはっきりとカミングアウトされています。
1巻の衝撃のラストに加担するのが何故かれでなければならなかったのかという時点で本作を描いている段階であの子をラストにしようなどというやっつけ仕事でもないのは明らかで、本作はなるたるに比べて非常に完成度が高く洗練されています。
いや洗練されすぎていてそっけなく味気なく感じるほどに。

細かいところに気がつかないと「またガキが死んでいくあの展開か?」でおわってしまうので残念。

それを考慮してかアニメでは上記で述べたことに気がつかなくても良いようにまさにこの部分に関連していくところのみに大幅な「改変」が行われまして、「二人の妹」に関する話が完全に飛んでしまいました。

この漫画で表現上最も評価すべき11巻のあのラストシーンがなくなってしまったわけで、漫画で読まないと意味が無い作品の筆頭に上がります。

アニメ化にあたってアニメ監督の森田宏幸さんは「子供を助けたい」と鬼頭さんに「改変」許可をもらうにあたって鬼頭氏は「魔法を使わないならばOK」と答えたそうです。
この回答にも深い意味あります。「死んで生き返る展開はやめてくれ」と暗にいっているわけですから。

それにしても最近、読解力を求める漫画増えました。漫画を読む年齢層にあわせると必然的にこうなってしまうのかわからないですが、IKKI、エロティックF、アフタヌーン、イブニング、スピリッツとモーニングの半分以上はこの傾向が強い。漫画は日々色んな意味で進化していると感じる反面、単純な娯楽性は逓減していくわけで複雑でもあります。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-05 16:50:53] [修正:2011-02-02 19:28:56] [このレビューのURL]

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