「columbo87」さんのページ

総レビュー数: 284レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年04月28日

8点 capeta

曽田正人はどんどん巧くなっていくねぇ
カペタのレーサーとしての天性の才能だけじゃなく、現在の実力に説得力をもたせるバックボーンがしっかりと描かれていてわかりやすい。
つねに試行錯誤しながら熱いレースを展開する魅力あふれるキャラクターになっている。まだ大吾くらいだと地に足ついてない観があったが、人間レベルで推移しているので感情移入できるのも良いとこかもね。

しかしカペタの露骨なホモくささはなんなんだろう、作中でさえ言及されるゲイっぷり。う?ん

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[投稿:2012-06-17 14:41:09] [修正:2012-07-31 12:11:47] [このレビューのURL]

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[投稿:2012-06-17 14:47:22] [修正:2012-06-17 14:47:22] [このレビューのURL]

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[投稿:2012-06-17 14:42:53] [修正:2012-06-17 14:42:53] [このレビューのURL]

一連のモリソン作品に対する感想を書いていこうかと思う。
訳者の高木氏はブラックグローブの巻末でこう述べていた。「人間から想像力を奪ったら何が残るのだろう?」と。これはモリソン作品を語る上では欠かせない象徴的な言葉だと思う。
小説の話をしよう。人は時に小説の漫画に対する優位性として「想像力」を喚起する点を取り上げる。小説は読者が文章から情景や行動を想像し自らの頭の中に創造する。一方漫画には視覚的情報が与えられている以上想像の余地がないというのだ。こうした考えが漫画に対する無知から来ていることは疑いようが無いが,この場で長々と反論するつもりは無い。言いたいのは,漫画においても読者は明確に語られなかった部分を想像し楽しむ術を心得ているということだ。世に言う名作とは,結末や人物に対して様々な見解や感情を喚起するものだろう。島本和彦先生もいつぞや語っていたが,あしたのジョーのラストシーン一つとっても様々な解釈が生まれるのだ。
或いはこんな経験が無いだろうか。漫画を途中から読んでいて,4巻くらいから読んだときに,当然登場人物についてはよく分からないし,他のキャラクターとの関係性も,目的もわからなかったりする。この時に人は与えられた情報だけでその生い立ちや人となりを補完する。つまり自らの中にストーリーを紡ぎだす。そして,まれにだが,この自分の想像の物語よりも実際のストーリーがつまらないことがあるのだ。
例えば恋愛物で考えよう。途中から見た場合に「この主人公はなんでこの娘が好きなんだろう?」という疑問から「このヒロインは一見馬鹿に見えるが実は人間的に魅力的な部分があってそこに惹かれたのだろう」と考える,そうすると心なしかヒロインが可愛く見えてくる。しかし1巻にさかのぼって読んでみると,その出会い頭の一目惚れが全くの勘違いだったり,ヒロインは本当にただの馬鹿だったりする。これはおそらく1巻あたりだと作者が漫画を描き慣れていないために起こる現象だと思うが,時には細部を語らない方が,知らない方がかえって作品を楽しめる場合があるのだ。
アメリカンコミックスはどうだろうか。ここに登場するヒーロー達はそれぞれ歴史を持っている。人格としてほぼ完成しているキャラクター達だ。それが初心者にはとっつきにくい理由ではあるのだが,逆に言えば,途中から読んだ読者に想像の余地が与えられることも意味する。ただしここでは想像力を喚起させるための「魅せ方」が必要である。
この究極例の一つが「ダークナイト・ストライクスアゲイン」ではないだろうか。実体の無い存在が支配するサイケな未来世界,権力に屈服した英雄の世界,グリーンランタンが未知の宇宙生命体へと進化した世界,そしてボトル・オブ・キャンダー…
正史世界で無いとはいえ,ミラーは奇跡的な想像力の奔流によって我々を空想の世界へと引きずり込んだ。ここでは欠落した物語を埋めるのは読者の手に任されており,逸脱による創造の極地とも言える世界が展開されていた。
もう一つ例を挙げるならばWATCHMENもその類である,ここでは逸脱ではなく完成された世界観の提示,しかしそこにいたるストーリーはやはり読者に委ねられている(皮肉なのはビフォアウォッチメンなどという愚にもつかない考えに対して,読者よりもムーアが怒ったことではないか)。
さて,グラントモリソンによる4部作はどうであったか。シルバーエイジのバットマン作品を現代に取り込み昇華させたことはキャラクターそのものの再生,神性の復活でもある。とはいえキャラクターとしてのあり方が現在とあまりにも乖離してしまっており,並みの作家ではこれらの統合は不可能であった。ところが,これがグラント・モリソンの巧みさだと思うのだが,彼は狂気の世界を展開しつつ過去の物語を編入することによって,逆説的に現在のバットマンという人格への支障を最小限に抑えることに成功したのである。そして,断続的かつ前後関係の難解な物語の展開はシルバーエイジから現代へと移行するために最も効果的な措置であった。つまり行間を埋め,時代を統合し,人格の融合を行うのは我々読者の想像力に任されているのだ。
これこそが彼のオリジナリティ,作家としての唯一無二性ではないだろうか。R.I.P.の最後で明かされた,言葉の連想から生まれたストーリーについての是非などはどうでも良い。語るべきは彼がそのような(狂気じみた)想像力の手綱を握り,驚くほど巧みに物語を展開してみせたことなのだ。

読者は彼の見せる表層的な狂気に翻弄されていてはいけない。進んで世界に踏み入り,物語を継承し紡いでいく必要がある。なぜなら,我々が与えられた世界を享受するだけの読者に堕した時,「漫画は低俗」という言説を受け入れざるを得なくなってしまうからだ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-06-03 21:52:39] [修正:2012-06-08 11:44:03] [このレビューのURL]

今では表紙くらいしか描かなくなってしまったアレックス・ロスの美麗なアートが楽しめる作品集。コミックスというより絵本的,でもグラフィックノベルよりは対象年齢低めな感じ?よく定義は知りませんが。
クリスマスエピソードっぽいスーパーマンの物語から始まり,バットマン,ワンダーウーマン,キャプテンマーベル,それに地球狭しと飛び回るJLAの活躍が楽しめる。どのエピソードも基本的に人間との戦いというか,力では解決できない問題にヒーローが悪戦苦闘する様が描かれている。超常的な力を誇るヒーローたちの人間的内面に踏み込んだ作品。脚本のポール・ディニも流石で,それぞれわかりやすく説得力のあるストーリーになっている。
語り口が第三者的かつ一般人の視線に満ちているのがロス作品の特徴ではないか。ヒーローたちに向けられた愛情を自分自身の視線と重ね合わせることができ、コミックスの世界に自然に参加できるのが魅力だと思う。

2ページオリジンも収録されていて,様々なヒーローの人となりとか行動理念がわかるので入門編にオススメ。
その中でもキャプテンマーべルの話が良い。アレックス・ロスは本当にキャプテンマーべルがお気に入りなんだなーとか思う。日本ではあまり馴染みのないキャラクターだが,子供の優しさや人間性を保ったままスーパーパワーを振るうヒーロー像がとても魅力的に描けている。
最後にあるイラストも心和む。クリスマスパーティーをするJLAの面々を窓の外からうらやましそうに眺めるバットマン,君も来いよと手招きするスーパーマン,という構図が特に好き。

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[投稿:2012-03-08 14:03:29] [修正:2012-06-08 11:16:34] [このレビューのURL]

 邦訳アメコミは暗い。というか重い。ターゲット層を察するに大人向けで中身の濃いアメコミを紹介したいのが実際のとこなのだろう。だけど「ダークナイトリターンズ」や,「WATCHMEN」のような大傑作は,気軽に読み返すことができない代物でもある。姿勢を正してコーヒーと目薬を脇に置き,これから半日潰すことを覚悟して「さぁ,読むぞ!」てな意気込みで読む。だけどそういうヘビーな漫画ばかり読んでいると,今度はお腹に軽いのが欲しくなってくる。そんな時にサッと手が伸びる漫画がこれ。
 本書の主人公「ハーレイ・クイン」は,バットマンの宿敵ジョーカーの恋人だ。心理学部の生徒だった彼女はインターン先のアーカム精神病院でジョーカーに一目惚れする。で,ジョーカーの脱走を手助けしてからはずっと側にいるというわけである。日本でもアニメ,コミック,ゲームと色々な媒体で活躍しているので知名度もそこそこあるかと思う。
 前編の「マッドラブ」がオリジンみたいなもんなのだが,とにかくハーレイの可愛らしさ,色っぽさや無邪気さに夢中になる。アニメ・バットマンのスタッフが描いており,丸みを帯びてステキにデフォルメされたキャラクターが表情豊かに(バットマンでさえ)動き回るのが特徴。日本で一番メジャーなもん言うとパワーパフガールズみたいな感じと言えばわかるだろうか。メジャーだよね?最近のアニメは知らんがキムポッシブルとかのが有名なのかしら。まあとにかく,そんなノリで気楽によめるというわけだ。
 このハーレイもジョーカーと一緒になって悪いことしたりバットマンと戦ったりするのだが,メインの目的はそちらではない。バットマンにしか興味がないジョーカーを,なんとか自分に振り向かせようと必死になってやっているのだ。このいじましさが全面に出ていてどうしても憎めない,というか応援してしまう。ジョーカーをアーカムから救いだそうと決心するシーンの,狂気じみていながらどこか母性を感じさせるとことか,バットマンの口八丁で追いつめられる時の弱々しさなんて見てるともうね。バットマンが憎らしくなること請け合い。
 さて,そんな彼女は必死でジョーカーに尽くしたあげく手ひどく捨てられることになるのだが,その恋の行方やいかに。

 後編「ハーレイ&アイビー」は,親友のポイズンアイビーとのアメリカ縦断珍道中。女性版GL/GAと名高いというのは嘘だ。こちらにはジョーカーは登場せず,ハーレイの奔放さにアイビーが振り回されるというパターンになっている。馬鹿度が増したように見えるハーレイのハシャギっぷりと,うんざりしながらやっぱりハーレイが好きなアイビーの関係にニヤニヤする。女の子同士がキャッキャしてるのって楽しいよね。うん。毎回サービスシーンもあるしね。マッドラブの時のセクシーさとか,こういう健康的なお色気があるところもですね,お約束というんですか,これが萌えってやつじゃないんですかね実際。いや実際ね。はい。
 えーともかく,アニメ由来の子供向け作品ということが程度の低さと同意でないというのは,実際に読んでいただければわかることだろう。その独特な作画法と計算されたプロットの展開には美しさを感じるほどである。

そんなこんなで、ダークでクールなのも良いいけど,こんな笑えるのが増えてもいいねと思える作品。
 ハーレイとアイビーのコンビの姿は「バットマン:ブラックアンドホワイト2」でも見ることができる。また,本書の帯でも宣伝しているアニメ「バットマン:ブレイブ&ボールド」では今作以上にぶっ飛んだキャラのギャグ展開を楽しむことができる。そして女の子がキャッキャするのをみたければgothom girlsをチェックするのだ!

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[投稿:2012-04-17 10:38:28] [修正:2012-04-17 15:35:09] [このレビューのURL]

グリーンランタンに関しては全くの予備知識無しで読んだ。かつて最高のグリーンランタンと呼ばれ、暗黒面に堕ち、いまでは復讐の精霊と恐怖の化身との間に解け合い不安定な存在となっているハル・ジョーダン。彼の復活と再生を描いたエピソードである。
復活にいたるまでの背景、膨大な設定を知らないまま読むと、はっきりいって大筋をつかむので精一杯である。人物相関などは附属の解説を読めば把握できるようになっている。

今作は、これまで購入したアメコミの中で最も少年漫画的展開、バトルを楽しめる作品であった。特に過去の仲間達が揃って宣誓を行う場面は何度読んでも痺れる。
読んでいて思ったのはなんとなくスターウォーズみたいだなーという所。色々な宇宙人を集めた警察機構、故郷を滅ぼされ、(黒幕のたくらみによって)暗黒面に堕ちてしまう主人公など、映像化されたときにその辺りの既視感からパチモンとして倦厭されるのではないかなどと思わされる。
 それはともかくとしてグリーンランタン:リバースは堕ちた英雄の復活のカタルシスを味わえる作品である。贖罪と再生への物語であり、他の邦訳コミックスにない戦闘中心のストーリー展開や映画作品のようにダイナミックな構成が見事な傑作であるということは、間違いがない。

しかし、やはりオリジンからパララックスへ堕ちる課程を観ないと最高のカタルシスは得られないのだろうと思わせられる。なぜこれを一番最初の邦訳にしたのだろうか?

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[投稿:2011-09-02 20:58:21] [修正:2011-09-02 20:58:21] [このレビューのURL]

あ?みんは普通の少女漫画を描きたかったんだなぁ。

やっぱり絵はこのくらいうまく描けたんだよね、お父さんは心配性の1話みると、そこまで絵が下手じゃない。それまではギャグっぽく崩してたんだろうなーと。

とはいえ相変わらずの変態ギャグ漫画、ポエミーな少女漫画を描くには無理が…

天湖森夜はあーみんの出すキャラとしてはかなり珍しい王子様タイプで、意外さを感じたり、いろいろと新しい発見のある漫画。

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[投稿:2011-06-04 19:13:19] [修正:2011-06-04 19:13:19] [このレビューのURL]

少女漫画と言えばこれ、という感じ。子供のころから追って読んできていたので、そのころでも相当古い感じでしたので、一度読まなくなってからもうとっくに完結したんだろうなぁ、なんて思っていたらぜんぜん完結していないと聞いて驚きました。
主人公マヤはドジでブスで・・・どこがやねんと思わせるような感じですが、少女の成長物語と、それを見守るロリコンで薔薇族の人との恋。舞台という表現の場を通して成長していく様、その裏にある非情とも言えるような特訓の数々など、がんばる少女のけなげさに感情移入させられる、このへんは「おしん」以来伝統か。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-04 18:03:54] [修正:2011-06-04 18:03:54] [このレビューのURL]

H大学を舞台に獣医の卵ハムテル達の日常が淡々と、それでいて適度なドタバタとで展開される。
結構専門的な部分に触れる漫画なのだが、とても読みやすい、初見は小学生のころでしたが、それでもすんなりと読めて笑えるのは、佐々木倫子先生の構成、絶妙なバランス感覚のなせるところだなぁ、と。
人間も動物の対等な、友達とか家族といった感じの関係性にはほのぼのとさせられる。
キャラクターの造詣も素晴らしく、私は大体の漫画は登場人物の名前をあんまり覚えてないタイプなのですが、まるで知り合いのごとくこの漫画の登場人物の名前は思い出せる、そのくらい各々キャラが立っている(それでいて派手すぎもせず)漫画です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-04 17:58:52] [修正:2011-06-04 17:58:52] [このレビューのURL]

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