「amazonly」さんのページ

総レビュー数: 36レビュー(全て表示) 最終投稿: 2023年01月15日

キャラクターの魅力や話の完成度の高さは申し分ない。
全体的なストーリーの出来もさることながら1話1話がちゃんと中身濃くて面白く仕上がってるのがすごい。

特に各キャラの動かし方、群像劇がうまい。無駄なキャラが一人もいない。
少年漫画特有の不自然な後付けや露骨な引き延ばしや脳筋戦闘描写もない。
主人公エドワードは最初からレベル70程度の戦闘力を誇りそこから全く強くならないままであったが、精神面は大きく成長した。

少年漫画においてマイナスだと思われがちな要素をとことん排除した、ある種漫画のお手本のような漫画ともいえる。

しかし熱意まで排除した漫画であるかと言われれば全くそんなことはない。

作者は北海道の農家で生まれ育った方で、キャラクターのセリフ等からそこで育った彼女の死生観および生命倫理観が大きく反映されてる漫画だということがしっかりと伝わる。

実体験のおかげでこういった漫画が描けるのだなとわかるんですよね。

イシュヴァール殲滅戦の話を描くにあたっては第二次世界大戦を実際に経験した当事者から取材を受けてから描いたそうな。
最後のイシュヴァール人の遺した"恨みます"はこの漫画の中で一番強烈なセリフで、後にその戦争で両親を亡くし怨敵と出会い復讐心に駆られたヒロインに対しお前の手は人を殺すのではなく生かすためにあるんだろと、主人公が一本一本彼女の持つ拳銃から指をほどいてやるシーンは作中一番美しいシーンだと個人的に感じた。

エドとアルの過去編で「一は全、全は一」と自然の摂理(この世の仕組み)を説き、その直後にそれを否定するかの如く「ありえないなんてことはありえない」を信条とするグリードと出会い、そこからその言葉がまるでのちの伏線にして作品の全体のテーマの一つであるかのように作中世界の常識が覆されること続きのストーリーが展開がされる。そんな漫画。





ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-04-29 03:13:57] [修正:2024-07-11 04:28:03] [このレビューのURL]

ナイスレビュー: 1

[投稿:2022-10-19 16:57:16] [修正:2024-06-26 05:31:05] [このレビューのURL]

6部までの評価です


良かった点
・どのパートもラストバトルがアツい
・ウジウジタイプがいない明朗快活な主人公たち
・ネットミームにもなっている濃いセリフと名シーンの数々
・戦闘描写がロジカル
・スタンドのデザインが格好いい

悪かった点

・ストーリーが面白くない。

これが正直この漫画が手放しで面白いとは思えない一番の理由だった。
雑魚敵との戦いがどのパートもやたらとクドく、それが話の面白くなさに間違いなく一役買ってしまってる。行き当たりばったりな展開も多い。
あまり見やすくはない絵で数話完結バトルをひたすらと繰り返すストーリーはどうしても面白いと思えない。
特に第3部はDIOの館に着くまで延々とどうでもいい敵キャラを倒すだけの作業ゲーのような漫画だった。
恐らく荒木先生は短編を描くのはめちゃくちゃ上手いけど長期的な話を構想することはできない人なんだと思う。
だからどうしてもライブ感漫画になってしまう。


登場人物のドラマと成長、次の話と山場への伏線と溜めパート、存在感と出番のある非ラスボスの悪役がしっかりと用意されてる他の名作のストーリーがいかに面白いか、皮肉にもこの漫画のおかげで再確認させられてしまった。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2024-06-18 19:23:48] [修正:2024-06-20 01:50:32] [このレビューのURL]

8点 ONE PIECE

キャラを、人間を、世界を描くのが上手すぎる漫画だなと。


時には政府が悪となり、ドフラミンゴや黒ひげのような悪役が正論を時折放つこともある善悪観が柔軟な作風。
旧海軍三大将もそれぞれの正義感はバラバラであり、悪事を働いてる四皇や七武海も世界の均衡のために必要な存在となってしまってる。
いわば複雑な世界観を持つ作品。

そんな世界の中で主人公ルフィは自分のやりたいことをただひたすらにやりまくってる。曰く、「おれは支配なんかしない。この世で一番自由な奴が海賊王」だそう。
犯罪者の主人公に対して忖度しているような世界観ではなく、"海賊はどこまで行っても海賊"と、悪を肯定することなど決してない作風なのも好印象。

これだけでもうすでにかなり特異な漫画なのだが、自分が感心したのはそんな多種多様な価値観を持つ数多のキャラクター達を抱える巨大な世界観を破綻させることなく21世紀に入る前から今に至るまでたった一人の作者が作り続けてること。

戦闘力のインフレもそこまでしてないですよね。
(近海の雑魚に腕食われたシャンクスとクロコダイルの初期の懸賞金だけはさすがに設定ミスだと思うが)

ルフィは普段はおちゃらけているが時折カッコイイことをする。しかしその”読者に「カッコイイ」と思わせる瞬間”は恐らく尾田栄一郎にしか生み出せることができないくらいの独特さがある。(呪術〇戦にベラミーをワンパンKOするあの名シーンに酷似しているシーンがあったが、当然オリジナルには遠く及ばずだった)

いろいろな意味で唯一無二であり、作者の漫画づくりの上手さがうかがえる漫画。

努力友情勝利だけの漫画じゃないんですよ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2022-10-18 16:25:17] [修正:2024-06-08 06:48:25] [このレビューのURL]

漫画の描き方が良い意味で現代的。

かわいい女の子の見た目をしたエルフが主人公で、その相棒ポジの子も美少女なのだがキャッキャウフフしてる百合作品ではなく男性キャラも多く登場する。
それもおそらく男女両方から好かれるタイプの男たち。
決して高圧的な態度で接することなく下品でもなく不快にならない。

淡々としてる作風だがそれが逆に良い。読んでてくどくならない。読み手にストレスを与えず心地の良い読み応えになってる。

漫画における面白さは巨悪を倒すまでのストーリーが一般的だが、この漫画はその巨悪を倒した”後”の話を描いてるにもかかわらずこんなにも面白く描けるのだから、日本の漫画のポテンシャルもまだまだ捨てたもんじゃないなと思った。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2024-01-01 17:52:05] [修正:2024-06-08 06:08:16] [このレビューのURL]

少年誌の中では間違いなく史上最高のストーリーの1つ。
プロット、ドラマ、セリフ、演出、衝撃展開、バトル描写、エンタメ性、メッセージ性
あらゆる面で素晴らしい。
弱点と思われがちな作者の画力も後半はちゃんと上手い人のソレだった。

「巨人に人間が立ち向かう物語」と思わせておいて、蓋を開けてみれば人間同士の醜い戦争の話であり重厚なヒューマンドラマ。
それもご都合で路線変更した訳ではなく露骨な後付けもなく初期から構想してたかのような伏線回収やどんでん返しが見事。
過去の台詞を過去で終わらせず後の話に活かすことが作者は異常レベルで上手いのでそれが確かな読み応えへと繋がり、作品に対する信頼になっていたんですよね。

キャラクターを「〇〇が悪で○○が正義」のような記号的な描き方をせず、だれもかれもが心の中に悪魔を抱えている。明確な悪役が存在せず、その一方で万人に都合のいい英雄も存在しない世界。

物語序盤では正義サイドに属しているかと思われていた主人公が自身のエゴにより最終的に人類史上最悪のジェノサイドに手を染めてしまうという前代未聞の結末も不謹慎ながらエンタメとしては最高に面白い。
そんな主人公に対して私が「最悪なヤツ」とはとても思えなかったのは彼が「自由になりたい」と言う人間の、生物の誰もが持っている欲求を誰よりも強く抱いていたからでしょう。
そんな我々読者もまた悪魔の心を抱いているのだなと。

人類の普遍性と争いが起きるメカニズムをここまで奥深く仕上げたフィクションは古今東西存在しないんじゃないでしょうか。

人類は争いをやめることができない愚かな生き物であるという諦めの結論に近い終わり方をしていたが、決してニヒリズムには傾倒せず「森から出続けなければいけない」「世界は残酷だが美しい」というに生に対して肯定的とも読み取れるメッセージもしっかり残していたように思う。



一般的な少年誌とは一線を画する読み応えだったが、それでいて「立体起動装置」「九つの巨人」のようなワクワクする少年漫画的ロマンも欠かさない。

第42話「戦士」や第100話「宣戦布告」は漫画史に残る最高のトリハダ回なのでぜひとも見るべき。


こう言う型破りで挑戦的な漫画こそが評価されるべき。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-03-14 01:19:58] [修正:2024-03-19 16:28:55] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

うずまきナルトというまっすぐな志を持つ落ちこぼれ少年が火影になるまでの物語をベースとした、人々の成長、夢、葛藤。心の闇、憎しみの連鎖、愛、と、様々な人間の想いが描かれたジャンプのかつての看板漫画。

ナルトの親友であり最大の宿敵であるサスケとの戦いを最後まで溜めておいてそれを満を持してドラマチックな演出で描き、ナルトとサスケが和解をすると同時にマダラと柱間から始まった壮絶な歴史も終わりを迎えたことを強く意識させていたラスト。
少年漫画としては満点の最後だった。

カカシ、シカマル、ミナト、自来也のようなこいつらが主役の映画丸々1本作れるんじゃないかと思うくらい濃いサブキャラ達に浮気することなく、ナルトと言うただひとりの主人公を可愛がり続けたってのもデカい評価点。


群像劇要素の濃いストーリーにもかかわらずナルトとサスケの二人がメインだってことは終始貫かれてたんですよね。
メインサブ両方キャラがうまいこと活きてたなという印象。
(後半ロックリーやネジが全く目立っていなかったことだけが残念)

イタチの真実やトビの正体等のどんでん返しも見事。
特にイタチに関しては、「ワルいやつに見えて実はイイやつだった」と言う、キャラクターの魅力を損ねかねない不安要素をかかえてる、ある種描き手の手腕が試されるキャラとしてはうまいこと自然に描かれていたなと。

敵キャラの魅力・存在感≒作品の面白さととらえがちな自分としては

再不斬&白

我愛羅

大蛇丸

イタチ

暁メンバー

ペイン六道

ダンゾウ

マダラ・オビト
と、しっかりと作中において存在感を残した名悪役ばかりで見てて飽きなかった。素晴らしい。

本作は海外で人気なアニメの代表格のような扱いを受けているらしいがそれもそのはず。
上記のことだけでなくオサレ要素が強い和風のビジュアルや思わず真似したくなる忍術と印象強い戦闘シーンの数々。
(我愛羅vsリー、ナルトvsペイン、ガイvsマダラあたりがベストバウト候補)

あくまでも少年漫画としてはドラゴンボールを抑えて理想の漫画なんじゃないかなと再評価しました。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-01-22 19:25:54] [修正:2024-03-13 15:26:28] [このレビューのURL]

8点 BLEACH

リアタイで追ってた読者からは評価が低いようですが、作者独特のイカしてる(?)画風は誰にも取って代わられない唯一無二の漫画なのは事実でしょう。
更木剣八、市丸ギン、藍染惣右介、京楽春水、涅マユリ辺りのキャラが自分に刺さった。名キャラクター量産機のような漫画でもある。

ストーリーや設定がガバガバ?そんなもん鬼滅やドラゴンボールだってそうでしょ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2024-03-07 14:05:23] [修正:2024-03-07 14:05:23] [このレビューのURL]

5点 惡の華

物語終盤にあたる巻はすぐ読み終えてしまうほど内容が薄く、意外と高く評価されてるのが不思議。
これ系の陰湿な題材を扱った漫画って誰もが納得するようなスッキリする結末が描かれてたのを見たことがない。
聲の形やアイアムアヒーローや善悪の屑よろしく、読んでて気持ち悪くなることが多々あったけど怖いもの見たさの感覚で次の話を早く読みたいと思わせるエンタメ性は高かったかな

ナイスレビュー: 0

[投稿:2024-02-21 16:10:02] [修正:2024-02-21 16:13:30] [このレビューのURL]

アクション、コメディ、サスペンス、画力、演出 どれをとってもレベルの高い漫画だと思う。
学園都市と言う魅力的な世界観と独自のSFチックな設定が織りなす卓越した能力バトル描写は一見の価値あり。
何でもアリな魔法ではなく、科学に基づいた超能力で高度な能力バトルをやってるってのが1番の評価ポイント。
複雑な話でも綺麗な絵で読みやすい。

原作の禁書目録の方がかなり人を選ぶ作品ゆえに過小評価されすぎてる気がする漫画。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-06-23 19:06:23] [修正:2024-02-16 05:16:59] [このレビューのURL]

<<前の10件
1234