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総レビュー数: 37レビュー(全て表示) 最終投稿: 2023年01月15日

キャラクターの魅力や話の完成度の高さは申し分ない。

特に各キャラの動かし方、群像劇の進め方に関してはピカイチ。
少年漫画特有の不自然な後付けや露骨な引き延ばしや脳筋戦闘描写もない。
主人公エドワードは最初からレベル70程度の戦闘力を誇りそこから全く強くならないままであったが、精神面は大きく成長した。

少年漫画においてマイナスだと思われがちな要素をとことん排除した、ある種漫画のお手本のような漫画ともいえる。

しかし熱意まで排除した漫画であるかと言われれば全くそんなことはない。

作者は北海道の農家で生まれ育った方で、キャラクターのセリフ等からそこで育った彼女の死生観がかなり反映されている漫画だということはしっかりと伝わりますし、エドとアルの過去編のサバイバルやブリッグズ編では実体験のおかげでこういう漫画が描けるのだなとわかるんですよね。
イシュヴァール殲滅戦の話を描くにあたっては第二次世界大戦を実際に経験した当事者から取材を受けてから描いたそうな。
ツイッターをやらない理由を聞かれた際には「世の中に伝えたいことがあるのであれば漫画で伝えればいい」と答えたそうで、本当に自分の描きたいことだけを漫画にしていてその上決して独りよがりな作風にならずこの面白さを放っていたのは本当に凄い。

永遠に賞賛されるべき漫画。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-04-29 03:13:57] [修正:2024-03-19 17:02:44] [このレビューのURL]

少年誌の中では間違いなく史上最高のストーリーの1つ。
プロット、ドラマ、セリフ、演出、衝撃展開、バトル描写、エンタメ性、メッセージ性
あらゆる面で素晴らしい。
弱点と思われがちな作者の画力も後半はちゃんと上手い人のソレだった。

「巨人に人間が立ち向かう物語」と思わせておいて、蓋を開けてみれば人間同士の醜い戦争の話であり重厚なヒューマンドラマ。
それもご都合で路線変更した訳ではなく露骨な後付けもなく初期から構想してたかのような伏線回収やどんでん返しが見事。
過去の台詞を過去で終わらせず後の話に活かすことが作者は異常レベルで上手いのでそれが確かな読み応えへと繋がり、作品に対する信頼になっていたんですよね。

キャラクターを「〇〇が悪で○○が正義」のような記号的な描き方をせず、だれもかれもが心の中に悪魔を抱えている。明確な悪役が存在せず、その一方で万人に都合のいい英雄も存在しない世界。

物語序盤では正義サイドに属しているかと思われていた主人公が自身のエゴにより最終的に人類史上最悪のジェノサイドに手を染めてしまうという前代未聞の結末も不謹慎ながらエンタメとしては最高に面白い。
そんな主人公に対して私が「最悪なヤツ」とはとても思えなかったのは彼が「自由になりたい」と言う人間の、生物の誰もが持っている欲求を誰よりも強く抱いていたからでしょう。
そんな我々読者もまた悪魔の心を抱いているのだなと。

人類の普遍性と争いが起きるメカニズムをここまで奥深く仕上げたフィクションは古今東西存在しないんじゃないでしょうか。

人類は争いをやめることができない愚かな生き物であるという諦めの結論に近い終わり方をしていたが、決してニヒリズムには傾倒せず「森から出続けなければいけない」「世界は残酷だが美しい」というに生に対して肯定的とも読み取れるメッセージもしっかり残していたように思う。



一般的な少年誌とは一線を画する読み応えだったが、それでいて「立体起動装置」「九つの巨人」のようなワクワクする少年漫画的ロマンも欠かさない。

第42話「戦士」や第100話「宣戦布告」は漫画史に残る最高のトリハダ回なのでぜひとも見るべき。


こう言う型破りで挑戦的な漫画こそが評価されるべき。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-03-14 01:19:58] [修正:2024-03-19 16:28:55] [このレビューのURL]

10点 宇宙兄弟

ムッタだけでなく様々な大人たちの生き様、ヒューマンドラマに感情移入してしまう。
どの登場人物も嫌味がなく気持ち良く読める。
カッコいい大人…と言うよりはどこか弱さがあり、現実を直視しながら夢に向かって前進していく大人たちを魅力的に描くのが本当に上手い。

世界に誇るべき日本の漫画とはこう言う作品のことを言うのだろう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-03-13 22:30:29] [修正:2023-06-25 23:52:14] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

うずまきナルトというまっすぐな志を持つ落ちこぼれ少年が火影になるまでの物語をベースとした、人々の成長、夢、葛藤。心の闇、憎しみの連鎖、愛、と、様々な人間の想いが描かれたジャンプのかつての看板漫画。

ナルトの親友であり最大の宿敵であるサスケとの戦いを最後まで溜めておいてそれを満を持してドラマチックな演出で描き、ナルトとサスケが和解をすると同時にマダラと柱間から始まった壮絶な歴史も終わりを迎えたことを強く意識させていたラスト。
少年漫画としては満点の最後だった。

カカシ、シカマル、ミナト、自来也のようなこいつらが主役の映画丸々1本作れるんじゃないかと思うくらい濃いサブキャラ達に浮気することなく、ナルトと言うただひとりの主人公を可愛がり続けたってのもデカい評価点。


群像劇要素の濃いストーリーにもかかわらずナルトとサスケの二人がメインだってことは終始貫かれてたんですよね。
メインサブ両方キャラがうまいこと活きてたなという印象。
(後半ロックリーやネジが全く目立っていなかったことだけが残念)

イタチの真実やトビの正体等のどんでん返しも見事。
特にイタチに関しては、「ワルいやつに見えて実はイイやつだった」と言う、キャラクターの魅力を損ねかねない不安要素をかかえてる、ある種描き手の手腕が試されるキャラとしてはうまいこと自然に描かれていたなと。

敵キャラの魅力・存在感≒作品の面白さととらえがちな自分としては

再不斬&白

我愛羅

大蛇丸

イタチ

暁メンバー

ペイン六道

ダンゾウ

マダラ・オビト
と、しっかりと作中において存在感を残した名悪役ばかりで見てて飽きなかった。素晴らしい。

本作は海外で人気なアニメの代表格のような扱いを受けているらしいがそれもそのはず。
上記のことだけでなくオサレ要素が強い和風のビジュアルや思わず真似したくなる忍術と印象強い戦闘シーンの数々。
(我愛羅vsリー、ナルトvsペイン、ガイvsマダラあたりがベストバウト候補)

あくまでも少年漫画としてはドラゴンボールを抑えて理想の漫画なんじゃないかなと再評価しました。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-01-22 19:25:54] [修正:2024-03-13 15:26:28] [このレビューのURL]

アクション、コメディ、サスペンス、画力、演出 どれをとってもレベルの高い漫画だと思う。
学園都市と言う魅力的な世界観と独自のSFチックな設定が織りなす卓越した能力バトル描写は一見の価値あり。
何でもアリな魔法ではなく、科学に基づいた超能力で高度な能力バトルをやってるってのが1番の評価ポイント。
複雑な話でも綺麗な絵で読みやすい。

原作の禁書目録の方がかなり人を選ぶ作品ゆえに過小評価されすぎてる気がする漫画。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-06-23 19:06:23] [修正:2024-02-16 05:16:59] [このレビューのURL]

9点 DEATH NOTE

初めて読んだ時のインパクト。緻密な頭脳戦。続きが気になるスリリングなストーリー。小畑健さんの美麗で巧すぎる絵。夜神月とLの強烈なキャラクター性と、一度読んだら忘れられない彼らの最期のシーン。
自分にとって面白いと思える要素が揃いに揃ってる。たった12巻の尺でここまで読み手にとって印象に残る作品は他に存在するんだろうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-04-30 13:05:05] [修正:2023-05-01 01:55:15] [このレビューのURL]

迫力と緻密な書き込みが尋常なく凄まじいトンデモ画力。
恐ろしくグロテスクな魔物のデザインセンスととてつもない画力から放たれる絶望的な演出と表現力。

「俺を食い残したのが貴様らの運のつきだってな!」「神に会ったら言っとけ!放っとけってな!」と絶望に満ちた世界観と過酷な人生と鉄塊のような大雑把で巨大な剣と共に豪快に戦い続ける、読者への配慮や忖度なんてのは一切ない真の漢・ガッツの生き様。

見開きを丸々使うコマが多く、話の進みが遅いのが難点でありストーリー性で言ったらやや進撃の巨人には劣るが、三浦健太郎先生よりも「おどろおどろしく生々しい"ダーク"ファンタジー」を表現出来る人間なんて世界中どの作品を見渡しても間違いなく存在しない。

漫画と言うよりかはもはや芸術。
世界に自慢出来る作品を生み出し、日本の誇りとも言うべき人の急逝が本当に悔やまれる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2023-01-25 15:32:55] [修正:2023-01-25 16:00:02] [このレビューのURL]

8点 ONE PIECE

キャラを、人間を、世界を描くのが上手すぎる漫画だなと。


時には政府が悪となり、ドフラミンゴや黒ひげのような悪役が正論を時折放つこともある善悪観が柔軟な作風。
旧海軍三大将もそれぞれの正義感はバラバラであり、悪事を働いてる四皇や七武海も世界の均衡のために必要な存在となってしまってる。
いわば複雑な世界観を持つ作品。

そんな世界の中で主人公ルフィは自分のやりたいことをただひたすらにやりまくってる。曰く、「おれは支配なんかしない。この世で一番自由な奴が海賊王」だそう。

これだけでもうすでにかなり特異な漫画なのだが、自分が感心したのはそんな多種多様な価値観を持つ数多のキャラクター達を抱える巨大な世界観を破綻させることなく21世紀に入る前から今に至るまでたった一人の作者が作り続けてること。

戦闘力のインフレもそこまでしてないですよね。
(近海の雑魚に腕食われたシャンクスとクロコダイルの初期の懸賞金だけはさすがに設定ミスだと思うが)

ルフィは普段はおちゃらけているが時折カッコイイことをする。しかしその”読者に「カッコイイ」と思わせる瞬間”は恐らく尾田栄一郎にしか生み出せることができないくらいの独特さがある。(呪術〇戦にベラミーをワンパンKOするあの名シーンに酷似しているシーンがあったが、当然オリジナルには遠く及ばずだった)

いろいろな意味で唯一無二であり、作者の漫画づくりの上手さがうかがえる漫画。

努力友情勝利だけの漫画じゃないんですよ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2022-10-18 16:25:17] [修正:2024-03-11 22:10:44] [このレビューのURL]

8点 BLEACH

リアタイで追ってた読者からは評価が低いようですが、作者独特のイカしてる(?)画風は誰にも取って代わられない唯一無二の漫画なのは事実でしょう。
更木剣八、市丸ギン、藍染惣右介、京楽春水、涅マユリ辺りのキャラが自分に刺さった。名キャラクター量産機のような漫画でもある。

ストーリーや設定がガバガバ?そんなもん鬼滅やドラゴンボールだってそうでしょ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2024-03-07 14:05:23] [修正:2024-03-07 14:05:23] [このレビューのURL]

優しく好感の持てる登場人物の描き方や作風が自分好みでした。
淡々としてるがそれが逆に良い。読んでてくどくならない。読み手にストレスを与えず心地の良い読み応えになってる。
ドラクエ、なろう系小説のような剣と魔法のファンタジーな世界観だけど、世界征服を企む悪の大魔王を討ち取る!みたいなテンプレシナリオではないところも◎

ナイスレビュー: 0

[投稿:2024-01-01 17:52:05] [修正:2024-01-01 18:23:34] [このレビューのURL]

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