「佐々木裕健」さんのページ

総レビュー数: 58レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月12日

萌え漫画、ハーレムものに限りなく近い存在でありながら、決定的に違う何かが入り込んでいる。

一人の男性に複数の女性という構図は、それが純愛の体裁をとっていようがいまいが、男に都合の良い世界観であることにかわりはないし、また、腐るほどありすぎて陳腐なパターンでもある。

そんな世界観に「女装癖」と「同性愛的展開」が入り込んでいるため、「男に都合の良い世界」も「予定調和」も吹っ飛ばされ、極めて独特な変態世界を生み出している。

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[投稿:2007-06-12 20:44:35] [修正:2007-06-12 20:44:35] [このレビューのURL]

約10年前に某漫画批評系掲示板でこの作品をネタにパクリ論争をしたことが懐かしい。今思うと、別に法的に問題になる盗作では決してないし、作品の質と売り上げは必ずしも一致しないのはこの作品に限ったわけではないのだから、あんなに熱くなる必要もなかったわけだが。

いずれにせよ、『幽遊白書』がなければあの箇所は存在しなかったのだろうなあ、と思わせるくらいの、器用なだけの貧相な作品です。

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[投稿:2007-06-12 20:34:00] [修正:2007-06-12 20:34:00] [このレビューのURL]

「もてない男の恋愛」を近未来の世界と融合させ、今までの恋愛ものからは取りこぼされてしまったものを上手にすくい上げている。

作者の力量、経験の不足から、物語が進むにつれむちゃくちゃになってきたが、それでもこの作品で描こうとしていたこと自体が極めて今日的、それでいて誰も正面から手をつけてこなかった題材であり、未熟な状態で生まれてしまったことが惜しまれる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-12 20:22:20] [修正:2007-06-12 20:22:20] [このレビューのURL]

絵柄がもともとシリアス向きではないし、そのシリアスな部分とギャグの部分がとけあっておらず、水と油のような状態のまま存在しており、正直、「どちらか片方にしてくれ」と感じた。というか、この絵でドロドロシリアスは読みたくない。

作者が職人に徹さず、我を出してしまったことが作品の統一感にマイナス方向に働いてしまった。

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[投稿:2007-06-12 20:15:44] [修正:2007-06-12 20:15:44] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

もともと青年誌でやるべきテーマを少年漫画に持ってきてしまったために、全てが中途半端なご都合主義になってしまった。


特に私が気に食わない展開は志々雄真実が勝手に燃えて絶命してしまったところである。
もし志々雄が自滅しなければ、剣心は二者択一を迫られる。
1:殺さない程度に痛めつけ、警察に引き渡す。
2:殺す。
もし1を選べば志々雄は死刑になるか脱獄するかのどちらかしかない。死刑になれば、剣心は間接的に殺しを手助けしたことになるし、脱獄されたら、また多くの人間の命が犠牲になる。
「不殺の誓い」を守ることにより、これだけのリスクが出るというのに、志々雄の自滅により、リスクは回避できるは殺さずにすんだはで、良いとこどりになってしまったわけである。


剣心の「不殺の誓い」は、それによって罪をかぶるもの、命を落とすものを別に作り出すという本質的なジレンマがあるにも関わらず、そのテーマに真正面に取り組むことなく、ご都合主義的展開でスルーさせ、単なるバトルものとしてしまったことに、私は怒りすら感じてしまう。

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[投稿:2007-06-12 20:08:15] [修正:2007-06-12 20:08:15] [このレビューのURL]

オタクと大学と青春を上手にミックスしている。

『五年生』を見る限り、作者はオタクでも何でもなさそうだが、的確でもあり、でも侮蔑心のなさそうな描写は好感を持てる。

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[投稿:2007-06-12 19:52:06] [修正:2007-06-12 19:52:06] [このレビューのURL]

『たとえばこんなラブ・ソング』の三角関係をそのまま持ち込んでいる。

一人の男が二人の女の間で揺れる(揺らす)というのは、それだけで物語が勝手に、劇的に進んでいく便利さがあるわけだが、そのような形でしか恋愛を表現できないのでは、恋愛の機微を表現していることにはならないと思う。

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[投稿:2007-06-12 19:46:40] [修正:2007-06-12 19:46:40] [このレビューのURL]

『天』で勝ちパターンを発見し、『カイジ』でメジャー系にのし上がったが、その後しばらく停滞、そして『最強伝説黒沢』で更なる飛躍を成し遂げた、と私は解釈している。

そもそも、『天』のヒットの前は主に人情ものばかり書いていた福本にとって、本当に描きたかったのは「弱者」であったのだろう。だから「強者が勝つ」物語以上に描きたかったのは「弱者が非情な現実をいかにして生きるか」であったのだろうと思われる。

その思いを達成したこの作品によって、シリアスだけではなく、ギャグ、コメディーまでも福本節にのせることに成功した。

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[投稿:2007-06-12 19:37:08] [修正:2007-06-12 19:37:08] [このレビューのURL]

漫画に対して、あまりに無条件な賛美が鼻につく。

漫画というものは日本社会にとっても日本人にとっても極めて大きな存在だが、それは無条件にすばらしいもの、心を豊かにするもの、というわけでは決してない。

薬もあれば毒もある、面白い漫画もあればつまらない漫画もある、作者が全力で描いたものもあれば手抜きをしたものもある、時には作者の人格を疑いたくなるような、不愉快になる漫画もある。

そういった事情をバッサリ切り捨てた人情ものは、本質的なところでヤオイと変わらないと思われる。


私はだいたい3巻くらいまで集めて、上記のように思った瞬間、全て売り払いました。

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[投稿:2007-06-12 19:23:55] [修正:2007-06-12 19:23:55] [このレビューのURL]

はっきりいって、点数がつけにくい作品。とても面白くなる要素を持っていながら、致命的な欠点があり、結果その面白さもそがれている。最終的には2点〜8点の中間として5点とした。

中盤までは、絵柄の軽さと内容のバランスがギリギリ保たれていた。中盤以降は内容がシリアスになりすぎて、それまでに培ってきた作品の明るい雰囲気との整合性がとれておらず、しかもそのシリアスな内容を支えきれる性質の絵柄ではないため、読んでいて苦痛になった。ジョギングのつもりだったのに、フルマラソンを強要されているかのような感じ。(上手く例えられませんが)

あと、主要登場人物を美男美女(という設定)で固めてしまうことにより、いまいちリアリティに欠けるし、必然性の無い設定だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-12 19:09:10] [修正:2007-06-12 19:09:10] [このレビューのURL]

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