「blackbird」さんのページ

総レビュー数: 185レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年03月31日

面白かったですね。
十種競技という、日本ではマイナーな競技にこれだけの光をあてた、名作?迷作? いや、愛される作品です。

無茶苦茶な構図も叫び声も、おちゃめなお父さんも、楽しめる範囲です。
オブライエンの対照的なクールさも引き立てます。

ようやくこれで十種のルールも面白さもわかりました。
ラストはよく覚えていない程ですが、それでも十分楽しめると思います。

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[投稿:2011-05-29 01:54:50] [修正:2011-05-29 01:54:50] [このレビューのURL]

ええ年をしたおっさん、しかもかなり地味で銀行員のような
おっさんが、ただ町を歩く。
ただ歩くのではなく、いきなり木に登ったり、こっそり
プールに入って全裸で泳いじゃったりと、結構びっくりな行動をとる。

好きなのは路地をくねくねと歩く回ですね。
普通、「ここは人の敷地内かも?入っちゃまずいかな」と
思うような小道も、この人は入って行けちゃうんだろうなあ。

おじいさんと抜きつ抜かれつ歩くのもいいですね。

そよぐ風、雨の降りそうな湿った空気、汗が伝ってきそうな暑さ、
そんなものが伝わってくるような、谷口氏の画力、
相変わらずすごいなと思います。

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[投稿:2011-05-28 14:25:05] [修正:2011-05-28 14:25:05] [このレビューのURL]

昭和の、景気の良かったころの明るく楽しい話。

そもそも、田舎から出てきたハナちゃんが、浦安の事を東京と思い込んでいたり、原宿や六本木に憧れて、アイス屋さんに行列するというところから時代を感じる。

しかも、同居することになったオカマのような日本語を操るアメリカ人、ジロさんは、実はミュージックビデオの制作者・・・って、PV全盛時代ですね。ケーブルテレビも、この頃出てきたのかな。やっぱり80年代って面白い時代だったんですね。

ハナちゃんのキャラで、おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさなんですが、後半はきゅんときます。華やかな世界の先端を歩いていたジロさんが、素朴でかわいいハナちゃんをちゃんと見てくれるか、みんなが浦安の街の人たちと見守った感じ。

ドタバタしているけど、槇村ファンの中でも人気が高いのもうなずける作品です。


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[投稿:2011-05-18 23:30:42] [修正:2011-05-18 23:30:42] [このレビューのURL]

イケメン・ショコラティエ店員絡みの恋愛ものではない。

常連さんの長年の片思い、元駄菓子屋のおばちゃん、野球チームの少年などの、ちょっときゅんとするショートストーリーに、うまい具合にイケメンたちがちょこっと絡む。

イケメンだからといってツンとしてるだけでなく、結構人情派で、いい味出してます。この作者はツボを心得てますね。

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[投稿:2011-04-02 00:42:59] [修正:2011-05-16 17:30:34] [このレビューのURL]

基本的に、虫や動物は苦手ですが、この作品はとても丁寧に描いていて、楽しく読んだ記憶があります。

話の筋はどうでもよいのですが。
特に元太はどうしようもないダメダメ君だし。

こういう物知りな人がそばにいたら、色々知りたくなるだろうなあ。

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[投稿:2011-05-16 16:59:20] [修正:2011-05-16 16:59:20] [このレビューのURL]

舞台演出家を目指すという、演劇界でもちょっと変わった裏方で、夢を実現させていく女の子の話。

イマドキ三つ折りソックスに三つ編みという、ダサダサな田舎ものが、華やかな世界であれよあれよと成功していき、しかもほのぼの恋愛も成就するというのは、若干都合よすぎ、と思えるが・・・
演劇界に飛び込むきっかけとなった、櫟(いちい)君の一人芝居をどうやって完成させていくか、引き込まれる。かなりの迫力で、舞台を見たくなる。

舞台の演出ってこうやって変わっていくんだ、という裏事情が見えるのは面白い。

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[投稿:2011-04-06 23:15:40] [修正:2011-05-15 22:43:15] [このレビューのURL]

小さいころにはまったギャグってのは、改めて大人になって評価できるものでもないのだけど・・・

とにかくたくさん笑いました。
トシちゃんの絵はいまだに描けます。

だんだん作者が崩壊していったのは悲しいけど、あんなのを毎週描いてたら、壊れもしますね。

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[投稿:2011-05-14 23:37:46] [修正:2011-05-14 23:37:46] [このレビューのURL]

オムニバス形式で、色々な「おひとりさま」女性の心情を優しく描く。
おひとり様といっても、独身気ままな人、仕事に悩む人、おひとり様生活を満喫する人、別れておひとりになってしまった人・・・と、様々。
女性なら、今までの人生の中で、ここに出てきた女性の誰かのような思いをしたことがあって、共感できそうです。

お一人=寂しいを感じたとしても、そこで終わらせずに、お一人でも楽しみがあるよ、一人のようで一人じゃないよ、といったような温かみが随所に感じられるので、切なく、ほろっとしながらも、読後感がすっきりしています。

三巻の時点で、同じ女性が3回出てきました。また今度出てくるのかな。
三巻では、初めて男性が主体になったこともあります。こういう設定で来たか、という感じ。

谷川さんは、こういうちょっと切ないお話を作るのが本当に上手です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-25 22:50:38] [修正:2011-05-13 23:40:19] [このレビューのURL]

8点 MARS

劇的な恋愛漫画かと思って読み始めたら、とんでもない。
女好きでハチャメチャで、時々ぞっとするようなキレ方をする零、傷を負って心を閉ざしていたキラ、命を絶った聖、救われることのなかった牧生。そして零の父も、母も・・・

親や家族に愛されないことで傷を負った人物が多く、かなり精神的に闇の部分を抱えている描写があるので、ついていけない人もいるかも。でもそれは誰でも環境や出会う人によって、そうなり得るという怖さでもある。

メイン人物の多くが自分の心に潜む残酷さに飲み込まれそうになっていくのだが、零とキラは、何とかそこから苦しみ、もがいて逃げ出そうとする。
どす黒く渦巻く狂気の中で、達也や晴美たちの明るいキャラはすごく救いになっている。

惣領さんは本当に絵が上手。
バイクレースの絵なんてほとんど自分で描いたそうです。少女マンガっぽくない描写ですね。
男の子の零はとっても恰好良くてホレボレするような体なんですが、この方の描く女の子の絵ってなぜかセクシーに感じられない・・・不思議です。ちょっと骨格がごつくなるのかな。まあ、どうでもいいのですが。

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[投稿:2011-05-13 23:37:52] [修正:2011-05-13 23:37:52] [このレビューのURL]

看護師の様々な思いや状況がよく描かれている作品。

桂子の、患者や同僚、家族や、恋愛を巡っての話がじっくりと描かれます。桂子が普段ポーカーフェイスなので、たまに押さえきれない思いが噴き出てくると、こちらまで辛くなってきます。この作者は別れとか、一人暮らしの想いとか、心にブレーキをかけてしまう思いなど、切ない思いを描くのが上手ですね。

一方で、同僚の事なども丁寧に、配属されてから一人前になるまでじっくりと時間をかけて描いているので、自分もこの病院でみんなと過ごしたような気分になる。
どうしても病院の話は、死の影や涙がまとわりついてしまうけど、それでも何かの形で気持ちが報われるエピソードも盛り込んでくれます。

幾つかの恋愛の山が来ても、なかなかハッピーエンドにならなかった桂子。幸せになってほしいなと思いながら、長く続いたのに、ここで終わり?という切れ方だったが、作者の闘病があって中断していたとのこと。

最近になってようやく作者が復帰し、めでたくエンディングを迎えました。文庫本の最終巻では、懐かしい人も出てきて、ちょっと意外な終わり方。でもブランクがありながら、ほとんど絵柄が変わらず終わったので良かったですね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-11 23:24:55] [修正:2011-05-11 23:24:55] [このレビューのURL]