「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

[ネタバレあり]

この作品の見所は主に2つだと思います。

その1つが、陸情3課のアリス少尉とオーランド伍長の関係。
一本気で自分に厳しく、いっそ清々しいまでに理想と信念に忠実なアリス少尉。
そんな少尉と3課に希望を託し、自分の全てを使って少尉を守ることを自分自身に誓っているオーランド伍長。
信頼だけではない、恋とも少し違うような、不思議で強い絆で結ばれた二人の間には、いつも“戦争”が横たわっている。

戦場を知らない少尉と、悪夢に襲われ、肉が食えなくなるほどの悲惨な戦場を生き抜いた伍長。

障害はそれだけではない。
伍長の身体に隠された秘密や、身分の大きな隔たり。ですから、どういう結果になるのか予想も出来ませんが、悲しい結末だけにはならないで欲しいと願うばかりです。

もう1つの見所は、不穏な影を見せる“銀の車輪結社”。
どうやって、彼らの陰謀をはね除けるのか。


絵が少し荒いですが、一面的でない物語の構成や、味方だと思わせておいて実は…という、起伏に富んだ展開にこれからも注目していきたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-10-11 10:47:43] [修正:2007-10-11 10:47:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

第一印象は「色んな人がいるんだな〜」

最初は、ガツガツ仕事をする主人公の松方さんがちょっと怖くて、なかなか読み出せなかったんです。
でも、松方さんの仕事に対する真摯な態度、手を抜けない生真面目さに思わず熱くなって、引き込まれてしまいました。
でも、仕事であれほど自分に対して厳しくなれるのに、どうして恋愛ではあんなに及び腰になるんだろう?
大切だからこそ、腫れ物に触れるような関係になってしまったのかな…。

コミックス4卷まで読みましたが、私は松方さんには菅原さんが合うと思うんだけどな〜。
自分にも相手にも厳しくて、ねばり強い彼だったらお互いに高め合える、良い関係になれると信じています。

…ま、「働きマン」に登場する男性陣の中で一番好きな人が菅原さんなので、彼と松方さんの関わり合いに注目しているのだとも言えますが(苦笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-10-11 10:05:36] [修正:2007-10-11 10:05:36] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ヒロインの奈子(たいこ)と幼馴染みのハルカをご主人とする紅茶王子:アッサム。

特に意識していなかったのに、一緒に紅茶を飲んで、一緒にお菓子を食べて。
学校のイベントをみんなで一緒に騒ぎながら、夢中になって取り組んで。

いつの間にか、何故かは分からないけどもお互いが気になって仕方が無くなっていく二人が、なんだか無性に可愛いです!
手も足も口も出して、喧嘩したりもするのに、意識しあっている奈子とアッサムの様子が初々しくて(笑)


学校生活がこれでもか〜!っとばかりに魅力的に描かれています(文化祭、体育祭、姉妹校との合同体育祭、普段の部活動から委員会活動まで…)。
もうひとつの見所は、巻末の書き下ろし漫画。
パロディ漫画と家族ネタとありますが、私のお薦めは断然家族ネタの漫画です(笑)
ほのぼのと仲良し家族で、特に娘のうりちゃんが可愛くてなりません。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-13 22:15:00] [修正:2007-09-13 22:15:00] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

主人公はヒロインの朝だけど、恋愛と心の揺らぎという面での注目株は、天人(てんと)だと思う。
他人に対して無愛想・無口な彼が、朝にだけ心配りを見せるのがとても印象的。
朝だけに「ありがとう」と素直に言ったり。
傷つくかもしれない事実を言葉にしないようにして、朝の気持ちを大切にしたり。
2卷で、朝の親友の杏梨に問い詰められて「桜井は大事な存在」と言っています。
“ああ、天人は本当に朝が大切なんだな〜”と(特に2卷に入ってから)2人だけの会話の端々で、しみじみ感じさせてくれます。初々しくて微笑ましい限りです。
まだ、天人の感情は恋愛にまで発展していませんが、これからの彼がとても楽しみ。
ビーチコーミング話と合わせて、注目していきたい。
もう一つの注目:朝と陸と満(みちる)の三角関係は、恋愛のようで恋愛でない気がしてなりません。
陸に対する満の様子が、恋愛感情というよりは“依存と執着”という面が強いように見えるし。
朝と陸はお互いに、もう手が届かなくなってしまった大切な人を相手の中に見ているように感じられるし…。
不毛な関係は読んでいて辛いので、少しでも前向きな姿勢が見えてきてくれたらな〜と思います。

※完結したので、レビューを更新♪
いや〜、最終巻の6巻で一気に萌え度アップしました!
5巻までは7点つけていたのですが、天人と朝のあまりのラブ度の高さにこっちがドキドキ。
陸と満の恋模様も、田中兄弟とお母さんの章子さんとの葛藤もそれぞれの形で解決し、前向きに歩いていけるようになってくれて、本当にホッとしました。
しかし、陸&満の関係がこういう風に落ち着くとは!?(私は)正直予想つきませんでした(汗)

天人と朝のこのラブラブ状態を、本編の高校生活中で描いてほしかったというのが正直なところですが、幸せそうな二人が本当に微笑ましかった。天人、良かったね(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-13 11:59:31] [修正:2007-09-13 11:59:31] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

単行本になるのを、今か今かと待っていました。

見た目は完全にデビルな主人公:船橋雅矢(通称まークン)。
けれど誰かのためにすぐ熱くなって手が出てしまったり、自分が悪いと悟ると反省したり、謝ろうと努力するピュアな一面も持っている。
喧嘩と撃破の連続だった今までの人生のせいか、世間ズレしてないところに船橋の面白さがあるのかも。


博識で常識人風でありながら、熱くなりやすく喧嘩っ早い、船橋の幼馴染み且つ悪友:山田。
船橋を“毒ヘビ野郎”と睨んで、自分が部長を守らねばと肩を怒らせたりしているけれど、船橋らの良いところを内心認めたりしている茶道部員(1年生):浅川夏帆。
まークンを取り囲む面々が、またアクが強くて面白い!


茶道部ネタと憧れの部長への恋心の行方が、これからどう転がるか。
不良との喧嘩騒ぎも、主人公の船橋が脱不良を目指しているので『今日から俺は!!』とはまた違った面白さと迫力が期待できそうです(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-25 23:07:19] [修正:2007-08-25 23:07:19] [このレビューのURL]

人を癒すのって、穏やかさや包容力、そして優しさなんだと思っていました。
でも、それだけじゃないんだな。
損得勘定抜きのまっすぐな怒りも又、辛い人や悲しい思いをしている人を支え、立ち直らせてくれるのかもしれない。
カズラを知って、そう思いました。

ヒロインのカズラは、けんかっ早くて負けず嫌い。
すぐ怒鳴っちゃうし、策士な人間にすぐ乗せられてしまう性格。
でも、物事をまっすぐに見つめることが出来て、傷ついた誰かを見捨てることがない。
何より彼女の優しさは飾り気が無くて、とっても温かいんです。

いろんなものを背負わされて自分を押し殺してしまった人達が、彼女のまっすぐさと優しさに惹かれていく様子。そして少しずつ冷たかったものが温かなものに変わっていく様子が、ハラハラドキドキな展開で綴られていきます。

パワー全開!減速は全く無し!!なキャラの動きが特徴的なので、好き嫌いは分かれるかもしれません…。
2〜3巻ずつまとめて読んだ方が、ストーリーを把握し易いかもしれませんね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 23:47:59] [修正:2007-07-24 23:47:59] [このレビューのURL]

大人って、年を取るからなるんじゃない。
育ててもらった思い出と、受け取ってきた愛情と、これから誰かを守っていくべき立場になったという自覚が、おとなを大人にするんだな。
読んでいてそう思いました。

優しいが優柔不断な面があった潤が、スミレと一緒に暮らすうちに色んな意味で、しっかりとした「大人」で「パパ」になっていく様子が、読んでいて心地よかった。
周囲の親子へと視点が広がって、見過ごせないような事に出会ったときに飛び込んでいく(或いは巻き込まれつつも、逃げ出さない)潤の「スミレちゃんパパ」ぶりに、爽快感を感じました。
逃げ出すことのない大人になりたいって思わせてくれます。

そして、全巻通しての感想なんですが、スミレちゃんがホント可愛い!ふくふくホッペも、ちっちゃな手も、ほんとほんとに可愛いんです!!
笑顔も勿論可愛いんだけど、泣いてる様子もギュ〜ッと抱き締めてあげたいくらいに愛らしくて…(笑)
ちっちゃな子ども(赤ちゃん)が大好きな人にとって、読む価値大!な漫画だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 11:37:36] [修正:2007-07-24 11:37:36] [このレビューのURL]

私の場合、本は2種類に分けられます。
1度読むとお腹いっぱい。素晴らしい内容だけど、読み返したいとは思わない作品。
そしてもう一つは、何度でも手にとって読み返したくなる作品。
味わいがあり、読み返すたびに新しい発見や感傷に浸ることが出来るお話。

私にとって、金魚屋古書店は後者の作品です。
ほのぼのと穏やかな日常が流れ、漫画が大好きな人達が繰り広げる、思わず笑ってしまいそうな騒ぎの数々。
『ああ、私も金魚屋古書店の常連になりたいな〜』
この作品を読むたびに、いつもそう思います。

どちらかと言えば、あっさりとした話運びではあります。
これからの人間関係の展開次第では、ちょっと味わいが変わってくるかも。
でも、この漫画は「愛すべき漫画バカ達と漫画」が主軸の物語。
そこだけは変わらず、持ち味を大事にしていって欲しいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-09 23:49:26] [修正:2007-06-09 23:49:26] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

なかなか先に進めない、けれども確実に前を向いて歩いている青年達の恋愛群像劇。
読んでいて、そんな印象を受けます。

自分をなかなか押し通せないでいるリクオの心情が、なんとなく分かるようで歯がゆいところがある。
でも、不思議と腹が立たないし、変に力んで彼を応援しようとも思わない。ゆっくり着実に前に進むリクオを、素直に見つめることが出来るのが、この作品の魅力かも。
そして、亡くなった兄を忘れかねている幼馴染みに片想いし続けている浪の気持ちが、読んでいて切なくなってしまう。
彼にとってどんな結末が幸福なのか、読んでいてなかなか掴めないのが、自分でもちょっと面白く感じています。

私的に、5卷で登場した美術予備校の面々がちょっと気になっています。
才能溢れる現役生・夏樹や、彼女の才能に焦りを感じている彼氏・船塚。浪が通う美術予備校の講師・居沢が、実は晴が働く喫茶店の店主・杏子さんと同級生で、告ってフラれた過去があるとか。
彼らを是非深く掘り下げて、物語と絡めていって欲しい。
絶対面白くなると思うんだけど…。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-09 15:47:47] [修正:2007-06-09 15:47:47] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

クロードは主人公ですが、彼が夢を叶えるためのスタートに立つまでに、様々な壁が立ち塞がります。
日本に滞在すること。働くこと。働く中でぶつかる日本語の壁。
一つ一つの問題を、様々な人たちの支えや手助けで乗り越えていく様子が胸を熱くします。
なぜ物語の舞台が松江になったのか、読み進むうちに見えてくることで、クロードの思いに心が揺さぶられるような気がします。

他にあと2人、主人公がいるのですが、彼らの成長も見所です。
自分のしたいことをはっきり見出せずにいた「せつ」が、どんどん成長していく姿は読んでいて爽快感あり。
現実に押し潰されそうになり、夢を見ることを諦めかけていた宏が、どんな次期蔵元に成長していくのかも楽しみです。

酒蔵だけでなく、飲食店や酒屋の心得、努力や工夫など丁寧に描き込んでいるので好感が持てます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-05-30 00:36:09] [修正:2007-05-30 00:36:09] [このレビューのURL]