「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

[ネタバレあり]

トラックをひょいと持ち上げるほど力がつよくて、人より(かなり)たくさんご飯が食べられることを除けば、ヒロインの秋姫はいたって普通の女の子。
顔に気持ちが表れやすくて、タケルを好きな気持ちが溢れて妄想に走ってしまったりと、読んでいて思わずクスッと笑ってしまうような可愛さがあります。
大好きなのはタケルなのですが、心乱されるようなことがあったときや切羽詰まったときに頼ったり甘えたりするのは幼馴染み。表紙絵などから、最終的に秋姫が恋をするのは瞬のような気がしてならない。あと、彼女が人間のままで居るのか、それとも天狗になる選択をするのかが、なんとも気になるところです。

もうひとつ気になるのが瞬の内心。
天狗になることを決めた理由や秋姫に対する硬化した態度の原因によっては、作品の雰囲気がほのぼのからシリアスに変わってしまうかも…(汗)
修行している神社の神様の娘で、幼い頃はあれほど仲が良くて優しくしていた秋姫に対して、えらくぶっきらぼうで手厳しい。言葉少なでほとんど表情が変わらないので、彼の内面がもっと描かれて欲しいなと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-01-11 11:29:48] [修正:2008-01-11 11:29:48] [このレビューのURL]

最初はNARUTOと結界師を足して2で割ったような印象を受けました(絵柄とか、キャラとか)。
読んでいくにつれて、この作品自体に惹かれていきましたが(笑)

主人公の十威は登場時、人間味があまりなくて、なんとなく感情移入しにくかったのですが、周りの優しさや思い遣りに触れて、だんだん可愛さが増してるように感じます。
相棒のリンハオ(通称:リン)はぶっきらぼうなライバル役かと思いきや、それだけじゃない。気遣い屋で結構情に厚い(笑)
人間として心に足りないものが多いメテオドである十威と、(十威のお目付役であるグッさんを始めとして)周囲の人間との橋渡し役に活躍しそう。
*2卷現在、既にグッさんの(精神的・実務的)サポート役を務めてるし。
ヒロインの楓は一般人で唯一、十威がメテオドだと知っています。今のところ、十威に人としての感情や心を伝えるという立ち位置。「一般人で唯一、十威がメテオドと知っている」という設定をどう活かすかで、彼女の存在感が変わってくるような気がします。

本誌では後ろの方に掲載されることの多いメテオド。
打ち切りにならないよう、微力ながら応援しています!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-12-19 08:46:47] [修正:2007-12-19 08:46:47] [このレビューのURL]

大切な人を守りたい。
幸せにしたい、幸せになって欲しい。

幾つものそんな想いが、どうしてこんなにすれ違ってしまうのだろうと、痛々しくてなりませんでした。
どんなに酷い言葉を投げつけられても、切り捨てられても、「それでも待っていたい。私の気持ちは変わらない」と一砂を想い続ける葉の一途さが、物語の希望であり、癒しであったと思います。

読みながら、「一砂、どうして葉を選ばないの!?」と内心叫びっぱなしでした。
悲劇的な人間、不幸な人間の方に人の心情は寄り添うものだと何かで読んだことがあるのですが、だからと云って、心から大切に想う人を切り捨てていいとはどうしても思えなかったからです。

また、葉がとっても魅力的なんですよ!!
一砂が葉に辛く当たり、千砂を選ぶ度に、苛々せずにはいられませんでした。
だから、『一砂と葉が想いを交わしあった』あの場面(この作品を読んだ人は分かるんじゃないかな)を読んだとき、本当にホッとしました。

閉塞感に満ちたストーリーですが、ラストが未来へと繋がる可能性を提示してくれているので、悲劇的終結が苦手な人でも大丈夫だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-03 10:14:55] [修正:2007-10-13 00:16:09] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

男でありながら母性本能に恵まれすぎているギンさん。
子どもを得られない哀しみを埋めるかのように、女装しながらベビーシッターを身体を張って務めます。

“全ての赤ちゃんにしあわせを 全てのママに笑顔を”がモットーのギンさん。赤ちゃん(子ども)の幸せのために、駄目な父母をビシビシ鍛え上げたりもするんですが、も〜可笑しくて可笑しくて(笑)
お行儀が悪い子にも、本場英国仕込みのしつけをビシビシと。
そういうの読むと、親って子どもに変に遠慮しちゃいけないよな〜って思います。


基本的に主人公のギンさん視点で物語は進みます。
時折、大人視点や子ども視点が主になる話もあり。
1話完結型なので、気が向いたときに読むのにオススメな作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 12:26:52] [修正:2007-07-24 12:26:52] [このレビューのURL]

7点 ARIA

穏やかで優しく、読んでいてホッとする漫画。
何気ない毎日が、とても大切で、得難いものなのだと読むたびに思わせてくれる。

刺激的とは確かに言い難いし、人間関係も劇的に変化していくわけでもありません。
ゆっくりのんびり話が進んでいく作風が好きな人は、きっと気に入る漫画なのではないかな?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-16 13:48:25] [修正:2007-07-16 13:48:25] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

収録されている作品の趣向それぞれに特徴があるので、読んでいて全く飽きません。得られるものも、スカッとした爽快感か、ジーンと胸に広がる感慨か。
はたまた違うものが見えてくるのか。
私の場合、何度も読み返すうちに、5作品全てが1つのテーマで貫かれているように思えてきました。


憎しみと哀しみの糸で操られる美しき姫君と本気で戦おうとしない忍びが織り成す活劇「からくりの君」。

手に入れたいものを手に入れるために強さを求めながらも、握られたままの拳で何も掴めない自分に苦悩する武術家が、新たな道を見出す物語「掌の歌」。

夜に潜む己の内にある恐怖と向かい合おうとする少女。
そして、自分の中にある心の闇から目を背け、迷い続ける探偵。
そんな二人が桜舞い散る夜に出会い、自分にとっての夜の闇と対決する怪奇ロマン「夜に散歩しないかね」。


上記の3作品も、残りの2作品も「自分と向かい合う」ことがテーマのように感じます。
自分から踏み出すきっかけも、巻き込まれた中で与えられるきっかけも、がむしゃらにやり抜ければ、最後はどっちでもいいんじゃないかな。
読んでいて、そう思えました。







ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-07-13 11:11:39] [修正:2007-07-13 11:11:39] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

何よりもまず、読んでいて、とにかく魚が食べたくなる(笑)
主人公の旬太郎が素人ながらも、味覚と舌の記憶力に非常に優れており、(やや人が良すぎる面も含めて)人間的にも魅力的なので、安心して読むことが出来ます。
基本は、毎回魚介の食材を1つテーマとして採り上げた人情話。
その中でも、毎回出て来る旬太郎の食いしん坊っぷりは、読んでいてちょっと心配なぐらい凄い(苦笑)
でも、私も一緒になって食べたくなってしまうぐらい、美味しそうに食べてくれちゃって!

時折、環境問題を含めたシリアスな話も出て来ます。
消費者として、私たちはどうしていけばいいのだろうか?
楽しいだけでなく、読んでいて深く考えさせてくれるという、漫画の魅力を再度認識させてくれる良作だと思います。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-02 17:42:24] [修正:2007-07-02 17:42:24] [このレビューのURL]

7点 妖逆門

[ネタバレあり]

この作品のテーマは、「友達というものの意味と、孤独の克服」だと読み終えて思いました。
最初は冒険に憧れる明るい少年という面が強かった三志郎が、確固たる目標を持ってから、どんどん格好良くなっていくのは読んでいて熱くなってしまう。
それでいて、相手を思い遣る心、優しさを決して忘れないところが彼の一番の魅力です。

物語のキーパーソンである「きみどり」が『ひとりぼっちは苦しい』と泣いたときに三志郎がかけた言葉は、とても深いものがある。
この作品が少年誌に掲載されていて、本当に良かったと心から思いました。たくさんの子ども達に、三志郎の言葉をぜひ聞いてもらいたい。

登場人物やストーリーによって、5点・6点のものもあれば8点・9点の話もあった。
だから、平均して上の点数になりました。
冒険活劇の面も勿論ありますが、自分をそっと支えてくれる言葉が欲しい人にも、オススメだと思います。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-05 12:25:02] [修正:2007-06-05 12:25:02] [このレビューのURL]

主人公の明神が格好良くて、可愛くて。
ヒロインの姫乃がいじらしくて。
キャラみんな、大好きでした。
ストーリーも温かみがあって、夢中になりました。
私はコミック派なんですが、毎週雑誌を買ってアンケハガキを出しましたね。それ位、連載時は「みえるひと」一色でした。

絵も上手だし、ストーリーの組み立ても良いのですが、日常話ももっと入れて欲しかったです。
そこで主要キャラの内面を掘り下げて、キャラ同士の関係をもっと深めて欲しかった…。
それでマイナス1点(泣)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-04 23:04:40] [修正:2007-06-04 23:04:40] [このレビューのURL]

主人公の奈津が良い意味で「良い子すぎる」ので、好き嫌いは人によって分かれるかも。
でも、私は彼女がとても魅力的だと思います。
職人として和菓子作りに真摯に取り組む姿勢。それだけでなく、彼女を取り巻く周囲の人々に対しても、彼女の温かさと一生懸命さが発揮されているからだと感じるからでしょうね。
奈津の出生の複雑さは、『漫画だから』と割り切って読んだ方がいいかと…。

和菓子に関するうんちくは、読んでいて非常に楽しいです。
実生活で和菓子を見たときに、ふと「あんどーなつ」で知ったことが頭をよぎるのが、なんとも快感。
まさしく、トリビアの世界ですね。

欲を言えば、職人としての奈津だけでなく、等身大の女の子としての奈津を見てみたい。
恋とかして、心を揺り動かされたり不安になったり、途方に暮れたりする彼女が見たいと思うのは、贅沢なのかな〜?
それがあったので、マイナス1点です。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-04 22:29:28] [修正:2007-06-04 22:29:28] [このレビューのURL]