「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

作品そのものは8点だと思います。
擬人化された国々がとても可愛らしくて魅力的です。キャラクターとして紹介されていても,まだ本編に登場していない国もありますが,彼らがどんな風にヘタリアの世界を駆け巡るのかが楽しみでなりません。
私自身は我が国・日本さんがダントツで大好きです!二巻目でたくさん登場していて嬉しかった〜。
真面目な意味でも,国際社会の見方を広げてくれたヘタリアにとても感謝しています。メディアで目にし耳にする今まで名前しか知らなかった国が,「単なる他国」でなくひどく身近な存在に感じられるようになったからです。日本と海外の国々の関係についての書籍を,今まで以上に読むようにもなりました。
作者の日丸屋さんが2巻の後書きで書いていた「この本で少しでも他の国に興味を持ってもらえたら」という気持ちに,応えることができたのではないかと思っています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-06-06 13:03:58] [修正:2009-06-06 13:03:58] [このレビューのURL]

ただただ、読みながら眼の奥が熱くなりました。

自分が男か女か。
どちらかに分かたれ、それ以外の生き方が許されない社会。
ISがどんなものなのか、正直まだよく理解しきれてはいません。こうしてレビューで書き込んでるのに、彼らについて正しく説明できる自信は全然無いんです。
ただ、彼らがどんなに苦悩しているのか。どれほどの葛藤の中で生きているのか。
それらをどう受け止めればいいのかについてだけ、ようやく理解できたような気がします。

そして、主人公の春の両親がとても素敵な人達なのも、この作品の魅力だと思います。
自分を愛してくれている親がいる。それだけで子どもはとても心強いのだと改めて実感させてくれました。

IS(インターセクシャル)について分かりやすく説明されているので、どんどん手にとって読んで欲しいオススメ漫画です。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-05 18:17:24] [修正:2007-07-05 18:17:24] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この作品の素晴らしさは幾つもあります。
まず、加害者にも感情があり、事情があり、人間であることを描き出していること。
そして、被害者の心に優しく寄り添う姿勢を忘れていないこと。
最後に、一人不祥事を起こせば全体が非難されてしまう社会で、黙々と自分の信念に従って闘っている人々を正面から見据えているところにあると、私は思います。

人は、ふとしたことがきっかけで、加害者にもなるし、被害者にもなってしまう。
誰も傷つけず、傷つけられずに生きることの難しさを、見せつけられるのはやっぱり苦しい。
それでも、優しさを、愛情を忘れることはしたくない。
そんな人としての叫びが、読んでいて聞こえてくるようでした。

下手に道徳観念や倫理観を押しつけるよりも、この『PS-羅生門』を読んだ方が、ずっと心を揺さぶられるはず。
漫画の力の偉大さを、しみじみ感じました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-06 21:21:57] [修正:2007-06-06 21:21:57] [このレビューのURL]

10点 JIN -仁-

[ネタバレあり]

まず最初に言いたいことは、この漫画は様々な角度から楽しめる漫画だということ!
歴史SF、医療、江戸末期の文化・風俗など…、色んな視点で味あわないと勿体ないです。

主人公の仁が男気のある性格で、格好いい!どんな苦難に陥っても、どんな危険な場面に遭遇しても、医者として決して妥協せずに向かっていく姿に、尊敬の念を抱いてしまいます。
患者に真摯に向き合う姿も、正しく医者の鑑ですし。

気になるのが、仁と咲の関係。
進展自体するのかどうか…。二人にとって、少しでも幸せな結果になって欲しいものです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-05-29 18:08:34] [修正:2007-05-29 18:08:34] [このレビューのURL]

私が谷川史子さんという作家さんを知るきっかけになった作品です。
他にも短編が収録されていますが、飛び抜けて表題作の「積極 愛のうた」に惚れ込んでしまいました。

愛情深く奥ゆかしく、そして高い知性と教養をさり気なく漂わせる鳥野教授。美幹ちゃんが心から惹かれ、想いを寄せずにいられないのが分かります。
本当に誰かを愛することを知ったために失ったもの、自分の最低さを思い知って、それでもやっぱり、美幹ちゃんは鳥野教授に出会えて良かったのだと、読んでいて自然に思えました。

教授が美幹ちゃんに渡した物、それが最後の最後に題名とつながって、その意味がわかったときに目の奥が熱くなりました。こういう温かさと教養と愛情に満ちた想いの伝え方、受け取ることができた美幹ちゃんはとても幸せだったと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-01-09 10:52:25] [修正:2013-01-09 10:52:25] [このレビューのURL]

朗読ってこんなに深くて熱いんだ!というのが第一印象でした。
声に出して読むことが、作品の世界観を理解し表現する上でとっても大切なんだと、素直に納得できました。こんな国語の授業を受けたかったなぁ。
音がいっさい聞こえない漫画で、朗読をどう表現するのかが一番気になっていたのですが、不思議とページから朗読者の声や作品の中で描写されている音が聞こえてくるんです。そして、いつの間にか自分も一緒に声を出して作品を朗読してしまいます。
自信なさげでいつも色々と小さくなってしまっていた主人公の花ちゃんが、朗読を通して居場所を見つけ、友達に恵まれ、次第に生き生きとしていく様子に胸が温かくなります。
花ちゃんの朗読に心打たれ、自分の悩みに素直に向き合い、また前を向けるようになっていく人たちの心の動きにも感動。
次に朗読される作品は何なのかと、今からとても楽しみです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-09 17:41:31] [修正:2011-12-09 17:41:31] [このレビューのURL]

アーサー王伝説と,登場人物達の過去と今が複雑に絡み合う恋と冒険のファンタジー。
物語の舞台となるアヴァロンはファンタジーのイメージそのままに明るく華やかなのですが,時折歪で暗い影を落としています。その影はマナ達の住む現実世界とも少しずつ形を変えて繋がっているのですが,ヒロインのマナが素直で明るくて朗らかな女の子なので,悲しい話の時も不思議と落ち込まずに,「切ない」という読後感に落ち着いてくれています。
アヴァロン(“キャメロット”も含めて)とマナ達の世界にはお互いにそっくりさんがいて,密接に関わり合っています。
マナのそっくりさんはまだ登場していない(もしくは明言されていない)設定のようですが,私はたぶん彼女じゃないかな〜と予測しています。当たるかどうかが凄く楽しみ(笑)
あと,この物語でマナの恋人候補(現時点ではランスロットと仄かに両想い)はランスロットと智尋です。
ちなみに私はランスロット派。二人が寄り添っているときの,優しくほのぼのとした空気が大好きです!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-07 09:22:08] [修正:2009-05-07 09:22:08] [このレビューのURL]

9点 天顕祭

購入に踏み切ったきっかけは、帯の推薦文を児童文学作家の上橋菜穂子さんが書いていたから。
でも、読み始めてすぐに「ああ、買って本当に良かった〜!」としみじみ思いました。
読みやすい作品とは言い難いですが、何度も繰り返し読むことでとことん魅力に浸ることが出来ると思います。
筆タッチで描かれた、生々しい大蛇や幻想的でありながらどこか畏れを感じさせる夢の世界。そして鳶の若頭の真中とヒロインの咲の強い絆が、この作品の素晴らしさだと思います。
特に私は、序盤から終盤にかけて様々な表情を見せる真中が、イイ男だな〜と思いながら読んでいました(笑)
頼りがいのある気の良い若頭の面やちょっと凄みを感じさせるとき、荒んでいた若い頃まであって、読んでいて咲が少し羨ましくなってしまいました(^^)
でも、咲ちゃんも可愛らしくて大好きですよ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-14 15:41:35] [修正:2009-01-19 07:54:33] [このレビューのURL]

もう、凄く面白いです!
マリアとマリアを取り巻く面々が徐々に変わっていく様子も見応えありますが、ど〜しても私が気になるのは、マリアが優介とめぐ、どっちを選ぶのかということです!!

今のところ、マリアの心を大きく揺さぶったり、重要な場面でマリアにとって大切な言葉を投げかける、めぐが優勢みたいです(読者もめぐ派が圧倒的多数みたい)。
だけど…、私は優介を応援したい!
「うそと心中するつもりでうそをつく」バカ正直で優しくて、自分の気持ちが自分で掴めなくなっても、誰かのために言葉を紡ぐ強さを持つ優介に、恋を叶えて欲しいと思うのです。

マリアとラブソングを歌うのは、いったいどっちなんだろうな〜?
めぐに揺れても構わないから、最後は優介を選んであげてください、マリアさん!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-18 08:12:29] [修正:2007-11-18 08:12:29] [このレビューのURL]

読んでいて、笑いが我慢できなかった!
一刻も早く先を知りたいと電車の中で読んでいて、思わず吹き出してしまったのがいったい何回になるのやら(汗)

私も本屋さんでバイトしてみたいと思ったことがあるので、非常に興味深かったです。
やっぱり、本が好きなだけじゃ勤まらないか。
壮絶な肉体重労働の様子に圧倒されてしまいました…。
でも、あの修羅場を面白く描いてしまうのだから、番子さんの書店の仕事に対する愛着がうかがえるような気がします。

私的に、ブラック番子さんの心の呟きが、一番笑えました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-10-26 00:18:06] [修正:2007-10-26 00:18:06] [このレビューのURL]

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