「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

この作品を一言で言い表すなら、“自分の居場所,自分の気持ちを見失っていた少女が新たな居場所を見いだしていく物語”。

私自身は一子のように、自分の居場所や存在意義についてここまで深く思い悩んだことがないので、正直かなり戸惑いました。家族と一緒に暮らす生活に何の悩みもなく幸福を感じている私は,幸せな人間なのだろうなとつくづく実感します(単に考えなしなだけかもしれませんが(汗))。
でも、一子や古白が時折見せる陰りを、住人の一人である緒形健の息子・虎二郎の可愛らしさが明るく吹き飛ばしてくれているように感じます。
まだまだ物語は序盤なので、どんな風に彼らが絆を深め、関係を築いていくのかが楽しみです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-05-15 22:05:40] [修正:2009-05-27 09:25:26] [このレビューのURL]

この作品の魅力を一言で表すなら「ももちゃんが可愛い!」につきると思う(笑)

岡本家の面々がももちゃんを過保護にしてしまう気持ちがよーく分かりますよ,読んでみたら。
なんて言うか…,自分を頼って欲しいとか,世話を焼きたくなる感じがする女の子なんですね。
自分には下に弟が一人だけなんですが,こういう子なら妹に欲しいな〜としみじみ思いました。
あとがきで「いつかまた機会があったら続編などを描くかもしれない」とあったので,それも,のんびり楽しみにしています。
とりあえず今は,この作品のまったりふわふわした雰囲気と読後感を満喫しようと読み終えて思いました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-05-07 18:05:58] [修正:2009-05-07 18:05:58] [このレビューのURL]

絵の美しさとユネの一途な頑張りに心打たれる作品です。
作品の中で描かれる日仏文化の対比は、たぶん現在にも通じるものがあるように思えます。
特に、クロードが語るフランスでの店と客の意識の持ちようには、日本とかなりギャップがあって、ユネでなくてもかなりの衝撃を受けるはず。
しかし、主人であるクロードがユネを猫かわいがりするでなく、日本の慣習や文化を全否定するでもなく、ユネの言動をきちんと受け止め、彼女の気持ちを考えていて、読んでいてとても気持ちが良いです。
主人と奉公人であり、今のところ兄と妹的な面も見せるクロードとユネの関係が、どう動いていくのかがかなり気になります。
あともう一つ気になるのが、ユネって一体何歳なんだろう…?
何にせよ、2巻が出るのが凄く楽しみです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-29 10:06:29] [修正:2009-01-29 10:06:29] [このレビューのURL]

どの章も全部面白いんですが、私自身が共感したり、特に面白いと思ったところについて、レビューします。
?本の貸し借りについて。約200年前の学者さん(誰かは読んでのお楽しみ!)が本の貸し借りのマナーについて、随筆に書き記していたなんて全然知りませんでした!こ〜いうのが古典の授業で出てきたら、凄く楽しかっただろうになあ…。
私自身は「そうだよね〜」「私も私も!」と、この学者さんの考え方にかなり共感しました(笑)
?校正さんの仕事内容。原稿の矛盾点や穴にツッコミをビシビシ入れられて、半泣きになっている作家さん達の様子が浮かんでしまった…。ただ、ここまで詳細に深く作品を読み込んで、原稿の完成度を高めているなんて、脱帽です。

他にも、本にまつわる様々なことが出てきていて、自分の読書環境と照らし合わせて読むと面白い章もたくさんあります。
あと、前作の「暴れん坊本屋さん」よりもBL的な描写が少なく、あってもソフトな表現になっているので、そういうのが気になる人も気軽に手に取れると思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-27 17:29:00] [修正:2009-01-27 17:29:00] [このレビューのURL]

ヒロインのともえちゃんは、女の私から見ても凄く可愛い!
素直で優しくて、ちょっと天然入っていて面白くて。
黒瀬さんが恋に落ちたときの衝撃が、そしてともえちゃんを想ってジタバタ悩みまくる気持ちが、とても自然に伝わります。
自分に自信が無くて自虐気味で、それでいて「ともえちゃんに会いたい、笑顔が見たい」気持ちばかり溢れてしまう。
ややストーカー気味かな…と心配になる黒瀬さんの暴走も、必死で一途な気持ちと何よりも彼女の気持ちを思いやる様子から、「頑張れ〜!」と思わず応援してしまいます。
結局二人の関係がどこに行き着くのか、そもそも関係を築くことが出来るのか全然予想がつかないのですが、二人にとって一番幸せな結果になるよう祈りたいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-23 20:54:38] [修正:2009-01-23 20:54:38] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

クラシック畑だった薫が惹きつけられ、千太郎に引きずられるようにのめり込んでいくジャズと、少年少女のすれ違いがちな切ない想いに彩られた作品。
作品紹介にあるように、まさしく“眩しくてほろ苦い、直球青春物語”です。
主人公の薫や、彼を振り回す千太郎の内面に影を落としている家族の秘密も気になりますが、やっぱりドキドキするのは千太郎の幼馴染みの律子も含めた3人の関係。
最初利己的な側面を見せていた薫の恋が、律子の素朴な優しさと一途な想いの強さに触れ、好きな人を丸ごと受け入れて支えたいと願う愛に昇華されていく様子は読んでいて凄くときめきます。
海の水面に降り注いできらきらと輝く、太陽の光のような彼らの関係から、いろんな意味で目が離せません(笑)
みんなが幸せになってほしいと、読んでいてしみじみ感じます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-01-07 08:29:51] [修正:2009-01-07 08:29:51] [このレビューのURL]

もう、爽やかさと甘酸っぱさが最高な作品!
夢に向かってひたむきに頑張る、つばさのいじらしさにグッと来て、真っ直ぐにつばさを信じて励ます大介の男らしさにときめいています。
そして、1巻の中で“頑張ることに許可や資格が必要なのか”という視点を突きつけられたことに、衝撃を受けてしまった…。
私もつばさのように要領が良い方ではなかったので、正直かなり胸にグサッと来ました。
でも、ダメな自分をきちんと認め、前に進もうとするつばさを見て、とても励まされます。

今のところ、二人はそれぞれの目標に向かって互いに励まし合う関係で、まだまだ恋愛未満ですが、どちらかと言えば大介の方がつばさを意識しているように感じます。つばさは無意識のうちに彼に惹かれている感じかな。
初々しい二人がどんな風に関係を深めていくかが、気になって仕方ない(笑)
互いの友人同士の恋愛模様も、どうなるかが楽しみです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-12-30 20:36:13] [修正:2008-12-30 20:36:13] [このレビューのURL]

「うしおととら」「からくりサーカス」にあって、この作品に足りない何かがあるような気が、3巻の現時点ではしています。
でも、それを補って余りある熱さが、この作品の魅力だと思います。
読んでいて一番印象深かったのは、1・2巻の条例執行後に、お伽話の登場人物達に向けた月光の笑顔。
普段すごい凶悪面やひねくれ顔なのに、すごく格好いい素敵な笑顔を浮かべていて、最初目にした時、かなりドキドキしてしまいました(笑)
どのような流れで物語が紡がれていくのか、今のところ全く分からないのですが、藤田先生の力を信じて最後までついて行こうと思っています。
ただ、3巻でのエンゲキブの暴走ぶりには、ちょっとひいてしまったかな…(汗)

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-12-29 21:08:35] [修正:2008-12-29 21:08:35] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

半妖の少女達と陸軍少尉がペアを組み、妖怪達が起こす不可思議な事件に立ち向かう…ということですが、主な内容はペア同士の心の交流(恋愛含む)です。
割合的には、交流話:事件関連(戦闘描写)=7:3といったところでしょうか。
私自身が一番好きなのは、勝ち気でお転婆な主人公のざくろと総角景(あげまき けい)のペアですね。ざくろが見た目王子様な景にときめいたものの、ヘタレで怖がりだという彼の本性(笑)を知って幻滅するという、マイナスの状態からの関係。
でも、任務や日々の生活を通し、思いやりがあって誠実で優しい景の別の面を知っていくことで信頼関係が深まり、恋愛の兆しも見せ始めています。意地を張って反発したり、赤面したりと色々な反応を見せるざくろに対して、景の方は朴念仁なので恋愛に関しては今ひとつ…。ゆっくり関係を育てていってほしいものです。
他にも、少女漫画調の純愛カップルな芳野葛利劔(よしのかずら りけん)&薄蛍(すすきほたる)や、明朗活発な双子の鬼灯・雪洞(ほおずき・ぼんぼり)&自信家だが素直な面もある花桐丸竜(はなきり がんりゅう)のペアなど、それぞれに関係がどうなるかが楽しみですね。

気になっているのが、人間側の勝手な改暦によって妖怪達が問題を起こすようになったという話。人間側は妖怪をないがしろにしたからだと考えているようですが、私はそれだけではない気がする…。それに、ざくろの名前の漢字が一般的な「柘榴」ではなく「西王母桃」なのも、深読みしたくなります。ざくろとざくろの母親の秘密も物語の主軸のようなので、自分なりに想像しながら展開を追っていきたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-12-12 08:33:29] [修正:2008-12-12 08:33:29] [このレビューのURL]

この作品はキャラ描写やストーリー性よりも、随所に見られる爆笑展開が見所だと思います。
なんていうか、ボケと突っ込みの応酬が最高で(笑)
次はどんな展開で笑わせてくれるかを楽しみに、ページを繰っていますね。
まだ1巻目なので当然といえば当然ですが、人間関係の描写がやや淡泊かも。
ヒロインのワンコがどんな風に捜査一課強行犯第6班に馴染んでいくのか(もしくは引っ掻き回していくのか)が、楽しみでなりません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-11-26 23:11:34] [修正:2008-11-26 23:11:34] [このレビューのURL]