「十歩神拳」さんのページ
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- 1989年生まれ(性別:男性)
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凄惨な戦場の緊張感や人間の優しさが描かれている漫画が好きです。
また、画力や演出の上手さ等の、視覚的な面でも魅せてくれる作品も大好きです。
好きな漫画家は内藤泰弘、岩明均、三条陸(原作者)、藤田和日郎、荒川弘、夏目義徳など。

8点 HELLSING
この漫画に勝手にキャッチコピーを付けるなら「狂気とロマンの地獄紙芝居」。
言うまでもなく本作最大の魅力は、登場人物から世界観まで余すところなく満ち溢れている「狂気」ですが、同時に作品全体にある種の「ロマン」もあるはずです。
それは登場人物の生き様やマニアックな兵器の数々、戦場の情景や奇怪な特殊能力だったりしますが、大概は狂気を感じる場面と表裏一体で混在します。
そのため、本作において「ロマン」と「狂気」は甲乙つけがたい2大要素であると私は考えます。
また、この作品のアクションシーンはあえて躍動感に重点を置かず、重厚でインパクトのある地獄絵図のような1枚絵を紙芝居のように積み上げることで構成されていることが特徴だと思います。
キャラクターの表情やポーズが強烈に記憶に焼きつくのはそのためでしょう。
この、他のアクション漫画とは一線を画する特異な作風を表すために「地獄紙芝居」と称しました。
しかし終盤は狂気もインパクトも若干控え目になり、ロマンだけが突き抜けてしまった印象があります。
切なさや儚さ等の黄昏感を出そうと、意図的にそう仕向けたのかもしれませんが、正直若干物足りなかったかもしれません。
最終話はヘルシングらしい素敵な終わり方だったと思います。
〈2010年6月修正〉
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[投稿:2009-11-28 15:16:09] [修正:2010-06-30 15:55:10]