「十歩神拳」さんのページ

普通、自分が面白いと思った漫画を語るときにはその作品の好きなところや凄いところを説明するものです。
例えば「絵やキャラが格好いい」とか、「あのシーンが心に残る」とか、「張り巡らされた複線が凄い」などのように。

ところが「幽☆遊☆白書」の場合には、いざ語るときに良い言葉が浮かびません。作画やキャラクター、台詞や展開はもちろん超一級なのですが、そんな言語化された評価では全然足りないのです。
あえて言うなら、それらの個々の要素が合わさることで生じる相乗的な何かがこの作品の魅力に思えますが、具体的に言葉では表せません。
つまり結局は、それらの要素を複合させて相乗効果を生むことのできる、富樫義博の天才的な「センス」という言葉に本作の魅力は集約されてしまうのではないでしょうか。

とにかく「幽☆遊☆白書」は天才富樫義博のセンスを実感する最適のテキストであり、人に本作の良さを分かってもらいたい場合は、最終的に「読めば分かる」になってしまいます。本作の魅力を理解するには、自分で感じるしかないのです。

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[投稿:2010-09-05 17:44:54] [修正:2010-09-07 14:19:22]