「チーズカバオ」さんのページ

序盤は傑作だったが、アニメ化が決まった石版編前くらいから児童向け路線に寄せすぎたせいで、ガッシュ周りの展開が幼稚になりすぎた(小学館との訴訟トラブル当時の雷句のブログによると、編集からそのような矯正を強いられたらしい)。

実際、この矯正は商業的には成功したし、アニメ放送頃には作風の移行は完了していたため、アニメ化決定後に本作を読み始めた層は違和感に気付きづらかったと思う。
これが、今作が完結まであまり評価を落とすことなく、いまだに名作扱いされている理由の一つではないだろうか。
だが、この流れが雷句のポテンシャルを潰してしまい、業界内における小学館(とりわけ当時のサンデー編集部)へのイメージが悪化する一因となったことは間違いないだろう。

ただ、個人的には本作の真価はガッシュサイドではなく、ブラゴ側のストーリーで見られると思っている。師匠の藤田和日郎から受け継いだケレン味や渋さ等の魅力は、ブラゴ側のエピソードに集中されているように感じる。
特に最後の最期、ブラゴとシェリーのやり取りはガッシュと清麿では出せない渋い感動がある。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2020-11-16 13:31:08] [修正:2020-11-16 14:58:21]