「コステロガーデン」さんのページ

総レビュー数: 225レビュー(全て表示) 最終投稿: 2005年06月12日

7点 赤龍王

はるかな大地でのスペクタクル。

有名な、項羽と劉邦の話で、
本宮作品にしては珍しく歴史に忠実でしたが、
私は全く別の歴史モノという印象を受けました。
これは悪い意味ではなく、
とても魅力ある登場人物のせいかも知れません。
実際にとても魅力的な項羽と劉邦は
この作品の最大の魅力となっています。
冷徹無比でエリートの項羽と、
ぐーたらだがカリスマ性のある劉邦、
対極の2人の戦いはみもので、
最後には、本当の意味でどちらが勝ったのか解らなくなります。
歴史物が苦手な人でも、これは結構読みやすく
面白いと思える作品なのではないでしょうか?
「人気をとる事が漫画の最終目的であってはならない」
と語る作者の精神と力量を魅せてもらった作品でした。

◇この作品の個人的価値=全9巻で 3000円也。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-06-18 22:13:02] [修正:2005-07-03 22:52:19] [このレビューのURL]

手塚治虫は漫画界のダヴィンチだ!

死というものを日常の中で体験することが少ない現代では、
なかなか知り得ない、
死を目して、生きることを学ぶということを、
この作品で、得る事ができます。
近年やっと証明されるようになってきた事柄が、
数十年も前に、作品の中に描かれているという事が
なによりビックリです。
BJの矛盾した心の葛藤も永遠のテーマ。
一家に一冊ブラックジャック!

◇この作品の個人的価値=全25巻で 9000円也。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2005-06-18 23:27:38] [修正:2005-07-03 22:22:40] [このレビューのURL]

パックが時々うぜえ!

連載当初はそんなに面白いとは思いませんでした。
画力も今ほどうまいわけではなかったですし。
でも多くの人が言うように
鷹の団編は別格の面白さがありました。

迫力ある戦闘描写に磨きがかかり、
彼らを襲う情け容赦ない設定とストーリーは
ベルセルクを大変魅力的な作品へと押し上げていく
大きな要因になってます。

何よりもすごいと感じたのは
グリフィスのカリスマ性です。
あれほどのカリスマ性を持たせることができてるキャラは
あまり記憶にありません。
できれば鷹の団編だけで作品を作って欲しいくらいでした。

最近の展開にはちょっと疑問を抱きつつも、
今は「つなぎ」としてのストーリーだと我慢して、
今後、鷹の団編以上のすばらしい内容を描いてくれることを、
大いに期待してます。

◇この作品の個人的価値=29巻までで 9000円也。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-04-08 18:15:57] [修正:2006-04-20 02:15:09] [このレビューのURL]

プロポーズしたいあなたへ。。。

作品的にはすれ違いを繰り返していくよくあるパターンのラブコメ。
そんなに言うほど面白いものではない。でも、この作品の雰囲気、温かいんだよなあ。
強烈に印象に残る名セリフが沢山あるんだよなあ。
時間の流れが作品の中でうまく生きてるんだよなあ。なんかすごいなあ。
高橋留美子はこのくらいの連載期間がちょうどいいなぁ。

◇この作品の個人的価値=全15巻で 1500円也。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-04-08 18:06:55] [修正:2006-04-08 18:06:55] [このレビューのURL]

海賊マンガの金字塔的作品。

最高の海賊漫画です。
伏線がとてもいい。0巻の番外編は特にしびれました。
全体的に王道なストーリーなのですが、
なのにすごく面白い。
作者が構成やキャラに十分に気を使って
描いていたからだと感じました。
そしてラストの終わり方も、
今までみた数百の漫画の中でも
トップレベルのすばらしい終わらせ方でした。
ホント読みごたえ十分な傑作です。?

◇この作品の個人的価値=全29巻+番外1巻で 8000円也。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-06-03 23:51:18] [修正:2005-11-06 21:50:36] [このレビューのURL]

ちょっとした暇つぶしにはもってこい。

どこから読んでも、ある程度の設定
(あさり=アポな主人公、タタミ=意地悪で頭の良い姉、さんご=ママ)
さえわかっていれば読めてしまうのが何より。
一話一話があっと言う間に終わるのでちょっとした時間潰しになりますし、
また、話が単純で何にも考えずにスラスラ読めるのも楽でよい。

よくこれだけネタが続くなぁと感心しますが、
よく考えれば、もともとたいしたネタでもないので納得。
個人的には単行本丸々一冊分の長編を描いた作品が何冊かあるのですが、
それが一番好きでした。
大長編ドラえもんならぬ、大長編あさりちゃんという感じで、
あさりとタタミのたくましさにはどんな困難も問題ではありません。

とはいっても、全巻読破はさすがに飽きますし、読破するものでもない気がします。
ちょこちょこと暇つぶしや気分転換に読むのが最適なマンガだと思われます。

◇この作品の個人的価値=48巻までで 3500円也

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-10-09 22:12:14] [修正:2005-10-09 22:12:14] [このレビューのURL]

この漢、温情にして豪快なり!

質の高い舞台や映画を観て高揚する感覚を憶えるほど、
この作品は美しさと優しさに溢れ、ロマンに満ちています。
原作の雰囲気を残しつつ、
少年誌という難しい枠のなかで作品を描ききった作者の意気込みと意地を感じます。
また、表情や仕種などの表現力がすばらしく、
心の奥底の感情を目もとや口もとの微妙な描きわけで適格に表現しています。

そして、とにかく主人公「前田慶次」の人柄がすばらしい。
人には上も下もなしとし、さらに人も獣も花も樹も違いがなく、それらを愛でし暖かな心と、
己の信念を貫く事に命をも惜しまない度胸の良さと、それを愉しみとするスケールの大きさには
男として、人として、思わずみとれてしまうものがあります。
彼に惹かれ、共にいくさ場で死ぬ事を誇りに思うもの、
または敵対するも、いくさ人としての彼の生き方を尊重し、尊敬し
合いまみえる事を喜びとするもの、
前田慶次のもとにはそんな真の男たちが自然と集まってきます。

戦国の世を自由奔放に駆け抜けた「前田慶次」という爽やかな風の物語は、
作品の善し悪しという次元ではない崇高なモノを感じずにはいられません。
終わり方もとてもよく、言葉ではなかなか表現できない、
なんともいわれぬ風流さと華やかさと儚さに満たされています。
より多くの人に読んでもらいたい、そう思える作品です。

◇この作品の個人的価値=全18巻で 5400円也

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-10-09 21:55:05] [修正:2005-10-09 21:55:05] [このレビューのURL]

ロックとはなにか?愛とはなにか?まっすぐに問いかける。

この作品の主人公が本物のロックを求め自問自答している時を同じくして、
私も、世間がホコ天だイカ天だとワイワイ騒いでいる時期に
当然のようにバンドをはじめたひとりでした。(当時中学生)
主人公「中島」のようにロックとは何か!とか
ロックはオレのアイデンティティだ!とかいった信念や思想は持ち合わせておらず、
単純に女にモテるからという、異性を意識しまくる中学の時期ならではの動機でした。
それから4年間は、バンド活動に明け暮れる毎日で、
当初の思惑通り、とにかくモテましたし、
知らない人から声を掛けられるくらい有名にもなった時期でした。

しかし、当然のごとく全国規模でバンドブームに陰りが見え始め、とうとうブームが去っていき、
ライブや練習に使っていたスタジオが閉店したのと同時に、私もバンド活動を辞めました。
そこには何の未練もなく、その半年後に「ダンス甲子園」から火が付いた新たなブームに
ちゃっかり乗っかって、クラブへ夜な夜な通い、ダンスチームを結成して、
女子高の文化祭などで踊っていたものでした。

そんな感じで夢をかける訳でもなく、まして何の信念も思想も持たずにノンベンくらりと
バンドをやってきた私にとって、この作品は衝撃的でした。
あるシーンのセリフで「オレたちはロックが好きで、一般人はブームが好きなだけだろう。」
というくだりがあるのですが、まさしく私はその一般人だなぁと少し恥ずかしさを覚えました。

ロックという概念にストイックになって、真面目に悩みながらも実行し、継続させていく中に、
中島のアイデンティティがあり、それが妙にかっこよかったりしました。
そんな彼をささえる彼女も、すばらしくいい女性でした。
作中、彼等が演奏する「アイデン&ティティ」という曲の歌詞がたまらなくよく、
作者であるみうらじゅんに対して見る目が変わった作品でした。

◇この作品の個人的価値=全1巻で 好きな洋楽2〜3曲分也

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-09-23 22:26:59] [修正:2005-09-23 22:26:59] [このレビューのURL]

人間観察日記。

主人公「風子」が喫茶店で多くの人々と関わる事によって、
少しづつではありますが、自分に自信を持てるようになり、
内気な性格からどんどんかわっていく様がみてうかがえます。

ひたむきに生き、目の前にある成長という階段を、おぼつかない足取りで
一歩一歩踏み上がっていく、そんなけなげな風子の姿を
あたたかな眼差しで見つめる店のマスターや常連客の人たち。
彼等と同じ視線でこの作品を見る事によって、より身近に風子の存在が感じられました。
今も尚、どこかで風子が生活し、喫茶店ロドスが営業しているような雰囲気を与えてくれます。

ほんの些細な日常での心の交流をさらりと描ききった、
岩明作品では最近見る事のないやさしい作風です。

◇この作品の個人的価値=全4巻で 800円也

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-09-21 21:42:36] [修正:2005-09-21 21:42:36] [このレビューのURL]

爽やかさとコミカルな笑いでおくるスポーツ漫画。

体操というスポーツを通して、心の成長が
それはそれは爽やかに描かれています。

主人公が、とにかくまっすぐで素直なキャラなので、
読んでいて本当に気持ちがいい。
その分、面白みに欠ける部分もありますが、そこを補うのが
3バカトリオといわれる先輩キャラの存在。
心地よいクスクス笑いを提供してくれます。

私は体操に全然興味がないのですが、
技の解説や、その難易度の解説がとても丁寧なことと、
練習の成果やそれに伴ったステップアップが手に取るようにわかる題材なので
とても楽しく読む事ができ、
大会などで難易度の高い技が決まる度に
胸が熱くなり、感動に包まれました。

邦画の「ウォーターボーイズ」や「シコふんじゃった。」
洋画では「クールランニング」や「サトリ−レック」
なんかが好きな人はきっと面白いと
思っていただけるんじゃないかなぁ。。。

◇この作品の個人的価値=全34巻+外伝1巻で 12000円也。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2005-05-29 15:54:58] [修正:2005-09-14 19:17:52] [このレビューのURL]